【鈴木伸之インタビュー】金太郎は熱い男だけど……「僕は受け流すタイプです(笑)」令和の金太郎を演じるうえで大切にしたこととは。<映画『サラリーマン金太郎【暁】【魁】』>



人気漫画『サラリーマン金太郎』が連載開始から30年のときを経て、再び映画化!
新たな金太郎を演じるのは【鈴木伸之】さんです。

元暴走族のヘッドでマグロ漁師からサラリーマンの世界に飛び込む金太郎を、鈴木さんはどのように演じたのでしょうか。
過酷だった現場でのお話、そして鈴木さんが愛してやまないサウナのお話など、たっぷりとお聞きしました。



演じていて気持ちよかったです



■誰もが知る大人気作品への主演。決まった際のお気持ちを教えてください。

鈴木伸之 世代ではなかったのですが、「すごい作品に出るんだ!」というのが第一印象です。大変な、体当たりな作品になるのかな、という想像はしていたので、「よし、がんばるぞ!」という気持ちでした。

■今回の脚本にはどういう印象をお持ちですか?

鈴木 原作の世界観を残しつつも、令和の時代背景にも物語を寄せながら、題材にしているのかな、と感じましたね。
金太郎はとにかく熱い男です。何が許せないのか、金太郎が持っている信念を考えながら演じていました。「ちょっと違うかもしれないな」と思うこともあったのですが、そこは役柄を信じて、思いをストレートに伝えていくことは意識しましたね。演じていて、気持ちがよかったです。

■「違うかもしれないな」と思ったのはどういったシーンだったんでしょう?

鈴木 初出社で黒川専務とエレベーターに乗り合わせるシーンがあるのですが、専務が乗っているときにほかの社員は乗らない、という暗黙のルールのようなものがあるんですよ。それに対して、金太郎は「なんで乗っちゃいけないんだ!」と最初から盾をつくんです。漫画でもあるシーンなんですけど、すごいな、と。入社初日からやるんだ、って思いました。相手を選ばないキャラクターでもありますけど、突っかかるじゃん! って。なかなか思っていても言えないようなことを口にするキャラクターなので、気持ちよさもありながら、言葉で発することによってこういうことが生まれるんだ、というのは感じましたね。

まっすぐに言葉を伝えていくことを大切にした




■これまでに、高橋克典さんや永井大さんが金太郎を演じていらっしゃいます。そんな中で、「鈴木さんらしい金太郎」はどういったところを意識されましたか。

鈴木 どこなんですかねー……(笑)。
まっすぐなキャラクターだな、という印象があったので、僕もまっすぐ演じたいな、という気持ちが大きかったと思います。あんまり演じようとせずというか、まっすぐに言葉を伝えていくことは大切にしたかもしれません。

■役に入られる前にはどういった準備されたんですか?

鈴木 アクションがとにかく多かったので、アクション練習はやらせてもらいました。
マットを引いて、跳び箱のようなものを置いてそこから人を投げるとか、ワイヤーで引っ張られるとかあったんですけど、怪我もしたくないし、させたくもなかったので、そこは細かくリハーサルをしながらやらせてもらいました。怪我なく無事に終えられてよかったです。

■今回、サラリーマンだからこそ、少しアクションが違った部分もあるんですか?

鈴木 アクション監督とお話しながら作っていきました。腕っぷしの強い兄ちゃん、みたいなケンカってどういう感じなんだろう、というのはすごく考えましたね。考えるより先に手が出るタイプのキャラクターだったので、そんなところも追い求めながらやらせてもらいました。

■気持ちの面ではいかがでしょう。

鈴木 描かれるものがその場で生まれた感情のようなセリフが多くて。例えば相手の意見に賛同できないことには、「なぜそういう考え方なのか」ということを投げかけるキャラクターなので、慣れが出ないように、ライブ感はちょっと意識したかもしれません。

■鈴木さんご自身は対話の中でパッと言葉が出てくるタイプ?

鈴木 僕は受け流すタイプです(笑)。

もしサラリーマンだったら……「やかましいサラリーマンだったかもしれない」



■サラリーマン役、ということで、ビジュアル面はこだわられた点はあるんですか?

鈴木 特に体重の増減もなかったのですが、サラリーマンにどうやったら見えるか、は気になりましたね。やったことがないので、大丈夫かな、というのは自分でも思っていました。

■何か意識をされたということでもなく、現場に合わせて自分を馴染ませていった?

