【平松賢人ロングインタビュー】実は緊張しやすいタイプ?「ステージ袖でモゾモゾしてるんです」1万字越えのロングインタビューをお届け!<ソロメジャー第2弾『ピジョッソ』>
2026.10.15

BOYS AND MENの活動のほか、ソロとしても活躍する平松賢人さん。そんな平松さんのメジャーシングル第2弾『ピジョッソ』がリリース!
韓国YGエンターテイメント出身のプロデューサー・ROVIN氏を迎えて制作された本作。一体どんな楽曲になっているのか、平松さんにたっぷりとお話を伺いました。
1万字を超えるロングインタビューでお届けします。
拗ねる追っかけっこの楽曲

■『ピジョッソ』、どのような楽曲になっていますか。
平松賢人 韓国YGエンターテイメント出身のプロデューサーのROVINさんが楽曲を作っているんですけども、タイトルだけは韓国語を残していて。「拗ねちゃったの?」っていう意味なんですけど、女心が分からない世の男たちの歌です。すぐ拗ねさせちゃう。「なんで拗ねたの?」なんて聞いちゃうんですけれども、いや、聞くのも野暮だよね、「なんでわかんないの?」ってまた拗ねちゃうっていう、っていうユーモア溢れる拗ねる追っかけっこの楽曲ですね。
■共感するところもありましたか?
平松 これを言うとファンのみなさんがまた拗ねちゃう可能性がありますけども、僕自身も特典会とかでファンのみなさんと触れ合って、それがお話できるのが10秒ちょっとなのかな。写真を撮って、サインを書きながらちょっとお話して、バイバイなんですけれども、そこでの会話ってすごく大事じゃないですか。みなさんもその10何秒のためにいっぱいお仕事頑張って、ようやく会えたっていう時に、そんな気の利いた一言が僕から出るかどうかなんていうのは運なわけですよ。出ないこともあるわけです。出なかった時に、「あ、浮かばれない顔して帰らせちゃったな」っていうのはありますね。拗ねさせてることは多々あると思います。
■ファンのみなさんとの交流の中で実感されているんですね。
平松 よく実感してちゃダメだと思うんですけれども、わりとありますね。
キラキラしちゃってます!

■こだわったのはどういったところですか?
平松 ベースは韓国語で作られているので、よりリズミカルに気持ちよく聞けるのが韓国語のバージョンだったので、なるべくそっちのリズムの取り方とか言葉の出し方に聞こえるような日本語で歌いました。
■なんだかかわいい感じがしました。
平松 かわいいですよね。もうちょっと演歌歌謡みたいな、大人のムードたっぷりな曲を歌うこともありますけど、やっぱりベースとしてアイドルグループで育ってきているので、こういうジャンルは結構得意なのかもしれないですね。キラキラしちゃってます。
プロデューサーのROVINさんから可愛らしい感じで、元気、爽やかみたいなところは結構ポイントとして押さえられたので、そこは意識をしました。レコーディングもそうですし、ジャケットも相当キュルキュルやん、と思って。キュルキュルだし、肌ツルツルの毛穴も 1つもないし、ホクロも全部消えてるし、これが韓国か、と思って。いつもは日本のみなさんに作ってもらってますけれども、制作段階の違いっていうのも楽しみながら今回は作らせていただきました。

■そう考えると前作の『メラメラ』とだいぶ違いますね。
平松 メラメラは割と男らしい感じの仕上がりなんですけれども、急にどうした? っていう。僕も違和感があります。本当に大丈夫かな、イベンターさんにこんなキュルキュルの画像でコンサートとかの告知を作っていただいたりとかするんですよ。キラキラの平松賢人を背景に僕が出ていかなきゃいけないっていう時が一番緊張しますね。みんなこのキュルキュル男を期待してんじゃないかなと思って。でも実際にはね、毛穴だってホクロだってあるし、割と普通の男の子が出てくるんで。いつもよりちょっと口角上げてステージに出ていくようにはしてますけれども、ちょっとね、まだ自分でも馴染んでないです。
■『メラメラ』と『ピジョッソ』の差というのは戦略があるんですか?
平松 差は演出したわけではなく、たまたま出てしまったんだと思うんですけども。今までの平松賢人がこうだからとか、前回こんなシングルを出しましたっていうのはもちろん考慮はされてるんですけれども、そこを優先するのではなく、とにかくROVINさんが演出したい平松賢人。で、この楽曲に合わせるならこういう平松がいいんじゃないかっていうのを最優先してください、とにかく素材は提供するんで、もういかようにもしてくださいと言った結果、これになりました。
韓国語バージョンの収録に「最後は気力でした」

