「俺ら、ダンス&ボーカルユニットみたい(笑) 踊りかけたもん!」大きな声援の中、永瀬廉、北村匠海らが登壇!映画「法廷遊戯」完成披露試写会<イベントレポート>



原作者、五十嵐律人が第62回メフィスト賞を満場一致で受賞後、現役司法修習生時代に刊行。さらに「ミステリが読みたい!」2021年版新人賞受賞など、ミステリー界の新星として話題となった本格法廷ミステリー小説【法廷遊戯】が映画化、2023年11月10日(金)に全国公開される。映画公開までおよそ1ヶ月に迫った10月3日(火)に【完成披露試写会】が行われ、主演の永瀬廉、北村匠海、杉咲花、大森南朋、戸塚純貴、監督の深川栄洋が登壇した。

イベント開始を知らせるブザーが鳴り響いた後、会場が暗転。客席後方から黒装束の6人が登場し、蝋燭を舞台上に運ぶ。そして客席を向いたかと思うと手と足を使ってリズムを刻みはじめる。観客も一緒にクラップし、会場が暖まってきたところで舞台後方に大量の煙が放射。収まるとそこに現れたのは、映画「法廷遊戯」のキャストたち。ゆっくり階段を降りてくると、会場からは悲鳴のような歓声が巻き起こる。



壮大な演出と大きな歓声のあまり、永瀬は「俺ら、ダンス&ボーカルユニットみたい(笑) 踊りかけたもん!」とリアクション。北村も「この規模の完成披露っていうのは映画ではなかなか経験ないですし、こういう演出の中で法廷遊戯という作品の完成を皆さんに伝えることができるということがとても嬉しく思っています。」とコメント。



アーティストとしても活躍する永瀬や北村を差し置いて、一番ノリノリだったのが戸塚。「盛り上がっているかーい!」と叫ぶと「いぇーい」と会場からレスポンスが。北村に「そういうテンションの回じゃないのよ(笑)」とツッコまれるが「やってみたかったのよ!」と満足げな表情をみせた。

完成披露試写会を迎えた気持ちを聞かれた永瀬は、絶えず響き渡る呼びかけに「ありがとうございます。頑張るんで!」と感謝の意を述べつつ「この場に立って皆さんの雰囲気を感じてようやくだなって。やっとこの日が来たというか1年前から撮影を始めて、スタッフの皆さんの編集作業とかを経て、今日こうやって完成したものを皆さんにお届けできるっていうことがありがたいですし、嬉しいです。」と、映画の完成とイベントの開催を喜んだ。

杉咲も「撮影している時も完成したものを見ているときも、どんな場所にこの物語が到達するんだろうっていう予測が全然つかなくて。皆様がこの物語をどう受け取ってくださるのかが楽しみです。」と観客の反応が気になる様子。



北村は「一足先に、僕自身は観てるんですけど、ものすごいクオリティのものが出来上がってますし、素直に面白かったです。それをやっと今ここに来てくださった皆さんに観てもらえるっていうことで、まず感想が気になりますし、この映画が僕たちのもとを離れて旅立っていく行く末がすごく楽しみです。」と映画の感想を語った。また「オファーをもらったときというか台本を読む前に、永瀬くん、杉咲さん、そして深川監督っていう、僕にとってはこの作品がNOってならない要素が3つ揃っていたので、二つ返事でした。永瀬くんはドラマでも主演で一度共演していますし、杉咲さんは小学生のときからの中だったり、深川さんともドラマだったりとか長い時間を監督と一緒に過ごしてますし、このメンバーいたらやろうと思って蓋開けたらそのという人物は本当に知れを知るほど面白かったです。」と、撮影への意気込みを振り返った。



異色の存在感ありありな役を演じた戸塚は「撮影は短距離走というか、100mを息を止めながら走っているような、すごく体力を使った印象がありました。作品の中での疲労感とかは観て下さる皆さんにも何か感じて欲しいなと思います。」とコメント。



インパクトの強い、謎の男を演じた大森は「狂気的な世界観をやってみようかなと思ったんですけど、僕なんかより、この4人(永瀬、北村、杉咲、戸塚)のほうがよっぽど狂気じみてました。」と苦笑い。



監督は映像化にあたって一番大事にしたところをコメント。「法廷遊戯という本は法律家が書いた本です。五十嵐さんという法律家が自分の体験を物語にしていくという。法律用語っていうのは法律家にしかわからないもので、その法律用語を使いながらどこをお客さんに見せていくか、どの言葉に焦点を当てていくのかがとても難しかったです。これを扱ってしまうとちょっと難しくなってしまうなと思って、描けなかった部分もあるんです。ちょっと違った作品だと思って観て頂けると。答えはこの映画にないです。皆さんの心に違和感だったりとか、この人のこれが救えなかったとか、この人は可哀想だとか、この人の立場の人の脚本なんじゃないか、そういうふうなことを考えることがこの映画の正解だという風に思って観ていただければ思います。」

