【椿泰我インタビュー】演技で熱量を交わした撮影「愁斗くんとはカメリハの段階から120パーセントでぶつかっていた」IMP.の仲間と出会って変わったこと、原動力の話も。<映画『ウォーターガーディアンズ』>
2026.9.11

ライフセーバーを目指す若者たちの本気のひと夏を描いたサマームービー『ウォーターガーディアンズ』が絶賛公開中です。
日本ライフセービング協会が全面協力し、本格的な訓練も受けたうえで、吹き替えなし、実際の水中で撮影されたシーンもあるという、キャストのリアルな奮闘ぶりがスクリーンに光ります。
森愁斗(BUDDiiS)が演じる主人公の海翔に対抗意識を燃やし、講習の輪を乱すのが、椿泰我(IMP.)さん演じる上野颯真。「脚本を何度呼んでも『なんだこいつ』と思う」と話す椿さんに、本作のこと、ライバルという存在のこと、活動の原動力についてなど、たっぷり話を聞きました。
嫌なやつだけど、男らしさや泥臭さもある颯真

■映画『ウォーターガーディアンズ』に出演が決まったときの気持ちを教えてください。
椿 最初に「泳げるか?」という質問に「人並みには泳げます」と返したんです。僕は普段バラエティ系の仕事が多いので、「また体を張った企画かな」と思っていたら、まさかの映像作品でびっくりました。でも脚本を読ませていただいたらライフセービングというものを題材にした作品で。確かにライフセービングの映画って見たことないなと思ったので新しいと思いました。そもそもライフセービングに対して知識もゼロ。「ちょっと知っている」とかでもなく、ワードしか知らなかったので、これからいろいろ学んでいけたらなと思いました。作品に携わるからには責任を持って、しっかり理解をして挑んでいこうという気持ちでした。
■オフィシャルサイトの椿さんのコメントを拝見すると、ライフセーバーというお仕事にすごく感銘を受けてらっしゃいますが、なぜそこまで強く感銘を受けたんだと思いますか?
椿 最初にこのお話をいただいたとき、自分のライフセーバーというものに対する印象は、“夏の海にいる日焼けしたかっこいいお兄ちゃん”とか“モテそう”くらいだったんです。もちろん水難事故、海難事故のときに活躍するというのは知っていましたけど、自分で目にしたわけではないし。だけど脚本を読んで、ライフセーバーというものの大事さや、水難事故や海難事故の恐ろしさを改めて知って。だからさわやかなサマームービーではありますけど、そういうものも受け取ってもらえたらいいなと思いました。僕たちも命と向き合って撮影しましたし。

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■椿さんは上野颯真を演じました。上野颯真という役について、どのような役だと捉え、どのように演じましたか?
椿 主人公・服部海翔(森愁斗)のライバル役ということで、基本的に嫌味ったらしくて、協力プレイができなくて、仲間意識も低くて一匹狼。だけどその根底には泳ぎたいという思いや海翔に対する気持ちがあって。だから尖ったり曲がっちゃっているんだと思うんです。そこをどう表現するかがすごく大事かなと思いました。その説得力を持たせるためにも、ライフセービング講習では優秀な姿が見せられた方が良いのかなと思って、事前の講習会ではしっかり予習復習をして、わからないことがあったら先生に質問しに行って。教えてもらったことは次の日にはできるようにして。優秀さはしっかり出せるようにしました。最初は下手でいいと思うんですが、飲み込みが早い方がいいかなと思ったので。
■内面でこだわったところはありますか?
椿 僕自身、脚本を何度読んでも颯真に対して「何だこいつ」と思ったんですよ。みんなが「やろうぜ」と言っている中で、ずっと1人でいて。ライフセービングで大切な“バディ”というコンセプトに1番不向きな男。最初は映画を見に来た人には嫌われるかもしれないんですが、後半に向かって熱が感じられるようになっていく。芯があってぶれていないというところは男らしさや泥臭さもあって。そこに気づいた人は颯真にハマってくれるんじゃないかなと思います。
■じゃあ少し「嫌われるくらい嫌なやつを演じよう」と?
椿 いや、演じようとしなくても嫌なやつなんですよ(笑)。「腰抜けトロフィー」なんて、5歳児かよって思うような悪口を本気で言うあたり、本当に嫌なやつ。だけど、ライフセービングの講習に関してはいつも本気。「嫌なやつだけど、目つきはずっと本気。その矛先が変なところに向くことがある」ということを意識しました。

