【櫻井海音インタビュー】ひたすら原作に忠実に。毎シーン原作漫画を読んで臨んだ5ヶ月間。「自分の色を出そうとか、一度も思ったことがなかった」原作への熱い想い・転生したいほど愛してやまない“推し”とは。<ドラマ・映画『【推しの子】』>
2024.12.1
原作・赤坂アカ、作画・横槍メンゴの大人気漫画「【推しの子】」。週刊ヤングジャンプで連載が始まり、その後アニメ化。日本にとどまらず、世界的に大ヒットとなった超人気作品。そんな話題作がついに待望のドラマ&映画化! 2024年11月28日(木)21時よりPrime Video でドラマシリーズが世界独占配信、12月20日(金)にはドラマシリーズの続きを描く映画『【推しの子】-The Final Act-』の公開が控えている、そんな話題作『【推しの子】』で主演を務める【櫻井海音】がEmo!miuに登場です!
本当に大好きな作品。『【推しの子】』という作品に愛とリスペクトを持って向き合った
■話題作『【推しの子】』への出演が決まったときの心境は?
櫻井海音 僕はオファーをいただく前から原作漫画を読んでいて、本当に大好きな作品だったので、オファーを頂いたときは驚きと嬉しさがありましたね。それと同時に『【推しの子】』という作品の大きさ、プレッシャー、重圧みたいなものを感じつつも、今回演じさせていただいたアクアという役をを他の人にやらせたくない!という気持ちが強かったですね。
■作品はご覧になりましたか?
櫻井 (取材段階では)ドラマと映画を観て、少し報われたような気持ちになりました。まだ早いんですけどね(笑)。約5ヶ月という長い撮影期間、現場ではチーム一丸となって『【推しの子】』という作品に愛とリスペクトを持って向き合っていたんですが、ときにぶつかることもあったんです。そんな期間を経て、編集されて出来上がったものを観たとき、やり切ったという気持ちでいっぱいになりました。作品を客観的に観てもすごく面白いと思うし、原作ファンの方もそうでない方も、どちらの方が観ても楽しんで頂ける作品になっているなと思いました。
ひたすら原作に忠実に。自分の色を出そうとか、一度も思ったことがなかった
■原作漫画は意識されましたか?
櫻井 原作漫画の流れやセリフなど、原作リスペクトの思いでしっかりと忠実に再現をしているので、原作ファンのみなさん、作品を生み出してくださった赤坂先生、横槍先生に無礼がないようにという気持ちが常にありました。
■アクアを演じる上で原作を意識されたこと、逆に櫻井さんならではの色を出したところはありますか?
櫻井 『【推しの子】』という作品のなかでは、自分の色を出そうという思いは一度もなかったです。ひたすら原作に忠実にやろうという思いでした。それが何なのかと聞かれると、難しいんですが。例えば、撮影の前には必ず原作漫画を見て、そのシーンでアクアがどういう立ち方をしているか、そのときポケットに手を入れているのか、入れていないのか、どういう表情をしているのか、どこに立っているのか、座っているのか、そういう細かいところまで忠実にやろうと、毎シーン当たり前のように原作漫画を読むということをやっていました。作品を観た方たちがみんな「【推しの子】だな」と思えるように、みんなが「アクアだ」と思えるように常に心掛けていました。
■そこまで細かく原作を読み込まれていたんですね。今、こうやって完成版を観て、どのくらいまで近づけられたと思いますか?
櫻井 僕はもともと『【推しの子】』という作品のファンなので、そこは厳しい目でジャッジしているつもりではあるんですが、僕が初めて『【推しの子】』を読んだときに受けた衝撃みたいなものはちゃんと表現できたんじゃないかなと思っています。
自分と重なる部分というか、共通点がある
■他の人に取られたくないと思うくらい役(アクア)に出会えるって、そうなかなかないことですよね。
櫻井 そうですね。アクアという役は、僕が原作漫画を読んだときに、自分と重なる部分というか、共通点があるなと思いました。キャリア的な部分においても、恋リアに出演して、そこから役者になったという流れが、僕も一緒です。僕もアクアも単独行動をしがちだし、ひとりで色んな所へ行ったり、突き進んでしまうところもある、そういうところも似ていると思ってます。
■大人気作品のドラマ&映画化を演じてみていかがでしたか?