撮影で印象的だったことを聞かれると、杉咲は劇中での模擬裁判“無辜ゲーム”が行われた洞窟を回答。電波もなく寒い、こうもりもいるとのことで、戸塚は翌日、体調を崩したほど過酷な現場だったそう。永瀬も「寒かったよね。1日おったから時間感覚がなくて、サバイバルしているみたいな気分に俺はなった。撮影の合間の休憩がまったく休憩にならないんだよね。5、6枚くらいヒートテック着ていた気がするもん。」と共感。また、この洞窟で永瀬は戸塚との距離を縮めたそうで「こんなこと言って良いのかわからないんですけど、めちゃめちゃいじりやすいんですよ戸塚くんって。僕がいじっても優しく返してくれるからこっちも楽しくなっちゃって、そこから仲良くさせてもらってます。」と嬉しそうに語った。



北村も「永瀬くん、杉咲さん、深川さん、僕にとっての3人が揃っていて、僕が後から(現場に)入ったので、現場の空気どういう感じで進んでるのかなって面白がって現場に行ってました。監督から何か2人が言われるたびにすっごい面白かった俺は(笑)」と3人に対する特別な感情を吐露した。


同年代の4人が楽しそうに話している横で、ときおり寂しそうにしていた大森は、それでも隣の監督とこっそり別のトークで盛り上がっていた。そんな大森とも永瀬は「撮影のときにスナックみたいなお店をお借りして、スナックのママと娘さんと4人でおしゃべりして、待ち時間過ごしてましたよね。」と語り、キャストと個人個人で様々なやりとりがあったことを教えてくれた。

「監督とも、監督っていつテンションがあがるんですか?って聞いた記憶があります。」と永瀬。「一定なんですよ監督って。いい意味で。現場でも一定でちゃんと伝えることは伝えてというタイプの方であんまり現場では笑うところが見れなかったなっていう」と伝えると、監督は「監督の仕事って九割五分が我慢なので、現場が楽しいって思ったことは1回もないです(笑)」と答えた。



ここで映画になぞらえて、個人的な事情を他キャストが有罪・無罪でジャッジするゲームコーナーを実施。永瀬は「歯磨き」をチョイス。「僕歯磨きがめっちゃ好きで、一日に何回もするんですけど、仕事の前とか歯ブラシをして気持ちを切り替えて出たいっていう欲があって、始まったら長いんですよ、上の歯、下の歯ってやってると。気づいたら移動時間ぎりぎりになって、もちろん遅れたことはないんですけど、いつもマネージャーにもうちょい余裕を持ってって言われるんですけど、余裕を持てば持つ分、俺、歯ブラシをしちゃうから。でも間に合ってます。」とのこと。

まずは1回目のジャッジ。唯一有罪と判決した北村は「時間に余裕をもちなさいよ。」と言うが「歯ブラシって気持ちいいよね。スッキリするじゃん」と永瀬が切り返す。1日のMAX回数が6、7回だと聞いた北村は「歯が可哀想。」とリアクション。その後、最終判決では北村も無罪判決。「話を聞いていて思ったけど、勝手にしてくれって思って、間に合ってるし(笑)」と語った。

杉咲は髪の毛を切り続けてしまう癖を暴露。役が終わると同時に髪を切りたくなってしまい、どんどん短くなってしまうのだそう。心のなかに残った役とさよならするためだと聞いた北村は同情。ただ北村は反対に髪を伸ばしたくなるとのことで有罪判決。永瀬も「髪の毛って短いと伸びひんからさ、なかなか。」と有罪判決。ピンチの杉咲は「今はエクステとかウィッグがあるじゃないですか!」と反論すると、結果は全員が無罪判決と逆転!北村は「ウィッグってすごいからね。あと勝手にしてくれって(笑)。今のままの花ちゃんでいいと思う。変わる必要ないなって思った」と語った。



