ライブの定番曲「みちくさこうしんきょく」をきのこりあん(ファン)大合唱!!さくらしめじ・隔月ワンマンライブのファイナル公演を開催
2023.3.18
さくらしめじが3月17日(金)に東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、隔月ワンマンライブ「新種しめじの定期便~3月の味覚~」を開催した。
田中雅功(たなか・がく)と髙田彪我(たかだ・ひょうが)からなる新世代フォークデュオ・さくらしめじは、昨年5月から今年3月にかけて、同会場を舞台にした隔月でのワンマンライブ「新種しめじの定期便」を開始。ドレスコードとカラーソングを設定し、毎回、カバー1曲と新曲2曲を発表し続けると共に、昨年9月には彼らと同じEBiDANに所属する6人組ダンス&ヴォーカルグループ、ONE N’ ONLY(ワンエンオンリー)のEIKUがドラムで参加し、スペシャルなセッションが実現。同年11月には同世代の鍵盤奏者であるジョーが出演し、翌年1月にはパーカッショニストの打越ななみが加わり、4ピースのセットへと広がったが、第6回目にしてファイナルとなる3月公演は初心に返って半年ぶりに二人だけでステージとなっていた。
開演時間になると、今回のドレスコードである「みずいろ」の大きな布がはためくステージにさくらしめじの二人が登場。3月からマスクをつけた上での声出し解禁となった客席から大きな歓声と拍手が湧き上がる中で、いつも通りアコギを抱えた雅功に対し、彪我はいきなりエレキギターを手にし、アンプにスイッチを入れた。雅功による「お前ら、かかってこいよ!」いう煽りを合図にライブがスタート。オープニングを飾ったのは、隔月ライブの第1回目のカラーソングで、“今を刻む”と歌い上げるアグレッシブなロックナンバー「青春の唄」だった。観客は総立ちとなってクラップを打ち鳴らすと、同じく“今を叫ぼう”と歌うダンスロック「わがままでいたい」でさらに熱気は上昇。冒頭からまるでクライマックスのような盛り上がりを見せた。
最初のMCでは雅功が「急に楽しい! いきなり最高ですね」と観客に呼びかけ、久しぶりに「こんばんは」のコール&レスポンスを堪能。「いいですね。楽しめる幅が広がったので、自由に僕らの音楽に酔いしれてください」と語り、「ストーリーズ」「はじまるきせつ」と切ない片想いを描いたラブソングを連発すると、観客は全員が一体となってピンクのペンライトを掲げたが、7月公演の新曲で彪我作の「夜更け」で雰囲気は一変。ローファイヒップホップ的な文脈のビートと韻を踏んだリリックからは眠れない夜を一人で過ごす彪我の日常が垣間見えるアーバンR&Bとなっており、フロアはメロウなムードに包まれた。
ここで、改めて、「みずいろ」のドレスコードに触れながら客席を見渡した二人は、“みずいろのデニムスカート”を履いているファンを発見。彪我が「水色のデニムスカート……爽やかな曲が書けそう」とこぼすと、雅功がアコギを弾き始め、即興で曲を作って歌い、最後の締めまで完璧に息を合わせ、場内を沸かせた。そして、隔月ライブ恒例となっているカバー&新曲コーナーへと突入。雅功が「思い出に残ってる曲です」と紹介したのは、中学生時代に全国を回った「菌活の旅」のファイナルだった東京公演でカバーし、のちにシングル「あやまリズム」のカップリングにも収録されたEvery Little Thingのヒット曲「fragile」。全編にわたって彪我が丁寧に繊細に歌い上げると、雅功作のバラード「ある宵のこと」では、もどかしい恋愛模様を短編小説のように綴り、続きが読みたくなるような余韻も残し、彪我作の自分応援ソング「強がり虫」では二人が向き合って声を重ね、迫力のあるハーモニーを展開。3月の新曲を続けた中盤は、それぞれの異なる個性が際立ちつつも、デュオになった時にはやはり特別な輝きを放つことを再確認させられるような時間となっていた。
1年間に渡った隔月のワンマンライブを振り返り、「有意義な時間になったと思います。これも会場に足を運んでくださった皆さんのおかげです」と観客に向けて感謝の言葉を伝えた雅功作の7月の新曲「歪」からは後半戦へ。まず、雅功だけがエレキギターを弾きながら、速いパッセージのメロディに乗せて、パワフルでエッジーな歌声で毒気のある刺激を振り撒くと、「でぃすとーしょん」では彪我もエレキギターをかき鳴らし、雅功の「お前ら、そんなもんか!」という煽りを合図に、観客はジャンプで応戦。さらに、彪我が「ぶっぱなそーぜ!」とシャウトし、「たけのこミサイル」でリア充への嫉妬を全力で放つと、会場は熱気の渦へと包まれていくと、雅功は「いやー、ライブしてる実感があるわ。みなさん、500点満点です!」と満足げな表情を見せた。
最後に、10代後半にコロナ禍に突入して、二人とも21歳になったことに触れ、「いろんな支えがあって、もらってばかりの10代でした。これからはもっともっとみんなに何かを残せるような二人になりたいなと強く思ってます」と語り、グループ名にある「桜」をモチーフに卒業や別れをテーマにした前向きなメッセージソングで、今年2月にデジタルシングルとしてリリースしたフォークバラード「花びら、始まりを告げて」を全力でエモーショナルに歌唱し、カラーソング「simple」で会場全体が「みずいろ」に染め上げて本編を締めくくった。
