【梅原裕一郎インタビュー】玲夜は「軸はどっしりとしつつも柚子に対して甘く」各話に1回は柚子との甘々なセリフがある。<アニメ『鬼の花嫁』>



2026年7月4日より、TVアニメ『鬼の花嫁』の放送がスタートしました。本作は、あやかしと人間が共存する世界を舞台に、家族から不遇な扱いを受けて育った人間の少女・柚子が、あやかしの頂点に立つ鬼の一族の次期当主・鬼龍院玲夜に見初められ、運命を切り開いていく和風ファンタジー×シンデレラストーリーです。

Emo!miuでは、鬼の一族の次期当主・鬼龍院玲夜を演じている梅原裕一郎さんにインタビュー。作品の見どころや撮影エピソードなど、たっぷり語ってもらいました!



次期当主としてのクールさと、柚子に見せる器の大きな優しさ



■とても奥行きのあるキャラクターだと感じましたが、最初に声をあてる時に意識したことを教えてください。

梅原裕一郎(以下、梅原) あやかしの中でも鬼の一族が、一番力を持っているという背景がある中で、玲夜はその次期当主です。そのため、かなり能力が高い人物であり“絶対的な力を持ったあやかしである”というオーラのようなものを、まずは出せたらいいなと意識していました。また、お話の中では柚子にとっての「安心できる場所」であろうとしている彼なので、そういう懐の深さみたいなところも意識しています。

■アフレコ現場で、音響監督からのディレクションはどのようなものがありましたか?

梅原 全編通じてそうなのですが、柚子に対する時と他のキャラクターに対する時で明らかに表情が違うので、「その優しさみたいなものをどこまで出すか」というのは、アフレコをしながら微調整していきました。テストでちょっと足りなかったら「やっぱりここはもう少し優しさを出してほしい」と言われたり。本編の収録が始まる前にPVを録らせていただいた際、玲夜のスタンスとして「柚子に対しては甘いセリフは多いが、クールさは残してほしい」とディレクションをいただいていたんです。。なので、優しいにしても優男的な優しさではなく、もう少しどっしりとした、器の大きな優しさは意識しました。



■キャラクター説明に「いつも無表情、感情に乏しい」とありますが、その中で感情の機微を見せていくのはいかがでしたか?

梅原 感情が乏しいというのは、次期当主としての姿や、他のあやかしたちなどの部下に対するもので、一族を背負っている人物として「当主然としていなければならない」というところでのクールさや表情の少なさなんです。柚子と出会ったことによって、柚子に対しては心から笑いかける表情もみせます。特に序盤は運命的な出会いを果たすものの、玲夜自身も「人を好きになる」みたいな感覚にまだ慣れていなくて、戸惑っている部分もあります。そういうところはモノローグでちょっと動揺していたりと、細かい感情の機微があります。ただ、基本的なラインとしては表に出さない部分があるので、拾えるところは拾っていくという感じでした。

■文字通り「無表情で感情に乏しい」というわけではないのですね?

梅原 ないと思います。対外的な印象がはそれで合っていて、見ていただければわかると思いますが、本当に柚子に対してはよく笑う人だなと思います。甘さもきっちりありますよ(笑)。

■演じる前と後で、玲夜に対するイメージが変わった部分はありましたか?

梅原 第一印象としては、圧倒的な強さの部分が印象的だったのですが、演じていくとどちらかというと不器用な部分も見えてきました。こと恋愛に関しては真っ直ぐではあるんですけれど、愛情の表現の仕方が端から見たら不器用というか、言ってしまえばかなり重めな感情をぶつけていくような人なので(笑)。彼の真面目さもあるとは思いますが、第三者目線だと「もうちょっと表現の仕方があるんじゃないかな」とはなりますね。でも彼としては全く嘘がなく柚子に伝えているので、不器用ですがある種素直な人物だなと感じます。

柚子の芯の強さと、変化していく関係性



■玲夜は柚子に甘いセリフがたくさんありますが、演じるにあたって難しかったり、こだわったりした点はありますか?

梅原 「甘さをどこまで出したらいいのか」というのは、特に序盤は難しかったです。甘いセリフとはいえ玲夜なので、あまりヘラヘラしてはいけないというか。軸はどっしりとしつつも柚子に対して甘くする切り替えをどの程度やったらいいのか?と、最初は悩みました。でも、音響監督から都度「このセリフはもっと甘くしよう」「逆にここはもう少しフラットにしよう」と細かくディレクションをいただけたので、挑戦しつつ演じられました。基本的には「各話に1回は柚子との甘々なセリフがあるので、そこは甘くしてほしい」と言われました。

■柚子は優しいけれど自信がない女の子で、そこから変化していく姿も楽しみです。柚子役の早見沙織さんとのお芝居はいかがでしたか?