鈴木 そうですね。物語自体も、右も左もわからない奴が東京に出てきていきなりサラリーマンをやるけど、うまくいかない、というところだったので、そこに関しては僕も一緒でした。やったことがない職業に対して、どういうアプローチしていいか分からない中で一緒に物語も進んでいったので、役というよりは、本にも引っ張ってもらったのかな、と思います。



■ちなみに何か鈴木さんがサラリーマンだったとしたら、どんなサラリーマンだったと思いますか。

鈴木 どんなサラリーマンなんだろう……やかましいサラリーマンだったかもしれないですね(笑)。
でもやってみたいと言えば、やってみたいです。個人が目立つようなお仕事ではないじゃないですか。

■確かに、目立ちづらいですよね。

鈴木 でも、何かを成し遂げて「あいつがあの事業を成立させたらしいぞ」って言われる人にはなってみたいかもしれないですね。

■企業のヒーローのような。

鈴木 あいつが裏でこれを成し遂げて、あの会社と締結させたみたいな。やってみたいですね。

「海ってこんなに塩入ってんだ!って(笑)」



■アクションシーンもそうですけど、海に飛び込むシーンもあったり、過酷だったのでは…と思ったのですが、現場でどういったことが大変でした?

鈴木 やっぱり海のシーンは大変でしたね。
船で沖まで出て、カメラもかなり離れたところにスタンバイしてスタートで。本当に泳いだりしたのですごく貴重な経験でした。あと、こんなに塩って濃いんだ、って思いました。

■海水が?

鈴木 そうなんですよ、思ったより塩分すごくて、すごかったですね。口に入ってなくても鼻から入ってくるんですよ。海ってこんなに塩入ってんだ!って(笑)。

■季節的にはいつぐらいだったんですか?

鈴木 3月ぐらいだったと思います。寒い時期にウェットスーツ着てやったんですけど、水も入ってくるし、重いし。何よりカットかかった後に、小舟が来て浮き輪を投げてくれて、船に乗るんですけど海も波がすごいんですよ。僕がこんなに体がでかいので引き上げる人も上げられない!っていうことがありました。僕も動けないし、船に乗るのが大変でしたね。



■そんな現場で、個性的な方もたくさんいらっしゃる中で主演、座長というところで意識されたところはあるんですか。

鈴木 いやあ……ないですね。ダメな座長だったと思います。
いろんな方々が、ほぼ僕としか絡んでいないような現場だったんですよ。対金太郎ばかりで、それぞれの絡みはないということが多かったのでみなさんも難しかっただろうなと思います。僕もそういうことを考えつつも、自分のことを一生懸命やらないと、と思っていたので、座長としてどうだったか聞かれると……やばかったかもしれないです(笑)。

■ひたすら懸命に……だったんですね。今回の共演で印象に残った方はいらっしゃいますか?

鈴木 出演してくださった全員に感謝なんですけど、浅野温子さんはすごい女優さんだなと改めて思いました。僕も世代は違えど、ものすごい方だというお話はたくさん聞いたり見たりしていました。実際にお会いしても、ハートも強いですし、本当に浅野さんがシーンを作り上げてくれるというか……金太郎の世界に連れていってくれる感覚が確かにありましたね。改めてすごい方とご一緒できたな、と。この作品に僕も出させてもらって、大きな財産になりました。

サウナのためにフィンランドまで行った



■今回の作品で揺さぶられた部分どういったところですか?

鈴木 金太郎は自分の気持ちに嘘をつかないキャラクターなので、まっすぐさとか、それでもことを成し遂げたい金太郎を応援したいな、という気持ちになってもらえるところが、心が揺さぶられるところなのかなと思っています。

■個人的に最近心揺さぶられたことはありますか?

鈴木 品川にいいサウナができまして。めちゃくちゃ心を揺さぶられましたね。



■鈴木さん的にいいサウナってどういうサウナなんですか?

鈴木 サウナが好きすぎてフィンランドにも行ったんですけど、日本のサウナってどうしても土地柄、東京は狭いんですよ。ぎゅうぎゅうになって入るところが多いんですけど、そこのサウナは、1人1人のスペースがしっかり取れるんです。
あぐらもかけるし、後ろにもしっかり寄りかかることもできるし。整い部屋も真っ暗で星空みたいなイルミネーションがあるんですけど、良い香りがして……。真っ暗なので
あんまり目立たずゆっくり整えるので、ここはいいとこ見つけたな!と思いました。

■サウナ好きな方はたくさんいらっしゃいますけど、フィンランドまで話題が出てくるのがすごいですね。

鈴木 いや、日本で入れよ、って話ですよね(笑)。13時間かけてまでどうして行った? みたいな。

「最近、暖かい毛布を買いました」



■金太郎は自分の中の核がしっかりしているからこそ、真っすぐに進んでいけるのかな、と思うんですけど、鈴木さんご自身がお仕事される上で核とされているのはどういった部分なんでしょう?