■共感できるところや理解できるなと思うところは?
椿 ラン・スイム・ランでの「走り切りたい」という気持ちとか、「負けたくない」とかは似ているなと思います。だけど、僕は仲間と一緒に乗り越えたいタイプなので、そこは違いますね。
■そこは少し心を鬼にして。
椿 はい。海の家のシーンの撮影には僕はいないし、そもそも人見知りというのもあって、正直あえてみんなとあまり仲良くならずに走り切った感じはあります。(森)愁斗くんとは、取材日に仲良くなりました。連絡先もその日に交換して、「今度ご飯にいこう」という話をしました。
■よかったですね。
椿 はい。僕、そもそも友達が本当に少ないんです。連絡先も、断られるのが怖くて自分からは聞けないので、過去に出演させてもらった映像作品の共演者で誰かとご飯に行ったことがなかったんです。
■そうなんですか!? では森さんとはごはんに行けるといいですね。
椿 はい。完成披露のタイミングか、もし地方での舞台挨拶とかあれば、そのあたりがタイミングいいのかなとか思いながら。これから日にちを詰めて行けたらと思っています。
愁斗くんとはリハーサルから芝居で熱量を交わした

■撮影中は共演者とあまり仲良くならなかったとのことですが、撮影中の印象的なエピソードがあれば教えてください。
椿 本当に部活みたいでした。僕は高校生でダンス部に入っていましたが、サークルに近いような活動だったので、いわゆる部活みたいなものを体験したことがなくて。だけど『ウォーターガーディアンズ』の撮影は男ばっかりで、休憩時間にプロテインを飲んで、筋トレして、戻ってきたらみんなで紙コップでスポーツ飲料を飲んで。「部活ってこういう感じなんだろうな」って、27歳にして感じました。
■ではお芝居の面で印象的だった方がいらっしゃったら教えてください。
椿 愁斗くんとは2人でのシーンも多くて。お互いに人見知りだったり、時間もなくて一発撮りのシーンが多かったんですが、カメリハの段階からお互いに何も言わずに120パーセントでぶつかっていたんです。「リハだから軽く流す」とかがなくて。そこは演技で熱量を交わした感じはありましたね。

■お芝居で熱量を交換し合えたからこそ、言葉を必要以上交わさなくてもよかったのかも。
椿 そうかもしれないです。それに颯真と海翔はライバルだから意思疎通できていなかったり、目が合わないことが功を奏するので。そもそも僕は0/100人間で、リハだから流すとかができない人間なんです。そこが言わずもがな一緒だったからうれしかったですね。
■椿さんご自身はこの作品からどのようなメッセージを受け取りましたか?
椿 最初にも言ったように、ライフセービングを題材にしていて、水難事故も関わってくるちょっと重ためな題材ですが、青春や海翔の恋模様など、本当にいろいろな要素がある映画。ライフセービングを知らない人はそういう意味でも楽しめるし、そこがちょっと難しく感じるという人には、恋愛や青春、夏を楽しんでもらえると思う。いろいろな人に見ていただける作品になっていると思います。
IMP.の仲間と出会ってからライバルは尊敬の眼差しに

■颯真は服部海翔を強烈にライバル視していますが、椿さんは同業者や同世代の方に対してライバル視するタイプですか?
椿 もともとはめちゃくちゃライバル視していました。グループを組むまでに時間もすごくかかっているし、その頃はグループを組まなければ自分たちの曲ももらえないし、ライブもできなかったから、まずはグループを組まなきゃ始まらないと思って、グループを組んでいる人たちのことはみんなライバル視していました。もちろん組んでいない人もライバルになる。つまり全員がライバルでした。だから全員に対して牙を剥き出しでやっていたんですが、IMP.というグループで仲間と出会ってからは牙がいらなくなって。初めて自分以外の人の仕事を「すごいね」「おめでとう」と思えるようになりました。
■素敵ですね。
椿 自分の苦手なジャンルを担ってくれるメンバーがいるからこそ、IMP.が大きくなっていく。そう思えるようになってからは、他のグループの皆さんのことも尊敬できるようになったんです。そう思うと、グループというものがこの考え方を180度変えてくれましたね。例えば僕は楽器が弾けないので、楽器を弾いて歌うアーティストさんのことはライバルとしては見ない。それと同じように、他のボーイズグループに対しても「俺らはこういう楽曲で戦っているけど、そういう楽曲もあるんだ!」という見方になったというか。自分たちにも武器があるからこその向き合い方ができるようになった。闘争心がなくなったわけではないですが、すべて尊敬に変わりました。もちろんボーイズグループはたくさんあるし、僕たちもまだまだ頑張らなきゃいけないですが、変なライバル心はなくなりました。

