「まだまだ僕達は“EVOLVE”を継続させていきます また、必ずお会いしましょう」!『PSYCHIC FEVER LIVE TOUR 2025 “EVOLVE” in JAPAN』ファイナル大阪公演オフィシャルレポート
2025.7.1
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PSYCHIC FEVERのツアー『PSYCHIC FEVER LIVE TOUR 2025 “EVOLVE” in JAPAN』の大阪公演が2025年6月29日(日)、Zepp Osaka Baysideにて開催。6月7日の宮城公演を皮切りに全国5都市を巡った日本ツアーが最終日を迎えた。
PSYCHIC FEVERは昨年“IGNITE YOUR DREAMS”をテーマとしたアジアツアーを完走したのち、今年2月には初のUSツアーを敢行。また、その翌月にはテキサス州オースティンで開催された大型フェス『2025 SXSW Music Festival』にも出演。各地でさまざまな経験と確かな反響を獲得した彼らは、新たなテーマとして“EVOLVE”=さらなる進化を掲げ、日本へと帰ってきた。
先のUSツアーと同じくThe Hooligansのジョン・フォシットがプロデュースに入っているという今回のツアーでは、ワーナーミュージック・グループとのグローバル契約後初のEPとして同月リリースされた『PSYCHIC FILE III』収録曲の他、メンバー制作による豊富なライブアレンジで新旧織り交ぜた全24曲を披露。まずは日本のファンに向けて、文字通りの“進化”を知らしめてみせた。
暗転した場内一帯で緑のペンライトの光が広がる中、荘厳なSEの後でステージの幕が下り、メンバーの姿が現れると、さっそく割れんばかりの歓声が沸いた。もはやファンの間では耳慣れたものであろう“JIGGのビートが聴きたいな”のプロデューサータグが鳴り、華やかにアレンジされたビート上で、洗練された歌声が響き出す。一曲目は最新EPからのリード曲「Reflection」だ。黒のセットアップで統一された衣装を纏った7人により、途中のダンスブレイクも含めてクールに歌われた後は同じく最新EPから、ツアーと同タイトルの「EVOLVE」へ。一種の号令のようにも聴こえるJIMMYの低音フロウがこだますると、客席からさらに熱を帯びた歓声が上がった。
「PSYCHIC FEVER LIVE TOUR 2025 “EVOLVE” in JAPAN、盛り上がる準備できてますか?」
小波津志の煽りから始まったのは「Spread The Wings」。活動初期から歌われている同曲は新たにHIPHOP要素を強めたアレンジで届けられ、続く「Spark It Up」ではログドラムらしきパーカッションが鳴る。比較的懐かしい楽曲群に少しずつ今っぽいアレンジが加えられている点には、実にPSYCHIC FEVERらしいこだわりが感じられた。続いて「大阪、まだまだ盛り上がっていけますか!」とJIMMYが激しく煽った「RICH & BAD」では、ソロを回すダンスブレイクで盛大に沸かせた。驚きなのは、ここまでノンストップで踊り続けていながら各人の歌声の柔らかさやフロウの響きに全くブレがみられない所で、改めて彼らのスキルの高さ、フィジカルの強さを実感させられる。ライブ序盤の締め括りは今年1月にリリースされた「What’s Happenin’」。Y2KテイストをPSYCHIC FEVERの色に落とし込んだ人気楽曲に、歓喜のこもった大合唱が沸き起こっていた。
そして短いSEを挟んだ後、WEESAと志の美麗なアカペラから冬のバラード「Snow Candy」が始まる。白いステッキや街灯、ベンチなどの小道具で冬の街中をイメージさせる世界観で表現した後、同じくボーカル2人がフィーチャーされた「アシンメトリー」では、2人それぞれが客席に花束を渡すパフォーマンスで大きな歓声が上がっていた。