■レコーディングはいかがでしたか?
平松 ノリもいい曲ですし、その場のテンションでわりと楽しくレコーディングさせていただいたなっていう記憶なんですが、韓国語バージョンが本当に大変でしたね。僕が韓国語を喋れるわけでもないので。そんな中で音源を聴いて、「あ、これはこういう発音なのかな」っていうのは一応自分の中にはインプットした状態で行ったんですけれども、違いのわからない発音の差っていうのがたくさんありました。普通に日本語の「と」っていう発音も、一旦空気を止めてから出す跳ね感のある「と」みたいな、ちっちゃい「っ」があって、と、みたいな。っていうのをプロデューサーのROVINさんが、日本語には、「ひ」、これに丸をつけると「ぴ」になるよねと。「と」にも丸をつけてって言うんです。日本にその発音ないしな、と思いながら同じ部分だけ何十回もレコーディングして。で、レコーディングしてみるんですけど、ROVINさんが違うなって。ここはこういう発音、で、こっちも練習して、「よし、それそれ」って。で、曲が流れると僕もその通りやってるつもりなんですけど、やっぱりできてなくて、うん、違うなみたいな。もう延々と繰り返してました。
■じゃあ結構時間もかかって。
平松 心折れそうでしたね。いや、折れてましたね。すっごく長かったですし。『ピジョッソ』の日本語バージョンを仕上げてから韓国語バージョンだったんですけど、まあ 1曲録ったら、それなりに時間は最低限かかっちゃうので、今日も一仕事終えたなっていう感覚なわけですよ。で、韓国語バージョンは今日録るか、改めて日を置いてレコーディング日を用意するか、ちょっとまだわからない状態で、これだけ日本語バージョン頑張ったんやったら後日になるんじゃない? っていう期待がどっかあった中、今日やっちゃいましょう、って盛り上がり始めて、「やっば」と思いました。もちろん練習はしてきたんで大丈夫なんですけれども、もう最後は気力でした。体力なんて残ってなかったですけど、気持ちで乗り切りましたね。
でもたまたまロケで日本に出店した韓国のカフェにレポートしに行くお仕事があって。その店員さんが韓国の方だったので、一回これ聴いてみてもらえませんか? って聴いてもらったら、全然聞き取れるよって言ってくださったんで、それは良かったなと。仕上がりを聴いてもちゃんと韓国語に聞こえてるのか僕も分からなくて。というかROVINさんのを聴いて自分のを聴いているから、日本語英語じゃないですけど、日本語韓国語になってるように聞こえちゃうんですよね。どうなのかなと思ってたんですけれども、聞き取れているみたいで、それは安心しました。

■韓国は行かれたことあるんですか?
平松 あるにはあるんですけど、みなさんがよく行くようなソウルとか明洞には行ってないんです。以前、平昌オリンピックがあったときに江原道っていう土地の観光大使というか日本とその土地をつなぐ役割を任されたんです。偉い人とお話してみたりとか、いろいろあったんですけども、韓国に着いてやっぱりワクワクするわけですよね。初めての韓国だ! って行ったんですけども、山、雪、以上!みたいな。で、出てくるご飯も郷土料理みたいなのが出てくるんですよね。それが山だからなのかな。川魚を保存するために、塩なのかお酢なのかわかんないですけれども、結構きつめの味付けがしてあって。想像してるようなサムギョプサルとかタッカンマリとかの韓国料理は出てこず、郷土料理が出てきて……、みたいな韓国は知ってます。
■じゃあみなさんが思ってるイメージの韓国とは違うところを知っているという。
平松 韓国に行ったかどうか分からないくらい韓国じゃなかったです(笑)。韓国語なだけ。
■韓国にまた行くとしたらどこ行きたいですか?
平松 ソウルでしょう!
中心街でファッション見てみたりとか、コスメとかもたくさん韓国は有名ですから、そういうのをみたいなと思いますけど。これぐらいの情報しかないですね。あとはごはんですね。韓国っぽい料理を食べたいです。
『ピジョッソ』で戦略面に学びが?