鈴木 与えてもらった役柄、それぞれで違うお仕事のような気がしていて。今回だったら、金太郎は、まっすぐでどっしりしていて、みんなから応援される、愛されるようなキャラクター、という任務があるじゃないですか。
その任務をどうやったら達成できるか、どうやったらそういうキャラに見えるかな、ということを考えながら、いろんな役をやらせてもらっているのかもしれません。

■役ごとにしっかり寄り添われる感じ。

鈴木 そうですね。なるべく求められてることをやりとげたいなという気持ちでいます。
ある程度、準備して物事に取り組むことが好きなので、準備することは大切にしています。




■私生活ではいかがですか?

鈴木 やっぱりサウナは譲れないですね。行かないでと言われたらイヤだな、と思います。
あとは睡眠時間ですかね。いっぱい寝たいんですよ。8時間から12時間ぐらい寝たい。

■わりとしっかりですね!睡眠環境こだわってたりされるんですか。

鈴木 最近、新しい毛布を買いました。
寒くなってからめったにひかない風邪をひいたんですけど、前に使ってた毛布が薄手のペラペラのものだったので、温かいものにしようと思って高い毛布を買ったら、とても気持ちいいです。

「一期一会」



■作中では名言もたくさんありますが、最後に鈴木さんの座右の銘を教えてください。

鈴木 30代になって「一期一会」という言葉を大事にしたいなと思うようになりました。わりと人見知りで。

■そうなんですね!

鈴木 なかなか作品でご一緒しても、それっきりになっちゃったりするので、出会いを大切にして、友情の輪を広げていきたいなというのは最近のテーマかもしれないです。

■なんとなく、すぐにお友だちになれるタイプなのかと。

鈴木 グイグイ来るんじゃないか、と思われるんですけど、実はなかなか行けないんですよ。
最近、下の世代の人たちもどんどん出てきているので、逆に気を遣われるケースも増えてきて。「こいつには気遣わなくていいんだ」という空気をいかに出せるかは今、自分のテーマです。

■ありがとうございました!



【Message Movie】
coming soon…


【Making Movie】
coming soon…




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―PROFILE―




鈴木伸之
1992年10月14日生まれ。神奈川県出身。
2010年にLDHが主催する「第3回劇団EXILEオーディション」に合格。同年に舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。『桐島、部活やめるってよ』(12)で映画初出演。12年に放送された人気テレビドラマのリメイク「GTO」に草野忠明役でレギュラー出演し、続く3本のスペシャル版にも登場。2015年から始まった「HIGH&LOW」シリーズでは、山王連合会のヤマト役でTVシリーズと映画版5本に出演している。22年には主演ドラマ「自転車屋さんの高橋くん」のエンディングテーマ曲「フタリノリ」で歌手デビューも果たし、2024年11月27日には初のミニアルバム「Action」も発売。近年の主な出演作に『今日から俺は‼劇場版』(20)、『東京リベンジャーズ』(21)、「バントマン」(24)などがある。
TBS火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」に出演中。

[Instagram]@nobuyuki_suzuki_official


<STAFF CREDIT>
Hair&Make-up:下川真矢(BERYL)、Styling:中瀬 拓外
Photo:須田卓馬、Text:ふくだりょうこ



―INFORMATION―
映画『サラリーマン金太郎【暁】編・【魁】編』
公開日:【暁】編:2025年1月10日(金)、【魁】編:2月7日(金)前後編二部作 新宿バルト9他にて連続劇場公開
【暁】編キャスト:鈴木伸之、城田優、石田ニコル、文音、影山優佳、竹島由夏、米倉れいあ、山口大地、斎藤さらら、前田瑞貴、川合智己、佳久創、橋本じゅん、尾美としのり、浅野温子、榎木孝明
【魁】編キャスト:鈴木伸之、城田優、石田ニコル、文音、影山優佳、竹島由夏、米倉れいあ、山口大地、斎藤さらら、前田瑞貴、川合智己、佳久創、草川拓弥、水谷果穂、勝矢、⻫藤陽一郎、八木将康、市川知宏、中田喜子、本田博太郎、尾美としのり、浅野温子、榎木孝明
原作:「サラリーマン金太郎」/本宮ひろ志(集英社刊)
監督:下山 天 脚本:田中眞一
企画・製作:TIME 制作:楽映舎
主題歌:【暁】編:BALLISTIK BOYZ「Get Wild」、【魁】編:GENERATIONS「Cozy」
配給:ライツキューブ ティ・ジョイ

[HP] https://salaryman-kintaro.com/
[X]@s_kintaro_movie
[Instagram]@s_kintaro_movie

©本宮ひろ志/集英社・映画「サラリーマン金太郎」製作委員会

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