「こういう形で僕らが共演するのが宿命というか運命というか」北村匠海&中川大志がW主演映画「スクロール」完成披露舞台挨拶開催!



YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者としても知られる橋爪駿輝・原作小説【スクロール(講談社文庫)】が映画化され、2022年2月3日(金)に全国公開される。公開を控えた1月19日(木)に完成披露舞台挨拶が東京・六本木にて行われ、W主演の北村匠海&中川大志と、松岡茉優、古川琴音、清水康彦監督がイベントに登壇した。



会場に集まった多くのファンの前に、先陣を切って登壇した北村は「やっとこの映画が完成を迎えることができ、それをみなさんに伝えることができて、とても嬉しく思います。」と挨拶。また、今まで〈僕〉という役柄を演じる機会が他の作品を合わせて3回もあったという北村は、その〈僕〉と古川が演じる〈私〉の世界を「すごく抽象的でありながらすごくグロテスクであり、そしてすごいファンタジーであり、リアリティのあるふわふわした世界」と解釈。



〈僕〉と一見対象的に見える役柄・ユウスケを演じた中川は「姿形は僕とユウスケで違う人物なんですけども、匠海とも話してて、内側に抱えているものが繋がる部分があって、同じ人物を2つに分けたような、違うようで同じつながる部分が沢山あるキャラクターだと思っています。(ユウスケは)自問自答してる時間が結構多いキャラクターだったので、意外と派手に見えてものすごく孤独で繊細な男だったなと思います」と語る。



印象に残ったエピソードについて聞かれた監督は、“1カット目(映像が始まる最初のカット)”をチョイス。「1カット目は、大志ともよく喋っているんですけど、映画史に残るというか・・・」と北村も語るほどこのシーンは印象的だったようで、ロングカットで3回ほど撮影した後、成功したのは1回。夕方18:00頃から朝8:00〜9:00まで時間がかかったカットだったという。キャストたちがそのカットを褒める中、清水監督は「映画史に残るまで言っちゃうと・・・笑」と謙遜気味。

中川は「撮影中も大変だったけど、どーなるのこれ!? って」思ったそう。それだけ大変だった撮影に対し北村は「凄い不思議だなと思ったのが、全く苦じゃなかったんですよ。1カットにこれだけ時間をかけるということが、誰も苦じゃない感じだった。」と現場を振り返ってコメント。

「僕のそばにいた録音部の女の子はずっと寝てましたけどね笑」と中川が付け足し会場を笑わせていたのも印象的。どんな1カットになったのか、ぜひ映画館でCHECKしてみて。



イベント後半のトークテーマは、映画のタイトル「スクロール」にかけて『スクロールして見返したくなる写真はあるか』。スマホに2、300枚くらいしか写真がないという北村は、ふと思ったことを書き溜めているという“メモ帳”をチョイス。なんと清水監督と見せあったこともあるという。北村「恥ずかしかったですね。お互いの恥ずかしいところを見せようっていう、エロスティックな流れになったんでしょうね。」と含みのある声色で清水監督に話題を振ると「エロスティックな流れは無いです笑」とバッサリと否定されていた。

古川は“実家で飼っている2匹の兄弟猫が家に来た日の写真”をセレクト。「片手で1匹ずつ持てるくらい小さかったのに、今は1匹1匹重たいので、軽さもかわいいし、大人になった重さも二重にかわいいです。」と感慨深げに語る。

古川のエピソードを聞いたMCが「こういうときに撮るんですよ。」とぼそっと北村にアドバイスすると「勉強になります笑」と笑って答えていた。



そんな写真の少ない北村に対し、3万枚くらいあるという松岡。北村と数多くの作品で共演している松岡は、北村の中学1年生頃の写真や、寝顔の写真も持っているそう。

思わず北村も「やめてくれ笑」と恥ずかしそうな表情。「いつかお見せしたいです!」と語る松岡も「昔の北村は、よくスクロールしちゃいますね。再共演するたびにかわいいなーって見返したくなります。」とコメント。北村の知り合いで唯一だという“北村呼び”も炸裂し、まるで学校の先輩・後輩のような独特の関係性も垣間見えた。

中川は、引っ越しの内見で撮影した“まっさらだった頃の部屋の写真”。「真っ先に消すね俺は。」という北村や「なんでなんで?」と質問する清水監督に対し「何もなかったんだこの頃はみたいな。何もないとこんなに広かったんだみたいな。初心に帰れるというか。」と語る。



最後に中川は「拓海とは出会ったのが、僕が小学校4年生の時、拓海が小学校5年生の時。一緒に同じ事務所で演技レッスンをやって、帰りは一緒にファミレスに行って・・・みたいな。10代の頃は同じオーディションに毎回行って、同じ役を奪いあってきた仲でして、僕はすごく意識する存在というか、拓海が頑張っている姿を見て自分も頑張ろうと思えるような存在だったんですけど。」と振り返る。

また「20代半ばくらいになってこうして同じ映画でW主演を務めることができたということが感慨深いというか、思い入れのある作品となっております。ものすごく愛のある映画なので受け取って頂けたらと思います。」とこれから映画を見る観客へ言葉を贈った。



同じく北村も、中川とのW主演について「ユウスケと〈僕〉っていうのが表裏一体でひとつだから僕たち2人がこの映画でW主演という形でやれているのかなって。こういう形で僕らが共演するのが宿命というか運命というか、この作品でよかったなと思います。」と振り返る。

そして「僕はなんか、1人の人間の色々な角度を見ているような感覚がしました。このスクロールという話はみなさんの物語であり、どっかの誰かの話である、そういう視点で見て頂けたら嬉しいですし、みなさんの感想が凄く気になる映画だと思います。ぜひこの後楽しんで帰ってください。ありがとうございました。」と締めくくり、本イベントは幕を閉じた。



映画【スクロール】は2022年2月3日(金)より全国公開!お見逃しなく。

<ストーリー>
学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す2人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──?

■詳細
【映画「スクロール」】
公開日:2023年2月3日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
出演:北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音、水橋研二、莉子、三河悠冴、MEGUMI、金子ノブアキ、忍成修吾、相田翔子
監督・脚本・編集:清水康彦
脚本:金沢知樹、木乃江祐希
原作:橋爪駿輝「スクロール」(講談社文庫)
撮影:川上智之

©橋爪駿輝/講談社 ©2023映画「スクロール」製作委員会

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