アンコールでは、二人で作り上げた「辛夷(こぶし)のつぼみ」を通して、これからも二人で前へと進んでいく決意を表明。これで終わりかと思いきや、雅功が「ファイナルじゃないですか。みんなも歌い足りないよね」と話し始め、サプライズでのダブルアンコールが実現。「最後はみんなで歌って終わりましょう」と呼びかけると、ライブの定番曲「みちくさこうしんきょく」ではコロナ前と変わらないような大合唱となった。思わず涙がそそられるほど感動的な光景を前にした雅功は曲中に「みんなと声を出して一緒に歌うことが、隔月ライブで目指す場所だったのかなと思います」と口にした。大きな歓声と温かい拍手に包まれる中で、雅功は再び、「お前ら、最高だぜ!」と声をあげた。「まじで今日が目指してた場所の1つだったと思いました。みんなで声を出して、歌える日が来るなんて、正直、もうないんじゃないかって思ったこともありました。いやー、諦めないことですね。みなさんのおかげです。ありがとうございます」と深々とお辞儀をし、顔を上げて晴れやかで充実感を湛えた表情を見せ、約1年間に渡って行ってきた隔月ライブは一緒に声を出して歌える喜びと共に幕を下ろした。
なお、さくらしめじは、現在、キャリア最長となる全国21箇所25公演に及ぶ弾き語りによるライブハウスツアー『桜TOUR 2023<早春>』を開催中。さらに、ツアーの後半戦として、5都市8公演に及ぶライブハウスツアー『桜TOUR 2023<晩春>』と結成9年目の記念日である6月14日(水)にはツアーファイナル公演として、『桜TOUR 2023 FINAL<しめたん>』を東京・EX THEATER ROPPONGIで開催する。
【さくらしめじ 桜TOUR 2023 <晩春>】
・2023年5月12日(金)【愛知】Electric Lady Land 開場18:15/ 開演19:00
・2023年5月14日(日)【大阪】Shangri-La[1部]開場14:15/ 開演15:00[2部]開場17:15/ 開演18:00
・2023年5月19日(金)【広島】Live space Reed 開場18:15/ 開演19:00
・2023年5月21日(日)【福岡】FUKUOKA BEAT STATION[1部]開場14:15/ 開演15:00[2部]開場17:15/ 開演18:00
・2023年6月3日(土)【宮城】darwin[1部]開場14:15/ 開演15:00[2部]開場17:15/ 開演18:00
席種・料金:全自由(整理番号付)6,600円(税込)
※3歳未満入場不可。
※3歳以上チケット必要。
※ご入場の際、別途ドリンク代をいただきます。
【さくらしめじ 桜TOUR 2023 FINAL <しめたん>】
・2023年6月14日(水)【東京】EX THEATER ROPPONGI 開場18:15/ 開演19:00
席種・料金:全席指定6,600円(税込)
※3歳未満入場不可。
※3歳以上チケット必要。
※ご入場の際、別途ドリンク代をいただきます。
【さくらしめじ 桜TOUR 2023 <早春>】
・2023年3月5日(日)【京都】磔磔[1部]開場13:45/ 開演14:30[2部]開場17:15/ 開演18:00
・2023年3月9日(木)【鹿児島】鹿児島 LiveHeaven 開場18:30/ 開演19:00
・2023年3月10日(金)【熊本】熊本ぺいあのPLUS 開場18:15/ 開演19:00
・2023年3月11日(土)【長崎】長崎出島テラス 開場16:45/ 開演17:30
・2023年3月12日(日)【福岡】福岡ROOMS 開場16:30/ 開演17:00
・2023年3月19日(日)【岡山】岡山城下公会堂《1部》開場14:00/ 開演14:30《2部》開場17:30/ 開演18:00
・2023年3月21日(火・祝)【広島】広島Yise 開場16:15/ 開演17:00
・2023年3月31日(金)【京都】Modern Times 開場18:15/ 開演19:00
・2023年4月1日(土)【大阪】cafe Room 開場17:15/ 開演18:00
・2023年4月2日(日)【兵庫】煉瓦倉庫K-wave 開場14:15/ 開演15:00
・2023年4月7日(金)【静岡】SHIZUOKA – BLUE BOOKS café 開場18:15/ 開演19:00
・2023年4月8日(土)【愛知】BL Café 開場17:30/ 開演18:00
・2023年4月9日(日)【岐阜】マジョリカバンブー中津川 開場13:30/ 開演14:00
・2023年4月15日(土)【新潟】ジョイアミーア 開場14:30/ 開演15:00
・2023年4月16日(日)【東京】まほろ座MACHIDA《1部》開場14:00/ 開演14:30《2部》開場17:30/ 開演18:00
・2023年4月22日(土)【埼玉】川越 茶陶苑 開場14:15/ 開演15:00
・2023年4月23日(日)【東京】下北沢440《1部》開場14:00/ 開演14:30《2部》開場17:30/ 開演18:00
・2023年4月27日(木)【青森】青森1/3 開場18:30/ 開演19:00
・2023年4月28日(金)【岩手】盛岡the S 開場18:30/ 開演19:00
・2023年4月29日(土)【福島】郡山BAR GEORGIA 開場16:30/ 開演17:00
・2023年4月30日(日)【宮城】仙台 STARDUST 開場14:30/ 開演15:00
席種・料金:全自由(整理番号付):4,500円(税込)
※3歳未満入場不可。
※3歳以上チケット必要。
※ご入場の際、別途ドリンク代をいただきます。
[クレジット]photo:鈴木友莉、text:永堀アツオ