櫻井 もう原作が絶対的な正解なんです。それを超えるなんて、大それたことは言えないんですけど、ただ漫画なのでコマとコマの間、描かれていない部分があるんです。でもドラマ&映画化となると、その間の部分も映るわけで。漫画にはなかったコマとコマの間を想像して、尚且つ漫画原作のファンの方が違和感を抱かないように表現することが、我々ドラマ&映画化する側の役目だと思っていました。漫画を読み込んでいると、描かれてはいないんだけど、その描かれていないコマとコマの間にアクアがどうしているかが、なんとなく見えてくるというか、それをいかに生身の人間で表現するのか。2次元で描かれたキャラクターが3次元の人間になったとき、こうなるんだろうなと思えるような表現を常に心掛けていました。
自分が“【推しの子】”の世界に入り込んでしまったかのような気持ちになれた
■撮影現場はいかがでしたか?
櫻井 僕がクランクインした日は壱護さん(吉田鋼太郎)とミヤコさん(倉科カナ)とのシーンで、翌日も壱護さんとのシーンだったです。鋼太郎さんが演じる壱護の圧がなんかすごいんですよ。本当に“刺激”って、ああいうことを言うんだろうなと思うくらいでした。それが初日、2日目の出来事だったのですが、今でも鮮明に覚えていますし、元々この作品に対して気合いは入っていましたが、鋼太郎さんからの刺激でさらに一段ギアを上げてもらったような感覚がありましたね。
■共演者の方とはお話をされました?
櫻井 芝居について話すとかは特になかったです。それをしなくても一緒に出来ていたのは、同じ方向を向いていて原作への愛があって、リスペクトがあるからこそだと思っています。共通認識として、今撮っているのは“原作のこのシーン”というものがあるから、別に話さずとも出来たのかな?と。ルビー(齊藤なぎさ)、かな(原 菜乃華)、MEMちょ(あの)の「B小町」の雰囲気だったり、あかね(茅島みずき)だったり、恋リアのパートだったり。みなさんが演じていた役もどのシーンも雰囲気があって、自分が“【推しの子】”の世界に入り込んでしまったかのような気持ちになれたんです。みなさん、本当に「(原作)まんまだな」と思いましたし、それがすごく安心感を与えてくれていましたね。
■印象に残っている現場でのエピソードはありますか?
櫻井 原菜乃華さんか、齊藤なぎささんか、めちゃくちゃあのさんのモノマネが上手かったんですよね。(スマホのメモを確認して)あ、齊藤さんですね!それも印象に残っています。
推しキャラは、オファーを受ける前から、ずっと“有馬かな”。
■『【推しの子】』には魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、櫻井さんの推しキャラを教えてください。
櫻井 僕はこの作品のオファーを受ける前から、ずっと“有馬かな”です。正直、ドタイプなんですよ(笑)。この『【推しの子】』という世界のなかで、僕は有馬かなが一番ピュアだと思っていて。喜怒哀楽の表現も、一番はっきりしているし、すごくい好きです。
■ドラマをご覧になってから、新たな推しキャラはできましたか?
櫻井 ドラマを観るまでは好きというほどでもなかったんですが、戸塚(純貴)さんが演じたGOAさんがすごく好きになりましたね。原作でもくやしがる表現とかが特徴的なんですけど、それが生身の人間になることで、ちょっと可愛らしさが出たりしていて。GOAさんが出てくる「東京ブレイド編」を楽しみにしていただきたいなと。
転生するなら“焼き鳥”になりたい
■『【推しの子】』は“転生”するお話ですが、櫻井さんが“転生”するとしたら、どんな人生を送りたいですか?
櫻井 それは…人間ですか?
■人間じゃなくても!
櫻井 そしたら、鳥になりたいです。鳥といっても、空を飛びたいとか、そういうことではなく。“焼き鳥”になりたくて。
■焼き鳥!? それはなぜですか?
