Lienel・『2nd Live Tour 2024 〜Adventure〜』初日公演をヒューリックホール東京で開催!来年の東阪Zeppツアーを目指し旅は続いていく



超特急、M!LKなどが所属する若手アーティスト集団・EBiDANから昨春デビューした6人組メインボーカル&ダンスグループのLienel(リエネル)が、【2nd Live Tour 2024 〜Adventure〜】を東京・大阪で開催した。9月21日にヒューリックホール東京、翌22日に恵比寿ザ・ガーデンホール、10月6日にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールと、3日間4公演にわたるツアーは全公演がソールドアウト。

『Adventure』のツアータイトルが表す通り、グループ初の挑戦も数多く盛り込んで新たなLienelをお披露目し、この夏最後にして最高の思い出をLien(Lienelファンの呼称)にプレゼントした。また、東京公演では11月より新企画『Lienel a go-go!』が始動することも発表。その最終目的地となる来年5月の東阪Zeppツアーが告知された9月21日の初日公演の模様をレポートする。

今年5月の1stツアーも完売させ、8月にリリースされた4th両A面シングルの最新作「Curry on love / ギラサマ」はオリコン週間ランキングで3位を獲得するなど、着実に人気の裾野を広げているLienel。メンバー全員が10代で平均年齢16.8歳というEBiDANでも最年少の若さを武器に、どんな楽曲も柔軟に消化してポテンシャルを高め、結成からの約1年半で大きく進化してきた。客席をLienが埋め尽くすなか、ゴージャスなブラス音の入った壮大なOver Tureに続いて、ライブを幕開けたのはピュアなラブソング「kimito」。まずは、高音フェイクを放つ武田創世を皮切りに、メンバーのシルエットがステージを覆う紗幕に代わるがわる浮かび上がる幻想的な演出でLienをときめかせる。さらに、1番が終わると紗幕が振り落とされて、全身白の王子様ルックでキュートなポーズを決めた6人が登場。推しメンカラーのペンライトを振るLienたちから一気に歓声が湧いた。



そこから一転「僕たちと一緒に最高の思い出作りましょう!」と19歳の最年長リーダー・芳賀柊斗が呼びかけて、最新シングル表題曲の「ギラサマ」では、真夏の太陽のように眩しくパッショネイトなパフォーマンスを展開。EBiDANの先輩であるBUDDiiSのFUMIYAが振りつけたヒップホップなダンスに乗り、メンバー全員が次々にラップで斬り込んで、近藤駿太・高岡ミロ・武田のトリオから森田璃空・高桑真之のペア、芳賀のソロと畳みかける間奏のダンスセクションもエキサイティングだ。「みなさん楽しんでますか?今日は素敵な1日にしましょう!」(森田)と始まった「Hop Step Jump!」では、タイトルの通り思いっきり跳ね上がってポジティブな微笑みを振りまき、メンバー同士でハグする場面も。フレッシュな愛らしさと笑顔、そしてパフォーマンス中であっても惜しみなく現れるメンバー同士の仲の良さは、Lienelの大きな魅力である。



