<イベントレポ>THE RAMPAGE 長谷川慎「中華街のカットはみんな酔っ払ってた!」ファッションスタイルブック『melt(メルト)』発売記念イベント開催



幻冬舎とLDH JAPANがタッグを組み、毎月1冊、12ヵ月連続で刊行する大型企画「GL-16~THE RAMPAGE BOOKS~」。本プロジェクトの9作目として、パフォーマー長谷川慎のファッションスタイルブック【melt(メルト)】が2025年3月20日(木・祝)に発売。同日東京・渋谷にて刊行記念取材会が行われた。

ダンス&ボーカルグループTHE RAMPAGEのパフォーマーであり、映画やドラマ、舞台など役者としてのキャリアも高い評価を得ている長谷川慎。さらには、THE RAMPAGEが展開しているアパレルブランド「*p(R)ojectR®(プロジェクトアール)」の中心的な役割を担っている、グループ随一のファッションマニアでもある。スケーターカルチャーに大きな影響を受け、心地よいと感じるフィット感が変化し、現在は“等身大”という表現を模索する日々。さまざまな引き出しを持った長谷川慎のファッション観を、親交の深いクリエイターとのコラボレーション、圧倒的なファッションポートレート、私服スナップや私物ワードローブなどからひもとく。長谷川慎の“エッセンシャル”な一冊が、ここに完成した。



タイトルの「melt(メルト)」は、「溶ける」「融解する」という意味のほかに、「心が和らぐ」「感動させる」といった意味を持つ。普段からいろいろなものを吸収し、自身のなかでそれを“溶かし”ながら、「長谷川慎」という唯一無二の“アート”を作っていきたい、と語る。同時に、スラングでは「情けないヤツ」という意味もあり、まだまだ未熟で、これからもっと上を目指していく、という想いも込めたタイトルとなった。



Q.完成した本作を見た率直な感想は?
このmelt(メルト)の企画が約1年くらいかかって今日を迎えたんですけど、自分で言うのも変ですが、こだわりが詰まってるからこそ、この1冊から自分のこだわりがすごく滲み出てるというか。自分の今まで生きてきた、見てきたかっこいいものとか、触れてきた全部のカルチャーみたいなものが全部詰まってて、見た瞬間にやっぱりいろんな思いが込み上がりました。

Q.タイトル「melt(メルト)」はどのような意味を持っているのか、またどのように決めたのか?
このタイトルは、今回のロケ地が横浜の中華街がメインになったんですけど、その横浜中華街に向かう時に都内に集合して、ヘアメイクさんだったりカメラマンさんみんなが集まってバスで移動したんですけど、割と緊張感があるというか、初めましてという感じだったので、みんなでお酒を飲みながら横浜に行こうみたいな話になって。バスで、みんなで乾杯をして、飲みながら行ったんですけど、その時にカメラマンさんが、このまま飲み続けて撮影したら、まこちゃんがメルトダウンしたんじゃない。みたいな、潰れちゃうんじゃない。みたいな。冗談で言ったんですよ。その時、メルトダウンしたらやばいっすねみたに返して、もちろんその後の撮影が順調に進んでいって。実際、この本の中にも、お酒を飲んでるシーンもあったりして、かなり酔っ払っちゃってはいたんですが(笑)。

その時に、“メルト”っていう言葉がすごく自分の中に残って、カメラマンさんが冗談で言ったことなんですけど、自分の中ですごくしっくりくるというか。あとで「melt(メルト)」の意味を調べたら、最初はslangでちょっと情けないっていう意味があるんですけど、ネガティブな言葉であると思うんですけど、なんか自分の、情けない、弱い部分を出せるって逆に強みだなと思って、すごくその意味にまず惹かれて、でも自分ってやっぱ未完成だし、情けない部分もたくさんあって、でも、そんな中で完璧を求めて生きてるし、ずっと未完成のままな自分が逆に好きだなと思ったりで、プラス、調べていくうちに感動とか魅了するみたいな、そういうすごくポジティブな意味も込められて込められていて、なんかいろんな後付けにはなってたんですけど、最初のそのメルトダウンから始まって、いろんな意味が後から自分についていって、今となってはいろんな意味を持った、自分のすごく大事な好きな言葉になりました。