櫻井 とにかく焼き鳥が大好きなんですよ。本当に焼き鳥への愛情とリスペクトがあるんだという前提で聞いてほしいんですけど(笑)。ここ半年くらいずっと、毎日―食は焼き鳥を食べているんです。焼き鳥にもそれぞれのキャラクターがあって、地鶏もいろんな種類があって、それぞれの養鶏場で育って、それぞれの人生を歩んできて。少し残酷だけど、屠殺されて、処理されて、我々が知っている焼き鳥になるんですけど、やっぱりその気持を食べる身としては知っておくべきだなという気持ちです。あと、人間は死んだからって誰かに食べられることってないじゃないですか。だからそんな経験もしてみたいです。僕が鶏になって、美味しく誰かの身体の一部になるのであれば、その経験もしてみたいなと。
■焼き鳥になる運命を分かっているうえで、鶏に転生するということですか?
櫻井 それも気になるんですよ! 鶏がどういう思いでいるのか、鶏たちはきっと知らないと思うんですけど。鶏になってどういう鶏生を歩んでいくのかを一回経験してみたいです。
■ちなみに焼き鳥はなにが一番好きですか?
櫻井 ももの付け根に部分の“そり”ですね。希少部位なんですけど、独特の歯ごたえがあって、噛めば噛むほど、特有の脂と旨味が溢れ出してくるんです。その独特の感じがお気に入りです。
今の推しているものとの出会い。「俳優としてはもう理想の食べ物」
■タイトルの『【推しの子】』にかけて、今“推し”ているものを教えてください。
櫻井 焼き鳥です(即答)。
■ここでも焼き鳥が!!
櫻井 知り合いが焼き鳥屋を始めたので、そこのお店を通して出会った“焼き鳥”仲間がいっぱいいるんです。その方々にいろんな焼き鳥の名店に連れていってもらったら、ハマってしまいました。今では自分からも探すようになっていて、焼き鳥一日一食生活はもう1年近いと思います(笑)。
■一日一食となると、ご自身で焼くこともありますか?
櫻井 毎日、お店に行ってます(笑)。
■これまで、焼き鳥ほどハマった食べ物はありましたか?
櫻井 ないかもしれないですね。ここまで固執しているものは(笑)。
■そこまで櫻井さんをハマらせた焼き鳥の魅力とは?
櫻井 僕、これまで焼き鳥がコースで出てくるようなところがあると知らなかったんです。焼き鳥といえば大衆居酒屋みたいなところを想像していたんです。でも、ちゃんと焼き鳥に向き合える環境、場所があるということを知って。そこで出てくる焼き鳥は、鶏はもちろん、炭や焼き方にもものすごいこだわりがあって、それによって味が全然違うんです。知れば知るほど、より愛してしまう。なおかつ、こういう仕事をしていると体型維持も大事なので、鶏はヘルシーだし、たんぱく質もしっかりと補えるんです。大好きなお酒といっしょに食べても太りにくいし、俳優としてはもう理想の食べ物なんです。
恋リアを泣きながら観てました(笑)。「恋っていいな」ってなります。
■サイト名Emo!miuにかけて、最近エモいなと思ったこと、心が揺さぶられたことがあれば教えてください。
櫻井 今更なんですが、恋愛リアリティーショーにハマっていまして(笑)。結構観ていますね。面白いですし、めちゃめちゃ心が揺さぶられています。最近は「ラブ トランジット」という恋リアを泣きながら観てました(笑)。
■そういう番組を観られることがすごく意外でした!
櫻井 そうなんですよ(笑)。僕もずっと食わず嫌いで観てこなかったんですけど、大人になってからと観ると、「恋っていいな」ってなります。
■櫻井さんご自身も出演経験があると思うのですが、どういう視点で観られていますか?
櫻井 ピュアな視点で観つつも、自分が恋リアに出演していたこともあって、撮影の裏側を少し分かっているからこそ、観るのがちょっと楽しいのかもしれないですね。
■今後、俳優として挑戦してみたい役はありますか?
