Sakurashimeji、6年前に実現しなかった美しい光景が!『 Sakurashimeji Hall Live 2026 「 ▷再成」渋公リベンジするってよ!』 開催!!<ライブレポ>
2026.2.16

Sakurashimejiがワンマンライブ『Sakurashimeji Hall Live 2026「▷再成」〜Sakurashimejiが6年越しに渋公リベンジするってよ!』を2026年2月15日(日)、東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催した。
2020年にSakurashimejiは、田中雅功と髙田彪我にとって高校最後となるワンマンライブをここLINE CUBE SHIBUYAで開催する予定だった。しかし、コロナ禍で中止に。今回のライブは6年越しに実現したリベンジ公演で、チケットはソールドアウトとなった。2月なのにコート要らずの、一足早く春がやってきたようなうららかな天気のなか、会場には約1900名のファンが駆けつけた。また、U-NEXTで生配信も行われ、Sakurashimejiは、全国各地のファンとともに開演を迎えた。

雅功と彪我は観客の拍手に迎えられて、桜色に染まるステージに登場した。ライブの冒頭を飾ったのは雅功のアカペラ。まっすぐに歌われた〈君と歌いたいんだよ〉というフレーズに、「歌いに来たよ」と一言添えられた。次の瞬間、ステージから溢れ出すカラフルなバンドサウンド。1曲目は「ガラクタ」。昨年10月にリリースした最新アルバム『唄うこと、謳うこと』のオープニングナンバーで、アルバムリリース以降、ファンとともに育ててきた楽曲だ。雅功が「歌えますか、渋公!」と呼びかけると、観客が手拍子しながら歌い始める。その様子を間近で確認したかったのか、すぐさまステージ前方へ駆け出した雅功も、自分の立ち位置からギターを鳴らし、客席の奥の方や上階に視線をやる彪我も、とても嬉しそうだった。
雅功も彪我もエレキギターを構え、疾走感溢れるサウンドで届けた2曲目は「青春の唄」。2020年リリースのアルバム『改めまして、 さくらしめじと申します。』の収録曲が、今のSakurashimejiの手で鳴らされた。2人が声を揃えて歌う〈当たり前に過ぎていってしまう時間/全て言葉に込める〉というフレーズはこの上なく力強い。6年という時間の重みが、演奏そのものに宿っていた。
観客に「一緒に音楽しようぜ!」と呼びかけ、コール&レスポンスを交わした「なるため」を経てMC。冒頭の激しいスタートダッシュを経て、ふーっと息をついた雅功が「こんばんは」と挨拶すると、大音量の拍手が返ってきた。満杯の客席を見渡しながら「本当に嬉しい」と笑い合う2人。そして「いっぱい歌います、今日は!」という宣言通り、ここから様々な楽曲が演奏される。夕焼けのオレンジを背負いながら、ロックサウンドをダイナミックに響かせた「いつかサヨナラ」。歌詞になぞらえて、ステージ上で雪が降る演出が楽曲の美しさを際立たせた「天つ風」。サポートキーボーディストのソロを経て届けられた「生きるよ」。Sakurashimejiが鳴らす音楽とそこから立ち上がる情景、温度は、観客の心に深く焼きついたことだろう。
ライブの折り返し地点に辿り着いたところで、雅功がアコギで寂しげなコードを弾きながら語り始める。
「よく『どんな時に曲作るんですか?』って聞かれるんですけど、ホント日記みたいなもので。どうしようもなくなった時に書くことが多いんです。でも作るとね、どうしても誰かに聴いてほしいなって気持ちになるんですよね。まだ作りかけなんですけど……ちょっと歌ってもいいんですか?」
そんな言葉を経て披露されたのは、未発表の新曲だ。この曲で歌われていたのは、答えのない内省。ふとした瞬間によぎる未来への不安や、悩んでいる今日もいつか昨日になるという時間の流れへの洞察だ。しかしその繰り返しのなかで曲が生まれ、歌う場所がある。未完成のまま届けられたこの曲が、Sakurashimejiの現在地そのものだった。