梅原 柚子は玲夜という絶対的な安心できる場所を獲得したことで、元々持っていた強い部分、蓋をしていた部分をだんだん外に出せるようになり、自己肯定できるようになっていきます。お話が進むにつれてそれを感じますし、我慢していたところをちゃんと正面切って伝えられるようになるなど、一番成長するのは柚子だと思います。そのお芝居の変化を、早見さんはすごく細かく演じられていました。序盤の柚子はかなり可哀想な状況に置かれていますが、柚子自身に「私は可哀想だ」みたいな被害者意識が一切ないのが彼女の強さだと思うんです。そこは本当に早見さんのお声とお芝居の芯の強さがなせる技だなと思いました。



■柚子が変わることで、玲夜にも変化がありましたか?

梅原 最初は玲夜にも「定められた運命」「自分が鬼で柚子は人間」というところで、少しコントロールしようみたいな意識が若干あったと思います。それが、ただ単純に「守ってあげたい」「柚子のことが好きだな」という、一般的な恋愛感情になっていくのが玲夜の変化かなと。単純化すると、上下関係みたいなところから始まって、どんどん対等になって横に並んでいる関係性に変わっていきました。

■玲夜は柚子のどんなところに惹かれていったのだと思いますか?

梅原 やっぱり真っ直ぐさであったり、ひどい状況に置かれていても決して被害者感を出さない強い部分には、玲夜も最初から感じるものがあったと思います。あとは一緒に生活する中で、ちょっとからかいたくなるような反応の面白さみたいなのも柚子にはあって。玲夜的には段階を踏んでちゃんと近づいてはいるんですけど、ちょっとそういうところで「ちょっかいをかけたくなる部分」はあるのかなと思っています。

笑いが止まらなくなる!? ドロドロの人間模様とアフレコ裏話



■台本を読んで、個人的に一番惹き込まれたシーンを教えてください。

梅原 柚子と玲夜の恋愛が主軸ですが、柚子の妹の花梨や、柚子の両親という3人がなかなかに人間の負の感情というか、欲に目が眩んでしまっている描写が生々しくリアルに描かれているんです。花梨が狐のあやかしである瑶太の「花嫁」となったことで経済的にも援助してもらい、両親は花梨ばかり大事にし、柚子に対する言動が酷くなる一方である状況など、「人間ってこういうところもあるよな」とリアルに感じさせるシーンはやっぱり惹きこまれました。

■柚子が玲夜の「花嫁」となったとたん、両親が柚子にすり寄ってきたりもしますよね。

梅原 本当にどうしようもない人たちなんです(笑)。でも両親役のお二方のお芝居のうまさも相まって、僕は個人的には嫌いにはなれないというか。「こういう人ってきっといるんだろうし、もし自分が同じ立場になったらこうならないとは言い切れないな」と。そういう人間の弱さをさらけ出してくれるキャラクターはお話の中で面白いんだなと感じました。




■収録は皆さん一緒にできたとお聞きしました。現場で印象に残っているエピソードはありますか?

梅原 やっぱり柚子のご両親のお芝居が本当に面白くて! 本当にダメな人間をうまいこと演じられているので、。途中で祖父母が(柚子の父親に対して)「バカ息子」と呼ぶシーンがあるんですが、もう本当にまさしくバカ息子なのがとっても面白くなってしまって(笑)。見ている方も腹が立つ人物ではあると思うんですけど、どこか愛しさも感じるというか。甲斐性のなさも含めて、お父さんは可愛いキャラだなと思っちゃいました。

■本作では玲夜がブレてはいけない分、他のキャラクターの自由なお芝居をうらやましく思ったりも?

梅原 そうですね。玲夜がブレてはいけないキャラクターなので、柚子のお父さんや高道のキャラクターはまた違った楽しさがありそうだなと個人的には思います。玲夜としては本当にどっしり構えて演じなければ……という思いでした。

一度気を許した相手にはフレンドリーにできる反面、気を許さないとなかなか快活には喋れないタイプ



■玲夜とご自身で、共通点を感じる部分や、逆に自分にはないなと思うポイントはありますか?

梅原 玲夜は気を許した相手には本当に信頼を置ける人で、側近の高道や桜河たちとの会話では、普段の次期当主としてのトゲトゲしさがなくフラットな感じで喋っているんです。僕も、一度気を許した相手にはフレンドリーにできる反面、気を許さないとなかなか快活には喋れないタイプなので、そういうところは似ているかなと思いました。玲夜は人見知りではないと思いますが、僕は人見知りですね(笑)。

■サイト名にかけて、最近エモいなと思ったこと、心揺さぶられたことは?