■ROVINさんのディレクションはいかがでしたか。
平松 そんなにたくさんディレクションがあったというわけではなかったんです。ベースとしてやっぱり元気にリズミカルにみたいな部分はもちろんありましたけど、歌っていく中では結構スムーズでしたね。韓国語はたくさんやり直しましたけど、日本語のほうはもうワンテイク、ツーテイクぐらいでした。こっちが心配になるぐらいスムーズに進んでいきましたね。最初に仮で音量のチェックとかで一回歌ってみるんですけれども、その段階でこれなら大丈夫なんだなって思ってもらえたのかもしれません。
■今回の『ピジョッソ』で学びになったとか、刺激になったところはありますか?
平松 日本のいろんなレコード会社にいたんですけれども、CDを出してみて、反応を見つついろんな営業を仕掛けていくとか、タイアップだけとりあえず決めて走り出すとか、割とざっくりで進んでいるのが日本のレコード会社なんだなって思って。
でもそれは僕たちもそうで、とりあえずコンサートを打とうっていうのを決めるみたいなところからスタートするんですけれども。韓国サイドは結構全てを計算し尽くしているんですよね。これを売るためにはこういうフックを作って、平松くんは今までこういう活動をしてきたから、平松くんの何が世の中に刺さっているかというと、こういう部分だから、こういう部分を残しつつ、韓国のエッセンスをこう入れて、で、日本ではこういう音楽が流行っているから、こういうものも取り入れてみたいなものが、全部計算した状態で出てきたんです。クラウンの僕の担当の方も「これはやった方がいいね」って。そんな文化としてないから、今まで当然やってなかったけど、確かに商品を売るっていうのはそれだけ計算してやらないと売れないよねっていうのも一緒に話してました。K-POPが世界で認められたっていうのも、やっぱりいろんな人が計算し尽くしてあったものなんだなっていうのをすごく感じました。
■戦略面で学びが。
平松 すごくありましたね。 あんなに自分を解析されたことがなかったので、若干恥ずかしい部分もありつつ。でも自分の方向性はここなんだっていうのも見せてもらいましたし、いろいろ再確認できて良かったなと思います。
『傷だらけな天使』は「3曲の中で一番自分らしい曲」

■ほかの2曲についても伺わせてください。
まず『傷だらけな天使』。どんな楽曲になっていますか。
平松 これはすごくレコーディングがスムーズに行きまして。前回リリースした『メラメラ』を作っているチームなので、僕のことも理解をしてくださっていますし、僕ってこういう歌い方をする人だよねっていうのもわかってくれてるので、すごく的確なディレクションと、あとは楽曲の提供っていうところもあって、すごく自分に馴染んでいます。この3曲の中で一番自分らしい曲かなと思っている曲です。
昭和の楽曲を今時風にアレンジして、とか、今時の音色とかも使って仕上げるみたいなのも結構あるんですけれども、これに関しては結構振り切って、昭和とか平成初期ぐらいの音源に寄せているので、今どきの子からすると逆に新しい曲に仕上がっているのかなと思いますし、年齢層が上の方は懐かしさもあり、いろんなところに響く曲なのかなと思ってます。
■世界観はどうでしょう?
平松 冒頭に書いてあることが全てなんでしょうね。「ルール破りの恋」について歌っている曲なので、届きそうで届かない、届いてしまったけれども良くないよね、といろんな葛藤があるっていうところが、胸騒ぎがしてしまうというか。だからこそ盛り上がってしまう。禁断な感じが良かったりするじゃないですか。ふたりだけの時間、空間みたいな。……というところを歌いながら、ファンのみなさんは会場にいらっしゃったら、僕一人対たくさんってなってしまいますけれども、僕対一人みたいな感覚にできるぐらい世界観を作れたら、ファンの方に楽しんでいただけるのかなと思いますね。
■レコーディングではどういったところにこだわられましたか?
平松 今の「歌手・平松賢人」ってこうだよね、をはめて行ったら仕上がったっていう感じです。『ピジョッソ』みたいに何か新しい自分を探しに行くみたいなことはせず、この3曲の中で一番自分らしい曲なので、今の自分が歌える歌を歌おうと思って歌っています。いい意味であまり新しいこだわりとかはなく、ありのままの自分で歌い上げた感じですね。
聴く人それぞれの『愛しさが止まらない』に。