櫻井 今回、劇中劇の中にあった役なんですが、ストーカーですこしサイコパスな役を演じたときに、ものすごく楽しくて。もちろんそれはアクアが演じた役ではあるんですけど、櫻井海音として演じてみたいなとは思いました。
Emo!miu読者へメッセージ
■では最後にメッセージをお願いします。
櫻井 【推しの子】の原作ファンの方が観ても、まだ観たことがない方が観ても楽しめる作品に仕上がっていると思います! 原作のパワーをお借りして、それを拡張して『【推しの子】』の世界観をしっかりと表現したので、我々が愛を育んだ『【推しの子】』をぜひいろんな方に観ていただけたらなと思います!
■たくさんのお話、ありがとうございました!
インタビュー中、現場でのエピソードを聞かれた櫻井さん。あのさんのモノマネのエピソードを話すとき、齊藤さんか原さんか、どちらが上手だったのか忘れてしまった様子。そこでマネージャーさんからご自身のスマホを受取り、なにやら確認中。なんと、現場でのエピソードを忘れないようにと、スマホにメモしてくださっていたようです! 取材があることを見越して、メモをしてくださっていた櫻井さん。なんという優しさ! マメさ! “プロ”過ぎました!!!
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櫻井海音
2001年4月13日生まれ。東京都出身。
2019年に結成されたロックバンド「インナージャーニー」のドラマーとしてKaito名義で活動をスタート。2021年に俳優・モデルなどの個人活動における名義を本名の櫻井海音に改名。2023年にバンドを脱退し本格的に俳優の道へ進む。
2020年、AbemaTV「オオカミくんには騙されない」への出演で注目を集め、同年のNHK連続テレビ小説「エール」で俳優デビュー。
その他主な出演作はTBS系「逃げるは恥だが役に立つ」(2021)、フジテレビ系「ナイト・ドクター」(2021)、TBS日曜劇場「VIVANT」(2023)、テレビ朝日「泥濘の食卓」(2023)、WOWOW「アオハライド Season1/Season2」(2023、2024)、FOD「愛してるって、言いたい」(2024)、Netflixシリーズ「君に届け」(2024)などがある。また、TBS「王様のブランチ」にレギュラー出演中。
[Instagram] @kaito_0413
―INFORMATION―
【Amazon Originalドラマ『【推しの子】』】
2024年11月28日(木)21:00よりPrime Videoにて世界独占配信開始
配信日・話数:11月28日(木)21:00第1話~第6話、12月5日(木)21:00 第7話~第8話
作品の視聴には会員登録が必要です。(Amazonプライムについて詳しくはamazon primeへ)
【映画『【推しの子】-The Final Act-』】
2024年12月20日(金)より東映配給にて全国公開
※配信・公開内容、スケジュールは予告なく変更になる場合がございます。
原作:「【推しの子】」赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
出演:櫻井海音 齋藤飛鳥 齊藤なぎさ 原 菜乃華 茅島みずき あの
安達祐実 志田未来 中村 蒼 戸塚純貴 濱田マリ 尾美としのり
山下幸輝 杢代和人 なえなの 柊太朗 黒田昊夢 簡 秀吉 菊地姫奈
竹財輝之助 石井杏奈 青柳 翔 稲垣来泉 岩川 晴 斉藤柚奈 永瀬ゆずな
倉科カナ 金子ノブアキ / 成田 凌 / 要 潤 吉田鋼太郎
企画・プロデュース:井元隆佑
脚本:北川亜矢子
音楽:fox capture plan
監督:スミス、松本花奈
©赤坂アカ✕横槍メンゴ/集英社・東映
©赤坂アカ✕横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会
[【推しの子】ドラマ&映画公式HP]https://oshinoko-lapj.com
[【推しの子】ドラマ作品ページ]https://www.amazon.co.jp/dp/B0DH2TZXGF
<INTERVIEW CREDIT>
Hair make:高草木剛(VANITÉS)/吉沢実希、Stylist:藤井 晶子
Photo:Tomohiro Inazawa、Text:Kyoko Fuse