梅原 僕は昔からレコードが好きでよく聴いていたんですが、最近プレーヤーの不調で聴けていなかったんです。でも久々に聴く機会があって、アナログレコード特有のパチパチした生の音のなか音楽が聴けて、すごくエモいなって感じました。



■今後の放送も楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。

梅原 主軸としては玲夜と柚子の恋愛が楽しめる作品ですし、「圧倒的に自分の味方になってくれる人がいたらいいな」という目線でも見られる作品だと思います。ただ、個人的には家族のお話であったり、ちょっと昼ドラのようなドロドロした人間模様みたいなところも中盤以降、特に楽しめると思っています。描写的に辛い部分も多い作品ではあるのですが、最後まで見ていただければ、きっとスッキリした気持ちになるんじゃないかなと思っています。柚子の両親がある種キーマンですので、酷い親の姿にもぜひ注目してみてください(笑)。


梅原裕一郎に迫る!ちょこっとQ&A




Q.好きな食べ物
A.魚。特に刺身が好きです。


Q.好きな色
A.黒です。


Q.好きな音楽
A.最近は昔の洋楽を聴いています。自分が生まれたぐらいの年のもの。レッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)とか好きです。


Q.好きな映像作品
A.いま大河ドラマの『真田丸』を観ています。三谷幸喜さんの作品が結構好きなんです。




Q.小さい頃の夢
A.覚えている限りの一番小さい時の夢は、宇宙飛行士になることですね。幼稚園のころ、星の図鑑などを見ていて、なりたいなと思っていました。


Q.最近、ハマっていること
A.記事の公開時期には終わっているかもしれませんが、サッカーのワールドカップに夢中になっています。日本が好成績を残してくれていたら、すごく嬉しいです。(インタビュー時期:6月末)


Q.長所
A.ストレスをためないこと。


Q.短所
A.忘れっぽいこと。結構嫌なことでもすぐ忘れてしまうので、ストレスがたまらずいいことかなとも思うのですが、人って悩んだ方が向上するのかなと思う部分もあって。その意味では忘れっぽいのは短所かなと。




Q.言われて嬉しい褒め言葉
A.生き方がうまいねって言われたことがあって、それは嬉しかったですね。フラットに生きられているのかなと。


Q.好きな言葉
A.「足るを知る」。果敢に何かを挑戦するのは大切なことだとは思うのですが、ずっとそればっかりやってもやっぱり疲れてしまうと思うんです。現状が恵まれているんだよっていうことを、常に頭の片隅にあった方がいいのかなとは思います。


Q.最近の自分へのごほうび
A.休みがとれたので、旅行に行こうと思って予約したのですが、台風が接近しているということでキャンセルになってしまったんです。できれば年内にリベンジしたいです。ゆっくりと温泉にも入りたいですね。




【Movie】

coming soon…




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―PROFILE―




梅原裕一郎
3月8日生まれ、静岡県出身
主な作品は、穏やか貴族の休暇すすめ。(ジル)、WIND BREAKER(十亀条)、ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(ウェザー・リポート)ゴブリンスレイヤー(ゴブリンスレイヤー)、あんさんぶるスターズ(蓮巳敬人)、ふつつかな悪女ではございますが〜雛宮蝶鼠とりかえ伝〜(辰宇)、花ざかりの君たちへ(難波南)など。
[X] @UmeuMeumE_Y


Photo:Tamami Yanase、Text:磯部正和


―INFORMATION―
アニメ『鬼の花嫁』
放送時間:毎週土曜24:30〜
放送局:TOKYO MX、とちぎテレビ、群馬テレビ、BS11、CBCテレビ、読売テレビ、福岡放送、静岡放送、広島テレビ、HTB北海道テレビ、東北放送、RSK山陽放送、AT-X
配信:dアニメストア・ABEMA・U-NEXT・アニメ放題、その他配信
キャスト:早見沙織、梅原裕一郎、石見舞菜香、逢坂良太、千本木彩花、花江夏樹ほか
原作:クレハ(スターツ出版文庫)
漫画:富樫じゅん(スターツ出版「noicomi」連載)
原作装画:白谷ゆう
監督:大宮一仁
シリーズ構成:鎌倉由実
メインキャラクターデザイン:田中日香里
キャラクターデザイン:重國浩子
美術監督・美術設定:MAI MAI
色彩設計:柴田亜紀子
撮影監督:石塚知義
編集:伊藤潤一
音楽:横山 克
音響監督:若林和弘
音響制作:楽音舎
アニメーション制作:Colored Pencil Animation Japan

<あらすじ>
人間と“あやかし”が共生する日本──。
優れた能力と容姿を持つ“あやかし”は
日本の中核を担っていた。
そんな絶大な権力を持つ“あやかし”は
本能で運命の「花嫁」を
見つけることができ、その「花嫁」に
選ばれることは女性の憧れであり、
名誉なことだった。
平凡な高校生・東雲柚子は、
妖狐の花嫁である妹・花梨と比較され、
家族にないがしろにされながら
育ってきた。
「見つけた、俺の花嫁」彼の名は鬼龍院玲夜、
“あやかし”の頂点に立つ鬼だった。
──この出会いから、
柚子の運命が大きく動きだす。

[HP] https://onihana-anime.com/
[X] @onihana_anime

©クレハ・富樫じゅん・スターツ出版/「鬼の花嫁」製作委員会

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