■もう一曲が『愛しさが止まらない』。
平松 これもストレートな恋じゃないですよね。こういう演歌歌謡ってなると全然ストレートな話がないですよね。
僕の中では大人というか。口づけは当然交わしていますし、この「触れ合う指が熱を帯びてゆく 密かに燃え上がるこの心に」というのもだいぶムードある曲だなあって思って。 今までやっぱり割と元気いっぱい、ニコニコアイドルみたいなことやってきたので、ここまで直接的な言葉はないにしろ、攻めた大人な楽曲っていうのは初めてでしたし、こういうセミバラードみたいな楽曲もほぼほぼ挑戦したことはなかったので、だからこそ挑戦してみたいという思いはありました。
僕が玉置浩二さんが好きでよく聴いているっていうのも、日本クラウンのスタッフさんが知ってらっしゃって。コンサートで玉置さんの歌をカバーしたのをクラウンのディレクターさんが聞いていて、「こういう曲も平松くん意外といけるんだね」「というか、そういう表現するんだ」と。それだったら今回『ピジョッソ』っていう割とノリのいい曲だけど、その他に2曲作れるから、1曲はそういう曲に振り切ってみても、新しい平松くんが見せられるんじゃないかなってことで作っていただいた曲です。歌詞がある部分もそうなんですけれども、今時珍しくアウトロが40秒ぐらいあるのかな、これ。そこの余韻がたまらなくて。
「密かに燃え上がる この心に 愛しさが止まらない」で歌詞が終わって、その後ずっと楽器が壮大に演奏してくれてるっていう時間が続くんですけれども、そこがミソなのかなって思ってます。 僕が提供するストーリーっていうのは、歌詞があるとこまでで終わって、そこからのアウトロでみなさんの経験とか、いろんな見てきた絵、感情を合わせていただく。「愛しさが止まらない」という歌詞が終わった後に、自分のストーリーが重なっていく。どんな恋愛をしてきたのかなっていうところをいろいろ思い浮かべていただくと、よりいろんな人にフィットしていく、その方の『愛しさが止まらない』に仕上がるのかなと思ってます。

■余韻を楽しむ楽曲になりそうですね。
平松 これは CD に入っているのは多分フェードアウトのパターンなんですけれども、ちょっと違うパターンもいただいていて。
コンサートによって、どういう余韻の残し方をするかっていうのをちょっといろいろ変えたいという相談はしています。曲自体もそうですけれども、アウトロの使い方っていうのもちょっとこだわって、披露していきたいなって思っています。
■レコーディングはいかがでしたか?
平松 『傷だらけの天使』から録ったんですけど、イケイケな曲から録ったので歌い方の切り替えが最初は若干うまくいかず。こういう歌い方でいこうねっていうのは、みなさんで探り探りでした。何回も歌って、もうちょっとその語尾を柔らかくしてみようかとか、逆に立たせてみようかとか、いろんなパターンで録ってみて、その中で打ち合わせをして、僕がこれから歌っていくんだったら、こういう感じがいいかなと思いますっていうのも提案して。聴いてる感じもそれがいいと思いますっていうところで意見が一致してっていうまでの時間が結構ありましたね。そこからは割とスムーズに進んでいったかな、と思います。
『ピジョッソ』のステージは大騒ぎ!?