MCでは3日前に誕生日を迎えたばかりの近藤が「19歳はじめてのライブ頑張ります」と意気込み、森田は「今回のツアーのタイトルが『Adventure』ということで、僕たちのいろいろな姿を見せていけたらいいかなって思います」と抱負を示す。そこで高岡が「この『Adventure』を成功させるには、皆さんの盛り上がりが必要になってきます。盛り上がる準備できてますか?」と煽ってからは、彼らの持ち味でもある歌謡曲風のナンバーを多彩に繰り出してLienを沸騰。まずは、このツアーのために新たに作られたサイバーなダンスセクションから「Neo ROMANTIC」を繰り出し、90年代に一世を風靡したユーロビートに乗って、エッジの利いたラップ&ボーカルとパラパラ風の鋭角的なダンスを高速で放つ。6人が順に“未体験…”と呟く決めパートでは、なんとメンバー同士がペアになり、唇が触れ合いそうなほど顔を寄せて場内を阿鼻叫喚の渦に。そこから、ハイスピードなロックチューン「恋は罪ですか?」へとなだれ込んでメロディックに躍動すると、芳賀が「みなさんでジャンジャンと声を出していきましょう!」と「純情シンドローム」でメンバーコールを誘発。昭和の歌謡ポップスを彷彿させるナンバーで客席に飛び出し、笑顔で手を振ってLienにアピールしてから、曲の後半では中央通路のお立ち台に6人1列で並んで、クラップと拳でLienを盛り上げまくる。まだまだ酷暑が続く今にふさわしい情熱の嵐を吹かせ、大サビでは客席のド真ん中でソロを歌う武田に、メンバーもLienもひとつになって捧げる一幕も。そして曲の最後にのけ反ってジャケットを肩から滑らせるおなじみの振りに、緩急のついたアクセントダンスをつないで、そのまま「Don’t look back!」を投下する今ツアーならではの展開でLienを驚かせる。80年代のアイドル楽曲を思わせる熱い青春ロックチューンに現代風のラップを加えながら、間奏では脱いだジャケットをマントのようにひらひらと舞わせてLienを釘付けに。どの曲もイントロからLienが喜びに沸き、昭和レトロな匂いのするナンバーは令和の今、逆に新鮮なエッセンスとしてLienelの音楽に取り込まれ、しっかりとファンに愛されていることを証明していた。



ここからは、小道具を使ったドラマティックなパフォーマンスという“Adventure”も。ステージ上に雨音が響き、1人たたずむ森田に芳賀が傘を差しかけるという演劇的なアクションで始まった「Navy Blue」では、七色にきらめくビニール傘に光を反射させたり、ペアになって相合傘をしたりと、傘を掲げてのシンクロダンスで失った恋を雨模様に映して切なく描きだしていく。また、最年少コンビの武田と高桑がセンターで野性的な愛を歌い始めた「Melty flowers」では、椅子をステージへ持ち出してのチェアダンスも披露。ファンクなサウンドに乗せて、椅子の背にもたれかかりながらセクシーな憂いを見せたり、メンバー同士で絡み合ったりと、全員10代とは思えないほど濃厚な夜のムードを醸してLienを悩殺しまくり。中でも、6つの椅子を組み上げたセンターで歌う武田の表情には15歳とは思えない艶っぽさがあった。一転「僕たちと一緒にクラップしてください!」(武田)と煽って、リリックを映したモニター映像をバックに、夢へと向かう想いを爽快に歌ったのは「Fly High」。曲の前半はスタンドマイクでLienを見渡しながら真っ直ぐに想いを届け、クライマックスからはハンドマイクで夢と絆を訴える武田&森田のソロ歌唱も熱く、最後は全員で“空高く飛んで夢を掴みとれ”と声を合わせて静かな感動を呼んだ。こういったアイテムを使っての表現も彼らにとっては新しい挑戦で、中でも傘と椅子はLienelのライブで初めて組み込まれたもの。



ちなみにオープニングから「Melty flowers」までは、Lienel初のヘッドセットマイクでのパフォーマンスとなっており、武田は「いつもハンドマイクだから慣れなかった」と続くMCで正直に吐露。さらに、ツアータイトルにちなんで“Adventure”な秘蔵写真をスクリーンに映してのトークもあり、1枚目では森田が白菜を抱えている写真が、2枚目では近藤が幼児のころの写真が紹介された。前者は、東京での仕事のたびに森田と同居している芳賀が撮ったもので、冬に「鍋をしよう」と白菜を抱えたまま電車に乗ったのが面白くて激写したというもの。2枚目はビニール袋を偉そうに持っているのが「アドベってる」とのことで、近藤自ら提供したとのことだ。