雅功のギターカッティングに彪我が応答して始まるセッションを経て、「スパイス」が届けられる。続いては、ドラマ『黒崎さんの一途な愛がとまらない』の主題歌として書き下ろした最新曲「恋春日和」が登場だ。ライブ初披露ということで、楽しみにしていたファンも多かったようで、タイトルコールと同時に大きな歓声が上がる。キャッチーなメロディと弾むリズムに誘われて、観客は手拍子をしたり身体を揺らしたりと自由に楽曲を楽しんでいた。
「恋春日和」演奏後に一旦音が止むと、観客が「フゥ―!」と心からの歓声を送った。振り返れば、「いつかサヨナラ」から「恋春日和」まで8曲を一気に演奏したSakurashimeji。ギターデュオとしての6年間の成長をダイレクトに伝えるライブ構成だったが、ストイックというよりも楽しげな印象が勝るのが彼ららしい。彪我は「みなさん楽しんでますか?」と観客に尋ねながらも、「非常に楽しいです!」と笑顔。そして直前に披露した「恋春日和」はMVの再生数も好調であることに触れ、「信じられない。(今日の)チケットソールドアウトと同じくらい、本当にビックリしてるんですよ。みなさんのおかげです。ありがとうございます」と感謝を伝えた。
「6年前は多分ソールドしてなかったんじゃないかな」と彪我から話題を引き継いだ雅功は、「情けない話ですけど、中止になってほっとした自分もいたり、いなかったり……まあ、いたんですよ。それがすごく嫌で」と本音を吐露。当時の不安やシビアな自己認識を明かしつつ、そこからの変化について「この6年でいろんな出会いと別れがあって、再会もあって、ちょっとずつ大人になってきて。今日観てくれてるみんなと一緒に、ずっと音楽をやりたいってモチベーションです」と語った。「これは僕が言ってるだけじゃなくて、彪我も……」と雅功が隣に視線を向けると、そこには拳を突き出す彪我が。客席に温かい微笑みが広がるなか、改めて、Sakurashimejiの総意として、「これからもただただ一緒に、音楽を共に楽しんでいければいいなと思います」とファンに伝えたのだった。

「もう後半戦です。一緒に出し尽くしましょう!」とラストスパートをかけていく。雅功と彪我とサポートメンバーが順にソロを披露したセクションを経て演奏された「英雄のススメ」で、会場の熱気は最高潮に達した。彪我がセンターに出てきてギターを掻き鳴らすなか、ステージ上で火花が上がるというホールライブならではの演出もさらなる高揚感を誘った。「あー、終わる!速すぎる!」「ヤバい、終わっちゃう!」と名残惜しそうにしていた雅功が、「最後までみんなと歌いたい!いいですか?」と投げかけ、本編ラストは「normal」。観客のシンガロングが響くなか、雅功は「明日からまた、何があるか分からないけど、再生ボタンを押せば俺たちずっと歌ってるので。それで大丈夫とは思えないかもしれないけど、これからも、一緒に歌っていきましょう。だから、お前の声も聞かせてくれ!」と熱く訴えかける。未来への確証は誰も持っていないが、音楽が、リスナーの存在が、Sakurashimejiの6年間を支えてきた。そして今日一緒に奏でた音楽が、彼ら自身や観客の心を温める光になり得ると確信しているから、雅功は声を求める。約1900人の声がLINE CUBE SHIBUYAで1つになる。6年前には実現しなかった美しい光景とともに、本編は幕を閉じた。
雅功と彪我は「いやー、歌いたくないよ。終わってしまうからね」と名残惜しそうな表情を見せながらも、アンコールに応え、観客とともに目一杯音楽を楽しんだ。雅功が「いつもはライブハウスでやってるけど、どうだろう? 僕らの音楽は届いたかな?」と尋ねると、客席からは温かな拍手が。雅功はその反応に頷きながらも、本編ラストのシンガロングを噛みしめ、「さっきのみんなの歌で、ちゃんと届いたんだなと思いました」と伝えた。
「この6年、最高の出会いの繰り返しでした。11年前に彪我と出会ったのも最高の出会いだったし、(サポートメンバーの)3人と出会ったのも最高の出会いだった。今日あなたと一緒に歌えたのは、僕の人生の宝物だなと思います。明日も、明後日も、来年も、その先も、一緒に歌っていきましょう。今日はありがとうございました」
そんなMCを経て、ラストに演奏されたのは「明日を」。未来へと橋を架けるように、雅功と彪我が全身全霊の演奏を繰り広げるなか、2人とファンの未来を祝福するようにテープキャノンが打ち上がった。
自分たちの音楽が着実に広がっている実感を持ちながらも、この日2人は、「みんなに」ではなく「あなたと」一緒に歌いたいのだと繰り返し言っていた。その想いを携えて、Sakurashimejiは2027年1月に初のホールツアー『Sakurashimeji Hall Tour 2027』を開催する。一対一の距離感を大切にしたまま、大きなステージへと踏み出していく挑戦は、彼らの音楽を一層輝かせるだろう。

M1.ガラクタ
M2.⻘春の唄
M3.なるため
M4.いつかサヨナラ
M5.辛夷のつぼみ
M6.天つ風
M7.生きるよ
M8.ただ君が
M9.なんて(未発表曲)
M10.スパイス
M11.恋春日和
M12.春が鳴った
M13.who!
M14.エンディング
M15.ランドリー
M16.英雄のススメ
M17.大好きだったあの子を嫌いになって
M18.normal
<アンコール>
En1.simple
En2.明日を
<解禁情報>
【Sakurashimeji Hall Tour 2027】
2027年1月11日(月・祝)/[大阪]森ノ宮ピロティホール
2027年1月17日(日)/[東京]LINE CUBE SHIBUYA
※詳細は後日発表
写真/鈴木友莉
文/蜂須賀ちなみ