■『ピジョッソ』はどんなステージになっているんですか?
平松 もう大騒ぎですね。僕も含めて大騒ぎですし、ファンの方の中でも印象的な振り付けがいくつかあるらしくて、踊ってるし叫んでるしみたいな。結構忙しくなってます。コールがちょっとハードル高いんですけれども、「さっきまでの笑顔」のあとの「仕草も」「ココロも」「じれったい」がコールの部分なんです。でもその「ちょっと難しい」っていうのが、ファンの中でもハードルを超えたいっていうモチベーションになってる感もあるみたいです。
コール部分のレコーディングのときは日本クラウンのナイスミドルたちを集めて行ったんですけど、ナイスミドルたちの年季の入ったガサつきというのが素晴らしいおっさんコールになっていて。今まで男性グループとして活動してるので、基本的には女性のコールを聞くことが多かったんですけれども、ももクロさんのフェスとか、女性アイドルの方がいらっしゃるようなステージに僕らも立つみたいな時は、やっぱ男性の方も仕上がってるんですよね。特にももクロさんのモノノフのみなさんとかすごい迫力で、「うわ、これいいな」って思ってたんですけど、今回はそれがもう音源として入っています(笑)。ファンのみなさんもそこを再現したいっていうので、ここのことをオジコールって言ってるんですけども、いつもはなんかキラキラで「賢人ー!」とか言ってくれるんですけれども、ここだけはなんかすごい低めの声でガサつかせて「仕草も」って言うんです。かわいいとか綺麗とかをもう捨てて、とにかく私はおじさんになりきるんだっていうのでやってくださってるんで、僕もね、笑っちゃうんですよね。服装とかもすごい綺麗にしてきてるのに、ここだけ急にみんなおっさんになるんだっていうところをすごい楽しみにしてますし、みんながやってるからこそ、そこを恥ずかしげもなく、なんかストレス発散じゃないですけれども、全部を解放できてるのかなっていうのを思ってます。
■そんなステージに立つときに大切にされているのはどういったことですか?
平松 楽しいステージをやることが多いので、自分が楽しんでないとお客さん楽しいわけないよなっていうのは思っている部分ではあります。やっぱり誰よりも楽しもうとすることは意識していますね。やっぱり「楽しい」の演出とかきっかけ作りはたくさんしていきたいです。その日だけの何かが見れたなとか、ファンのみなさんがこれだけコールしてるから、平松も気持ち上がってきてんな、っていうところは、わざとやっているっていうことではないですけれども、出せるんだったら出せるだけ出そうと思ってステージに立っています。
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■ファンのみなさんに引っ張られるところも多いですか。
平松 そうですね。本当は引っ張りたいんですけどね。引っ張ってる部分もあると思いますけれども。もちろんファンじゃない方も見ているという環境がありますが、仕上がったファンの人たちが、その人たちも引き連れてくれるというか、コールや盛り上がり方を先導してくれるので、僕としてはその発散できる場を提供する側みたいな感じですかね。こっちでここまでやったから、あとは自由にやっちゃってよっていう感覚かな。
■『傷だらけな天使』と『愛しさが止まらない』はどんなステージになりそうでしょう?
平松 『ピジョッソ』でやりすぎちゃってるんで、『傷だらけな天使』はこちらから表現したものを受け取ってもらう、表現者と受け取り手っていう立ち位置をファンのみなさんには再確認していただくっていう(笑)曲にしようかなと。なので、ステージ上でしっかりストーリーが動いていくようなステージングにできたらいいなと思っています。
『愛しさが止まらない』に関しては、演歌歌謡っていう世界に飛び込むと、もっと落ち着いた曲が好きなんだよなあっていう方も結構いらっしゃるので、そういう方にも響くような本格的なバラードに仕上げられたらいいかな、と。『愛しさが止まらない』をただ歌うだけじゃなくて、その前からしっかり雰囲気を作って、アウトロまでしっかり世界観に浸れるようなステージングにできたらいいなと思ってます。
何かしらで前回を上回っていきたい