そしてトークの最中、突然、武田が「おなか空いてきたわ!」と楽屋へ戻り、みんなで迎えに行くと、スクリーンにはキッチンでカレーを作るメンバーの映像が。全員で「おいしくなーれ!」とルーをかき混ぜてカレーを完成させると、ステージにはエキゾチックなシタールの音が流れて、デニム衣装に着替えた6人が再登場する。そのままカレーへの止まらない愛を歌った最新シングル「Curry on love」を披露するが、なんと芳賀はテーブルに座って美味しそうにカレーを食べ、その周りで5人が歌い踊るという前代未聞のパフォーマンスに!「お味はどう?」と高岡に問われて「おいしーい!」と拳をあげた芳賀は、最後は完食したお皿を見せてにっこりドヤる。そんなコミカルを極めた最新曲から、近藤が「ここからが後半戦、まだまだ盛り上がっていきましょう!」と、美しいピアノの音色でジャジーなムードを取り込んだ「LOVE Communication」を続けるのも予想外。この大人っぽさ満点のデビュー曲は、彼らの成長を最もハッキリと体感できるナンバーであり、メロディにしっかりと乗った動きはなめらかでボーカルとのシンクロも心地よく、“Let’s go!”という掛け声から17歳の森田が色っぽく口元をなぞる仕草も堂に入っている。そのままアウトロを延ばしてドリーミングに「Beautiful Music」へとつなぐスペシャルなアレンジにも客席からどよめきが。ストリングスの音色が響く壮大なナンバーでメンバー同士肩を組んだり、頬を寄せたりと、6人で重ねるハーモニーをビジュアルでも表して、Lienたちのペンライトに照らされるなか“願いを叶えてみせる”という祈りを乗せた美しい音楽を鳴らしていく。続いて、最新シングルの収録曲「カルマ」も“夢”への想いを歌ったナンバー。芳賀と高岡に担ぎ上げられた武田が歌うという斬新なフォーメーションが歌謡曲調のサウンドとマッチして、またLienelのキャパシティを広げていった。



夢への想いを刻んだあとは、多彩なレパートリーを畳みかけて、Lienelの引き出しの多さを改めて提示。まずは、ジャジーな歌謡チューン「Love Me Madly」で歌声と表情に強気と色気を押し出しながら、“さあもっと僕を好きになれ”と怖いほどの恋情を叩きつけ、昨年のリリース時とは見違えるほどのアピール力で成長を証明する。続いて、最新シングル収録曲「Watcha Doing」で森田から高岡、さらに近藤に高桑と次々にラップを放つゴリゴリのヒップホップを彼ららしい爽やかさで聞かせたかと思いきや、すぐに“1、2、3、4、5、6”と日本語でカウントアップする「Mr.Sister」で赤いバラの花を手に。フロアにしなだれてバラを掲げる振りといい、言葉遣いからレトロな歌詞といい、どこまでもコテコテな昭和感満載の歌謡曲で、森田は「みんなで行くでー!」とLienのペンライトを大きく左右に指揮し、最後はバラの花を放り投げるダメ押しっぷりだ。しかし「ラストスパートです、みなさん僕たちと一緒に声を出していってください!」(武田)と始まった「Party Now!」では、高岡と森田が高速英語ラップで勢いよくブチあげ、緩急の利いたサイバーロックなミクスチャーで客席を揺らしまくる。アグレッシブなダンスセクションも交え、シンプルにLienelの“カッコよさ”を見せながらも「最後の曲です。皆さん、もっと声出して!」(高岡)と、言葉遊び満載の歌謡ポップな「親指☆Evolution!」を投下するのだから、Lienも振り回されっぱなしだ。だが、そんな予想のつかなさが彼らの長所でもあり、“All day きっと愛してる”という歌詞に合わせて近藤が武田にキスしたり、森田と武田が顔を寄せたり、近藤を高桑がバックハグしたりと、場内に黄色い悲鳴があがる場面も多々。ヒートアップしたLienたちは、高岡の「今日イチの声で!」という煽りに“Oh! Yeah!”と拳を振り上げて応え、熱狂と拍手のなかで本編を締めくくった。