「続いてはまだリリースしていない新曲を、この2人で。気持ちを込めて歌います」そう語る小波津の隣に立っていたのは、PSYCHIC FEVERのもう一人のボーカリスト・渡邊廉。星空のようにきらめく青い照明の下、遠く離れた大切な存在に向けた切なる思いを綴る新曲「Dream Flight」は、2人の繊細なハーモニーで届けられた。
その後は、PSYCHIC FEVERの多才さが遺憾なく発揮される中西椋雅=DJ RYOGAのDJタイムに突入。虹色のレーザーが光る中、激しいダブステップのビートや「Up and Down」のRemixとともに客席を煽り、クラブさながらに盛り上げたのち、他のラッパー陣が再登場すると「Psyfe Cypher」が始まった。個性やグルーヴの異なる4人によるパワフルなマイクリレーを終えた後は、ドリル系のビートにアレンジされた「Tokyo Spiral」へと続き、さらにアウトロから渡邊廉がビートボックスのソロパフォーマンスへと繋いだ。最後はDJプレイとビートボックスも交えながらの「Highlights」のRemixで、会場全体に熱気を巻き起こした。加えてそこからシームレスに曲間を繋ぎ、JIMMYとWEESAが「Perfect feat. JIMMY & WEESA」「SH♡TGUN feat. JIMMY, WEESA, ぺろぺろきゃんでー」と続けて歌唱。2人のスキルフルなフロウと都会的なサウンドで会場を魅了した。
そしてライブは後半戦へ。趣深いピアノのSEが流れた後、シャツとネクタイにキャップを合わせたフォーマル×ストリートな衣装で7人が再登場すると、最新EPからMVも公開されている「Gelato」。甘く幻想的な夏の情景が浮かぶR&Bナンバーを、艶やかな歌声とダンスで届けた。
そこから時代を遡るようにして、ディスコファンクのグルーヴを纏った「Paradise」ではスタンドマイクを使用してレトロな雰囲気たっぷりに演じ、続く「Wonder Woman」では軽快かつ爽やかなニュージャックスイングのリズムに乗って横並びになった7人が足と手で繋がって連動する、複雑ながら可愛らしいコレオを披露。終盤のビートのキメに合わせた動きなども含めて、思わず笑顔になってしまうパフォーマンスだった。
「大阪の皆さん、楽しんでますか!まだまだやってない曲もありますので、最後まで一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです」とWEESAが客席に言葉を掛け、次いで関西出身の剣によるコテコテの関西弁による煽りを挟んだのち、ピアノの音色をバックに小波津のしっとりとした歌声が響く。しなやかなダンス表現と情熱的な歌唱が交差する「Love Fire」から、キャッチーなフレーズが印象的な「BEE-PO」という流れを経て、《Addicted to you》の合唱から「Bitter Sweet」へ。7人全員でステージの端から端へ移動し、観客とコミュニケーションを取りながら、甘くほろ苦いラブソングが歌われた。
そこから続けざまのタオル回し曲「IGNITION」では大いに観客を煽りながら、メンバー達自身も大暴れ。ステージを駆け回るうちにJIMMYがWEESAに寄りかかり、さらにそこへ渡邊がぶつかり、3人で軽く折り重なるようにして床に転がってしまうという一幕も。その様子を見ていた小波津は後のMCで早速「大阪の皆さん最高です、ありがとうございます!メンバーの皆さんやりすぎです!ありがとうございます!」とまとめて声をかけ、客席の笑いを誘った。
改めて今回のジャパンツアーを振り返った小波津は「2022年に“P.C.F”という自己紹介のライブ、そして去年のアジアツアーに“HEAT”という僕達の熱量を表現するライブをしてきたんですけど、今回は僕達のこれまでの経験と進化を表現するべく、今回のテーマを決めました。皆さんと一緒に“EVOLVE”していこう、という意味も込められています」と語り、このツアーの盛況ぶりに感謝を述べた。さらに新たな告知として、最新EP『PSYCHIC FILE III』のリード曲「Reflection」のMVが7月13日に公開されることを発表。この日は彼らのデビュー日でもあるため、記念日を彩る知らせに歓声と拍手が送られていた。