■では、そのなかで椿さんご自身の強みや“らしさ”はどのようなものだと思っていますか?
椿 個人か〜。とりあえずお芝居に関しては苦手意識が強くて。
■ええ!? 舞台もあわせるとかなりお芝居されていますよね?
椿 それこそ舞台しか出ていなかったというのもあって、特に映像が苦手なんです。それこそ俳優さんは俳優というものを生業にしている方々。その中で普段、歌って踊ってアーティストとして活動している自分には至らないものが多すぎて。だけど食らいついていかなきゃいけない。そういう意味では自分のお芝居を好きだと思えたことが1回もなくて。ずっと模索中です。だけど、これを乗り越えてIMP.に還元できたらいいなと思っているので、いただいたチャンスにはしっかり応えたいなと思っています。
夢を追い続ける気持ちと、その姿を見てくれるファンの方を力に

■劇中で、颯真は服部海翔というライバルの存在がライフセーバー講習の原動力にもなっています。椿さんにとってお仕事の原動力になっているものは何ですか?
椿 「これが僕の夢」ということが一番大きな原動力です。いつまで経っても“人前に立つ”というのが夢で。求めていただけないと、人前には立てないじゃないですか。そういう意味では、僕が夢を追い続けている姿を、ファンの皆さんが見にきてくださるという不思議な職業ではあるんですが……。僕は届ける側でもありますが、夢を追う側でもある。その夢を、ファンの方と一緒に追い続けていくということが僕にとってはすごく大事なことなんです。自分が満足した時点でファンの皆さんの刺激がなくなってしまうという意味では、いつまでも変わり続けたいという気持ちもあって。そのなかで、ファンの皆さんが望んでいないビジュアルのときもあると思うんですよ。だけどそれも僕にとってはチャレンジの一つなので、そういう姿も愛してもらえたらいいなと思うし、いろんな姿を見せていきたいなと思っています。そうやって夢を追い続けている自分の気持ちと、それを一緒に追いかけてくれるファンの皆さんの存在が、この仕事をしていく上での原動力だと思います。
■では最後に。サイト名のEmo!miu(エモミュー)にちなんで、最近心を揺さぶられたことを教えてください。
椿 少し前に家族で行った石垣島。僕、携帯が嫌いで。みんなが携帯見ていてバレないから、最近は電車にも乗るようになったんです。それくらいみんな携帯を見ている。だから携帯も見ずに、信号も時計もない石垣島で半日過ごしたのがすごくいい時間で。BGMもなくて、海の音と風の音と木の音と鳥のさえずりだけ。そこに家族でいる時間がすごく幸せでした。


■何日くらい滞在したんですか?
椿 3日くらい。前日まで仕事で北海道にいたんですが、翌日から3日空くことがわかったので、一人だけ北海道から沖縄に飛んで、沖縄で家族と合流しました。
■すごい移動距離ですね。
椿 はい。以前にも家族で行ったんですけど、そのときは全日雨だったんです。そのときにおじいちゃんが水着を買っていたんですが、雨で水着を履く機会がなかったから今回リベンジしたんですけど……おじいちゃんはカナヅチでした。
■えっ!? 泳げなかったんですか?
椿 はい。ずっと隠していて(笑)。スポーティーな、それこそウォーターガーディアンズみたいな水着を履いていたんですが、いざ海に入ったら固まっちゃって。「どうしたの?」と聞いたら「俺、泳げないんだ」って(笑)。それもいい思い出になりました。
■ありがとうございました!

椿泰我
1998年2月10日生まれ、神奈川県出身。
男性7人組グループ「IMP.」のメンバー。2023年8月、デジタルシングル「CRUISIN’」で世界同時配信デビュー。また俳優としても活躍しており、主な出演作にドラマ「レッドブルー」、映画「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」などがある。
[X] @_7mp_official_
[Instagram] @_7mp_official_
Hair&Make-up:前田 彩花、Styling:YAMAMOTO TAKASHI(style³)
Photo:Tomohiro Inazawa、Text:小林千絵
―INFORMATION―
【映画『ウォーターガーディアンズ』】
絶賛公開中!
監督・脚本:瀧川元気
キャスト:森愁斗(BUDDiiS)、田辺桃子、椿泰我(IMP.)、小西詠斗、砂田将宏(BALLISTIK BOYZ)、小泉光咲(原因は自分にある。)、長野蒼大(VOKSY DAYS) 他
配給・宣伝:S・D・P
[HP] https://waterguardians-movie.com
©映画「ウォーターガーディアンズ」製作委員会


































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