Q.なぜスタイルブックだったんでしょうか?
このGL-16プロジェクトの中でみなさんいろんな書籍を出されていると思いますが、幻冬舎さんから「慎くんはスタイルブック出しませんか。」っていう風に声をかけていただいて始まったんですけど、過去に写真集は出版させてもらったことがあって、自分的にはその写真集とスタイルブックの違いが正直よくわかってなくて(笑)。スタイルブックってなんなんだろう?みたいな。写真集を出したことがあるので、正直ちょっと最初は、スタイルブックか・・・みたいな。どうなっていくんだろうみたいな不安はあったんですけど、実際に進めていく中で、写真集でももちろん100パーセントは出したんですけど、また環境が変わったというか、写真集でできなかったことがスタイルブックで逆にできたりとか、いろんなメリットがすごくあって。

進めていくうちにすごくスタイルブックの良さを感じて、夢中になっていって、気づいたらこんな最高な作品が出てきました。

Q.お気に入りに選んだページの理由は?
今回のスタイルブックはメルトが全体にあって、中はカテゴリーというか、写真に合わせて自分の言葉ととともにタイトルをつけていって、その中でもチェンジっていうカテゴリーがあるんですけど、その中扉の写真が、自分ではさみを持って自分の髪を切ってるシーンなんですよ。

なかなか普段過ごしてて、自分の髪を自分で切ってる瞬間なんて撮影しないし、撮りたくても撮れない。結構思い切った瞬間だと思っていて。そこを切り取って今回スタイルブックに入れて非現実的というか、切る瞬間を収めれたっていう嬉しさもあります。

その時期たまたまドラマの作品に入っていて、黒髪のちょっと長いのからガラリと銀髪の短髪にするっていう、もう真逆の髪にしなきゃいけなくて。正直、普通に美容室で髪切って帰ればよかったんですけど、それを逆手にとって、そのままそのシーンを撮影したら面白いんじゃないかっていう話になって。

自分のお父さんが美容師なんですけど、お父さんを呼んでスタジオで切って、自分のお父さんをこのメルトに出演させれたのも、すごく自分的にはモーショナルだし、やっぱり親をすごく尊敬してるし、そんな親をこんな形に残せたっていう嬉しさ。なんかいろんな思いが詰まったからこそ、(髪を)カットしてるシーンがすごく好きです。

Q.今作では、ワードローブもいっぱい掲載されているとのことで、どのような基準でセレクトしたのでしょうか?
今回の私服ではないパートのところは、かなり衣装っぽいスタンスで表現していて、なかなか私服では着れないような派手な洋服をすごく着せてもらいました。だからこそ自分のワードローブは私服っぽい、本当にリアルな私服っぽいテイストをすごく意識して組んだんですが、割とシンプルというか、派手な洋服もあるんですが、なんかロケーションで撮ったものよりちょっと差別化ができるような意識でスタイリングを組みました。

Q.完成した本はメンバーには渡しましたか?
今、RAMPAGEで全国ツアーを回っているんですが、先日横浜アリーナでライブをさせてもらって、その終演後にメンバーに渡しました。思った以上というか、すごくみんなの反応が良くて。もうメンバーからはシンプルに「かっこいいね」って言ってもらって、すごく嬉しかったです。一応、RAMPAGEではファッション担当というか、そういう立ち位置でやらせてもらってるので、一番身近にいるメンバーからそう言ってもらえたのが、自分の心に刺さりました。

Q.本作で、今持っているものを全て詰め込めた感じですか?
そうですね。これ以上でもこれ以下でもないぐらいに。本当に全力を尽くしたというか、逆に今後が心配だなっていう。これを超えられるのかなって。毎回何かを発言する時もなんですが、やっぱり自分の全力をもちろん尽くすからこそ、次に行けるのかなと。前回の写真集が別に良くなかったってわけじゃないし、マックスいって次どうなるんだろうってその時も思ってて。でも、しっかりその時の自分を超えられてるっていう、その安心感はあります。