北村は、気づけば1日15時間位ゲームをしてしまうと悩みを明かすが、永瀬に「一番勝手にしとけよ(笑)」とツッコミをうける。有罪判決をした杉咲は「休憩したほうが良いんじゃないかなって思いました」と伝えると、北村が「12時間を超えると視界がぼやけてくる。休憩したほうがいいです。」とやや心配な発言。戸塚は「気持ちは僕もわかります。気づいたらそれくらい没頭しているっていうね。」とフォロー。そして、最終判決は・・・なんと有罪。北村をフォローしていた戸塚が「よくないですよ(笑)」と有罪に変更。監督も「考えたら15時間連続で撮影していたら絶対怒られるだろうなって。8時間位にはしておいたほうがいいんじゃないかなって思います。」と独特なアドバイスをおくっていた。



イベント終盤、これから映画を見る方へ1人ずつメッセージ。

監督は「この映画は96分というような作品になっております。この映画の中では、法律というものが大きくクローズアップされていて、法律は万能ではないっていうことがわかるかと思います。 法律には網目があって、そこからこぼれてしまうものがある。そのこぼれてしまうものは何だろうか。皆さん当たり前に法律っていうものを信じていると思いますけど、信じる前に1人1人の心の中の正義っていうようなものを大事にしたいというふうに思えるような作品を作りました。 」

大森は「今日、試写会に来れた方、ラッキーですね。一足先に観れてるってことは友人などに宣伝しなきゃいけないという使命を背ったということなので(笑)。よろしくお願いします!」

戸塚は「見る人によって感じ方が全く変わっていく作品だと思いますので、それを大いに楽しみながら見ていただければなと思います。」

北村は「この映画はですね。それぞれのキャラクターが全く違う目線で違う未来を観ている映画です。だからこそ、ハッピーエンドっていう言葉はあまり似合わないかもしれないし、誰かにとってはハッピーエンドかもしれないし、誰かにとってはバットエンドって言えちゃうような、それぞれ観る人によって、自分の持っている正義感だったり、自分が持っているルールだった自分が生きてきた道だったりで、多分この映画の見え方ってもしかしたら変わってくるのかなと思います。自分自身も、結城馨を演じていて、監督もおっしゃっていた法律の網目だったりとか、そういうところに自分自身が役を通して考えたりとか一言言える、映画だからこそ、そういうことができるって思います。この映画が見終わった後、皆さんの心の中に何かが残ったり、何かの変化があったりしたら、とても嬉しいなと思います。」

杉咲は「何かを信じることも尊さと怖さみたいなものを同時に感じられるような作品になっていると思うんですけど、登場人物それぞれが別々に信じたり思ったりして、物差した先にどんなものが残るのかを皆さんそれぞれの視点で楽しいいただけたら嬉しいです。」



永瀬は「3人それぞれが抱えているものがありつつ、各々が思っている信念・正義感を貫き通すことの難しさであったり大切さ、それの苦しさっていうのを色濃く描かれてたりして。 どの視点から見てもそれぞれまた違った考えは生まれるでしょうし、何回見ても考え方そして自分の持っている正義感ってなんだろうと見つめ直させてくれる映画になってるんじゃないかなというふうに思います。たくさんの方に観ていただけたらなと思います。」

最後に永瀬による「法廷遊戯!」の掛け声にあわせて、観客が「開廷!」と叫ぶとステージからキャノン砲が発射!黄金のテープがひらひら舞う幻想的な空間の中、本イベントは幕を閉じた。

<ストーリー>
法律家を目指し、法科大学院(ロースクール)に通う、久我清義ことセイギ(永瀬廉)は、同級生の織本美鈴(杉咲花、校内で模擬裁判をする“無辜ゲーム”の主宰者・結城馨(北村匠海)と共に勉強漬けの毎日を送っていた。無事司法試験に合格し、弁護士となった清義のもとへ馨からロースクール時代に流行っていた模擬裁判“無辜ゲーム”をしようと呼び出され向かうと、そこには血のついたナイフを持った幼なじみの美鈴とすでに息絶えた馨の姿が。暴かれてゆく封印されていた3人の秘密。追い込まれた清義は究極の決断をするが・・・ 二転三転する真実、四転五転する真相、そして驚愕の結末が待つ、予測不能の“ノンストップ・トライアングル・ミステリー、開廷!

■詳細
【映画「法廷遊戯」】
公開日:2023年11月10日(金)全国公開
出演:永瀬廉、杉咲花、北村匠海、戸塚純貴、黒沢あすか、倉野章子、やべけんじ、タモト清嵐、柄本明、生瀬勝久、筒井道隆、大森南朋
原作:五⼗嵐律⼈『法廷遊戯』(講談社文庫)
監督:深川栄洋
脚本:松⽥沙也
音楽:安川午朗
プロデューサー:橋本恵一、本郷達也
制作:MMJ
製作幹事:東映
配給:東映

©五十嵐律人/講談社 ©2023「法廷遊戯」製作委員会

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