アンコールはLienにはおなじみのサマーチューン「Summer Boy! Summer Girl!」で開幕。「この会場を夏にしようぜ!」(高岡)と6人はタオルを振り、客席にサインボールを投げ込んで、Lienのペンライトをカラフルに大振りさせる。初日を迎え、高岡が「今日だけじゃなく、これから何十年先もみなさんに“Adventure”してもらいたいなと思ってます」と望めば、近藤は「2回目のツアーを、こうやってみんなのおかげでできたのが、とても嬉しいです」と喜びをあらわに。前回より会場がスケールアップしたことに「メッチャ嬉しいです!」と声を弾ませた武田は「初挑戦したことがいっぱいあって、みんなが知らないLienelをみんなに見せられた気がしてます」と胸を張った。森田は「何よりね、今日はLienのみんなに会えたことがホントに一番の幸せです」とファンへの愛を表し、最年少14歳の高桑は「1発目の公演だからマジで出る前ガッチガチだったんですけど、健康第一で出来てよかったです!」と素直な言葉でLienの母性をくすぐる。最後に「今日楽しかったですか?僕も楽しかったです!」と言い切った芳賀を受け、森田が「次は本当に最後の曲になります」と「Love With You」をタイトルコールすれば、場内に喜びの声が。恋の始まりを歌う温かなミドルナンバーを想いを込めて贈り、歌う森田を芳賀がバックハグするなど、楽曲に込められた“愛おしい”という気持ちを目に見える形でも表していった。曲のメッセージを即座に落とし込み、歌とダンスのみならず、仕草で、表情で、全身で表現する。その純粋さはLienelの大きな特色であり、強みであるに違いない。



客席の端から端までLienに手を振って、ステージに1人残った武田が「それではーまた!」とLienel恒例の挨拶で締めると、モニターに“11月から新企画始動”の文字が。全国のLienとの絆を深めに行くことをコンセプトとした企画『Lienel a go-go!』の立ち上げと、その最終地点として来年5月6日にZepp Haneda(TOKYO)、5月10日にZepp Nambaで『Lienel 3rd Live Tour「Lienel a go-go!」』を開催することが告知された。Lienel史上最大規模となるツアーで、東京公演のZepp Haneda(TOKYO)は昨年末にLienelが初のワンマンライブを行った思い出の場所であり、記念すべき会場でどんなパフォーマンスを見せてくれるか注目が集まる。翌22日の夜公演では、来年1月8日に5thシングル「Go Around The World」がリリースされることも発表。こちらは企画『Lienel a go-go!』のテーマソング的なイメージのもと「旅感」をテーマにした作品となり、発売に伴うリリースイベントも企画の第1弾として11月より全国で行われるという告知には大歓声が湧いた。



ペンライトがきらめく客席をジッと見つめ、東京の最終公演では「この景色をもっと大きくしていきたい」(近藤)、「僕たちのパフォーマンスを見て幸せになってくれたらいいって心から思います」(武田)と語った彼ら。グループ名の由来でもある“Lien éternel(=フランス語で「永遠の絆」)”を目指して、全国各地へとメンバーが飛び出す『Lienel a go-go!』は、さらにファンとの絆を深め、そして広げていくはずだ。

■詳細
〜セットリスト〜



M1:Kimito
M2:ギラサマ
M3:Hop Step Jump!
M4:Neo ROMANTIC
M5:恋は罪ですか?
M6:純情シンドローム
M7:Don’t look back!
M8:Navy Blue
M9:Melty flowers
M10:Fly High
M11:Curry on love
M12:LOVE Communication
M13:Beautiful Music
M14:カルマ
M15:Love Me Madly
M16:Watcha Doing
M17:Mr.Sister
M18:Party Now!
M19:親指☆Evolution!
EN1:Summer Boy! Summer Girl!
EN2:Love With You

写真:笹森健一
文:清水素子

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