■『ピジョッソ』には「かわいい」という単語が出てきますが、平松さんご自身のかわいいと思うところを教えてください。
平松 うーん、緊張しいなところ!
■そうなんですか?
平松 ステージだけ見てると、思い切りもいいし、あんまりそんな風には見えないと思うんですけれども、ステージ立つ前はわりと毎回緊張してて、ステージ袖でモゾモゾしてるんです。
■モゾモゾ(笑)。
平松 モゾモゾソワソワしてて(笑)。今日大丈夫かなって思うと余計心配になってきて。「やばい、あそこの歌詞なんだっけ?」とか、急に控室戻ってみたりしてる平松さん可愛いんじゃないかなと。16年もステージ立ってるのにまだ緊張するんだっていうところ。見せないですけどね。見せないけど、意外とそんな部分もあるんだよっていうところですね。

■慣れないってことですか?
平松 慣れてないことはないんですが、毎回のライブが結構仕上がっているので、前回をちゃんと超えられるのだろうか、超えたいなっていう気持ちがあって。
じゃあそこまでにすごい稽古をしたから、振り付けを綺麗に整えたから盛り上がるかというとそうではないし。ただ振り付けを頑張って、クオリティが上がったっていう部分もあると思うんですけれども、何かしらで前回を上回っていきたいっていうプレッシャーを勝手に自分に与えてしまっているから多分緊張してるんだと思います。メンバーには人間だから当然失敗もするし、「あ、今日調子良くなかったな」とか、そういう日もあるし、毎回完璧を求めすぎない方がいいんじゃないかっていうことは言われます。
■向上心から来る緊張なんですね。
平松 そういうことなんだと思うんですけど、どうしようもないんですよね。その気持ちが染み込んでしまっているので。だからたくさん稽古しようが、本番が続いていて稽古ができてなかろうが、別にあんまり変わらない。その日のパフォーマンスにどれだけ自信があろうがなかろうが、緊張はするっていう。大変ですよね。
これがなんでかわいいと思ったかというと、和田アキ子さんがステージ裏で「緊張するのよね、私」って言ってたんです。いつもあんなに大きな背中を見せてくださってるのに。和田フェスっていうアッコさん主催のフェスに出た時なんですけれども、そのステージ袖のいつもより少し小さく見えた背中がなんかすごい女の子を感じたというか、そんな面もあるんだ、かわいいと思って。ステージ上では圧倒的な歌唱力だし、番組に出ればちょっと強めな言葉も言ったりとか、強い女みたいなところをすごいイメージとして持ってたのに、ステージ袖では緊張もするし。なんか人間としてのかわいらしさっていうのをすごい感じたので、もしかしたら僕もかわいいんじゃないかなと思って言ってみました。
「ドーナツがこっちを見てる」

■最近の自分のかわいいな、と思う行動があったら教えてください。
平松 ミスドを見つけると入ってしまう。
■かわいい(笑)。
平松 ドーナツ食べたいよね。たらふく夜ご飯食べてるんですよ。お昼ご飯を結構食べないタイミングがあって。ライブの前にご飯を食べない人なので、昼夜とか公演があると朝早く起きてご飯食べて、で、ずーっと食べずに夜ご飯なんです。お腹空いてるからいっぱい食べるんですけど、いっぱい食べたにも関わらずドーナツがこっち見てるって思っちゃって。ドーナツ2つ3つ買っちゃうかな。
■ちなみに……
平松 何を買うか、ですね、いまの「ちなみに」はそういうことですね?
■そうです(笑)。
平松 ポン・デ・リングかハニーチュロスか、フレンチクルーラーか。もうちょっと自分いけるんじゃない? って時はオールドファッションハニー行くんですけど、あれ重たいじゃないですか。ちょっとその日の気分によりますけど。
でもポン・デ・リングとハニーチュロスは同じような味なんです。シュガーコーティングだから。
■確かに。
平松 で、フレンチクルーラーもシュガーコーティングだから全部同じ色になるんですけど、それを買っちゃいますね。ドーナツ食べちゃう。かわいいですか?
■かわいいです!
平松 よかったよかった。ミスドに感謝です(笑)。
タイで心動かされたこと