そして「ここからさらに最大熱量を更新すべく、一緒に盛り上がっていきましょう!」という呼びかけからラストの「FIRE feat. SPRITE」へ。熱く力強いパフォーマンスとともにハンズアップを誘い、宣言通りに最高潮の盛り上がりの中でライブ本編を終了させた。
会場の“PSYFE”コールに答えたアンコールでは、ステージ上を照らすスポットライトと同時に満を持してのイントロが鳴り始めると、場内を大歓声が包み込んだ。やがてツアーTシャツとスウェットの衣装で7人が再登場し歌われたのは、PSYCHIC FEVERの世間的な認知度を大きく引き上げるきっかけとなったヒット曲「Just Like Dat feat. JP THE WAVY」だ。先のUSツアーでもシンガロングが起きていたという同曲は、この日本公演でももちろん大合唱に。後半の剣と中西によるダンスソロ等のライブアレンジでも大いに客席を沸かせており、ヒット以降積み重ねてきた場数を思わせる堂々としたパフォーマンスを見せつけた。
正真正銘のラストソングは、軽快なビートにエモーショナルなメロディが同居するポップチューン「PROMISE」。PSYCHIC FEVERのファン=ForEVERへの真摯な思いが綴られた同曲を、7人それぞれが優しい笑顔で歌い上げた。
幕引きを前に、各メンバーからの言葉が送られた。ホームの関西公演で大いに活躍した剣は「皆さん楽しかったですか?ほんまに?やっぱ大阪最高やな!」とここでも盛り上げた後「引き続きまだ知らない、想像を超えるような景色を見に行こうと思うので、一緒についてきてください!」と締めた。また、海外での活動拡大により国内活動の間が空くことについてJIMMYは「ちょっと寂しいなと思うかもしれないですけど、僕らは日本から始まったグループなので!皆がいてこそ僕らが居るので、ずっと応援していてください。また会いましょう」と力強く呼びかけ、ファンを喜ばせた。そしてツアーの今後については中西が「止まることなく進み続けます。色んな国、色んな場所で進化を重ねて、次また皆さんにお会いする時にはもっとレベルアップした姿をお見せできるよう頑張るので、僕達を信じてほしい。絶対後悔させないので!」と宣言した。
最後は改めて小波津から、「6月7日の宮城公演から始まり、あっという間にこのファイナルを迎えることになりました。まだまだ僕達は“EVOLVE”を継続させていきますので、これからも僕達の楽曲を聴いて、僕達のライブエンタテインメントを思い出して、一緒に夢に向かって進んでいけたら。また、必ずお会いしましょう!」と語られ、7人に向けた温かい拍手が鳴り続く中、日本公演最終日が終了した。
常に世界基準での活動を志し、現行のトレンドをおさえた楽曲と1人ひとり個性の異なるパフォーマンスを武器に進化を続けるグループ・PSYCHIC FEVER。このツアー“EVOLVE”のグローバル展開については今後順次発表予定であるとのことだが、来月にはパリで開催される『Japan Expo Paris(※7月4日のみ)』への出演と、ベルリンとロンドンでの単独ファンミーティングの開催が予定されている。また国内での活動としては8月13日に大阪・関西万博で開催される音楽フェス『U-NEXT MUSIC FES』DAY-2内の『LDH DAY SPECIAL LIVE』に参加、そして8月16日・8月17日には東京・大阪それぞれでの『SUMMER SONIC 2025』出演も控えている。世界を見据える彼らの挑戦は、ここからますます加速していくに違いない。
【PSYCHIC FEVER オリジナル3rd EP「PSYCHIC FILE III」】
リリース日:2025年6月18日(水)