Q.中華街では実際にずっと飲みながら撮影してたのでしょうか?
いや、ほんと裏話ですが、僕、途中こんな写真撮ったっけ?って本当に記憶があまりないような。なんならカメラマンも(笑) カメラマンってしっかり撮らなきゃならないじゃないですか。でもカメラマンも酔っ払ってて、全員酔っ払ってるんで、もうヘアメイクさんとかみんな。途中でご飯も食べてるんですが、そのシーンも撮影して、その時も食べながら飲んでるので(笑) だから本当になるべくしてなったタイトルというか。それに酔った時しか出せない表情もあると思いますし、なんかいい意味で緊張感もないし、しかもなんか目が据わってるっていう(笑) 本を見るとだんだん酔っ払っていく過程がよく見ると分かると思います。



Q.今日の服装も私服ですか?
今日は、衣装なんですが、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)さんがサポートしてくださって。今回のスタイルブックのスタイリングをずっとメインでやってくださったジョニーさんって方と一緒にYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)のSHOW ROOMに行って衣装を選んだりもして。せっかくなら、Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)っぽいYohji節が炸裂したものがいいねってなって。斬新なデザインというか、黒とかでシックに決めても良かったんですが、白も入れつつ、さらに透け感もあって、自分のイメージにどしっと魅せたいっていうのがあって、なので、モノローンで白多めの衣装にしました。

Q.私服はどのくらいお持ちなんですか?
本の中で披露している洋服は、自分のコレクションの中でランクがあって、このコはトップラン、このコは中盤くらいって。そのランキングの中でトップランカーを詰め込みました。でもそれ以外のアイテムは本当に数百点以上あって。なんならここに収録されたアイテムは、幻冬舎さんで撮影して、もう家に戻すのが大変すぎて、まだ幻冬舎さんに置いてあるっていう(笑) もう戻したくないくらい多くて。戻ってきたら戻ったで家がパンパンになっちゃう(笑)

Q.洋服だけで?
僕、倉庫にも預けてて、倉庫に預けてるのに家の中も洋服でパンパンみたいな、とんでもない状況なんで。だから、幻冬舎さんを洋服の倉庫にしています(笑)

Q.少し処分とかは・・・?
全くないです。もう引き続きコレクションし続けるっていう!

Q.何回かかっこいいという言葉が出ましたが、長谷川さんが思うかっこいいとは?
シンプルなワードだし、使いやすい、なんの気持ちも込めずに言えるような言葉じゃないですか。普通にサラッと。でも本当にかっこいいってやっぱ、滲み出るもので、その人の生き様みたいな、人間性が全部出る瞬間だと思っていて。やっぱり目に見えないものというか、自分が見てきたものっていうのが全てだし、五感で感じている全てが自分を正直に作り上げていくものなので、その何かを感じ取る瞬間に、これはこうだからって自分にはこう見えてこう感じてる、その瞬間に自分の中でかっこいいが生まれて、それをどんどん繰り返して、自分の中に吸収されていく。まさにメルト=溶かすって意味になっていく。まさに自分が見てきたものを噛み砕いて、自分の中に溶かしていって、そのフィルターで自分の中のかっこいいを作っていくみたいな。自分で選んで自分に溶かしていく作業がかっこいいに繋がっていくと思っています。

Q.今のご自身はかっこいいと思いますか?
それはもう、かっこいいです!いや、恥ずかしいな、それは(照) でもかっこいいのにカッコ悪い人っているじゃないですか。外見だけじゃないというか、取り繕ってかっこいい人はめちゃくちゃいると思います。どこか人間的な部分とか、しっかり内側からかっこいい人になりたいなっていうふうに思って過ごしています。

■詳細
【長谷川慎 ファッションスタイルブック『melt(メルト)』】
本体価格:2,600円(税別)
仕様:B5判、ソフトカバー、オールカラー
ページ数:160頁
発売日:2025年3月20日(木・祝)

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