■最後に、最近心を揺り動かされたものやことについて教えてください。
平松 タイで企業さんの式典コンサートがあって、そこで歌うために行ってきました。何度もタイは行ってるんですけど、みなさんがそれぞれ「自分ってこういう人間だよ」ということをアピールしているんですよね。 いろんな人間がいるんですけど、それを恥ずかしがってもないし、自分をちゃんと主張しているっていうのが、なんか気持ちの良さもあって素晴らしいなって思いました。そしてそれを誰も否定しない。「あなたはそういう人間なんだよね」とみんなが認め合っているっていう環境がすごく素敵だなって思いました。
性別の概念もボーダーレスで、多分生まれた時は男性なんだろうな、という方がすっごく綺麗だったりとかして。自分の人生をちゃんと自分らしく生きてるっていうところを、もっと日本のみなさんも学んでもいいのかな、と。結構息苦しいじゃないですか。マイノリティになってはいけないみたいな。みんなと同じこそが正義みたいな雰囲気が若干やっぱりありますし、日本の文化として、ワビサビじゃないですけど、厳かがいいみたいなとこがありますから。もちろんそれが日本の素敵な部分でもあるし、だから僕も日本が好きっていうところは当然あるんですけれども、それぞれの生きやすさとか人生を考えた時に、やっぱタイの自己主張をちゃんとする感じっていうのはすごくいいなと、心動きました。
僕がキラキラな衣装とかで街移動しなきゃいけないって時も浮いてなかったです。いや、浮いてはいたと思うんですけれども(笑)、そういう人もいるよねっていう感じなだけ。だから堂々とできるっていうのが、気持ちが良かったです。
■インタビューは以上になります。ありがとうございました!


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平松賢人
1994年11月14日生まれ。愛知県出身。
2010年に東海エリア出身・在住のメンバーで結成されたエンターテイメント集団「BOYS AND MEN」のダンスリーダー。ソロシングル『灼熱ロマンス』『ア・ヤ・シ・イ・ネ』『メラメラ』で演歌·歌謡ランキング3作連続1位獲得。
2022年9月には地元名古屋で山川豊氏とジョイントコンサートを開催。
CDデビュー後は、二見颯一、新浜レオン、 東京力車、風輪など、演歌第7世代などの歌手と共にライブやイベントを行なうことも多い。
[X] @boymen_kento
[Instagram] @boymen_kento
Photo:Tomohiro Inazawa、Text:ふくだりょうこ
―INFORMATION―
【平松賢人「ピジョッソ」】
リリース日:2026年10月7日(水)
<タイプ>
【タイプ A】
価格:1,700円(税込)
1. ピジョッソ(日本語 Ver.)
[作詩:YUMIKO 作曲:ROVIN 編曲:ROVIN]
2. 傷だらけな天使
[作詩:和泉一弥 作曲:和泉一弥 編曲:久下真音]
3. ピジョッソ(韓国語 Ver.)
[作詩:ROVIN/GRACE CHANG 作曲:ROVIN 編曲:ROVIN]
4.ピジョッソ (オリジナル・カラオケ)
5.傷だらけな天使 (オリジナル・カラオケ)
【タイプ B】
価格:1,700円(税込)
1. ピジョッソ(日本語 Ver.)
[作詩:YUMIKO 作曲:ROVIN 編曲:ROVIN]
2. 愛しさが止まらない
[作詩:日野浦かなで 作曲:大村友希 編曲:西村真吾
3. ピジョッソ(韓国語 Ver.)
[作詩:ROVIN/GRACE CHANG 作曲:ROVIN 編曲:ROVIN]
4.ピジョッソ (オリジナル・カラオケ)
5.愛しさが止まらない (オリジナル・カラオケ)








































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