<イベントレポ>曽野舜太「僕、(M!LKの)メンバーが大好きで・・・」ドラマ『スメルズ ライク グリーン スピリット』制作発表会



2011年から2012年まで「コミックBe」(ふゅーじょんぷろだくと)で連載され、2012年【SIDE A】、2013年【SIDE B】の計2巻として単行本化された、永井 三郎原作の金字塔・人気漫画【スメルズ ライク グリーン スピリット】が10年以上の時を経て2024年9月19日(木)よりMBSドラマフィル枠で、実写ドラマ化される。公開まで1週間に迫った9月12日(木)に【制作発表会】が行われ、主演の荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大、阿部顕嵐、澤田育子監督が登壇した。



初回オンエアが間近に迫った今の心境を聞かれると、自身初の教師役・柳田を演じた阿部は「9月に入ってもまだ暑さが残ってるじゃないですか。だからその熱さが残ってる中で、この熱いドラマを皆さんに見ていただけるのはすごい嬉しいなって思っています。」と喜びを語る。

三島フトシ役の荒木も「夏休みが終わったばっかりとかなんですかね。夏の学生感を味わっていただけたらなとは思っています。」と夏の作品であることをアピール。

一方、桐野マコトを演じた曽野は「もうわくわくしてますよね!早く皆さんに見てもらいたいっていう気持ちでいっぱいで。僕らも観させていただいたんですけど、これを世の中に出せるんだっておもって!みんなにいち早く届けたいんで、あと何日寝ればいいんですかね?数えるばかりです!」と興奮した様子をみせた。

地上波ドラマが初だという夢野太郎役の藤本は「すごく緊張してる部分もありつつ、皆さんにどう思っていただけるんだろうっていう不安もありつつ、もうワクワクしつつっていうか、そんな感じです。」と渦巻く胸中の気持ちを吐露した。

「夏はまだ終わらないよ!」と投げかけた監督。つい先程6話までが完成したとのことで、出来上がりについて「私やプロデューサー、スタッフと一緒に観て、完璧だなと思ってます。」と満足げな表情を見せた。



続いて、撮影中の印象に残っている出来事をトーク。初めて対面した本読みの時は、キャスト陣がガチガチで緊張感があったと明かす荒木。「(実際は)現場がすごい明るすぎてみんなワイワイしてるし、本読みのピリピリしてる空気じゃなくてちょっと良かったなって思って。」とほっとしていた様子。

とっておきの話があると嬉しそうな様子で語り始めたのは曽野。「大雨で撮影がちょっと止まっちゃった時があったんですよ。いつ晴れるんだろうなって思いながら昼ご飯を食べてて、ぱって見た時にちょっとずつ天気が良くなってたんですよ。よく窓から見てみたら、虹が僕らのロケ地の麓からわーってかかってて、かつそれが二重だったんですよ!二重の虹って見たことあります?ないですよね!それぐらいもうレアな、なんか超ハッピーな幸せな出来事がありまして。これはドラマ大成功するんちゃうんって思いましたね。」と奇跡的な状況に巡り会えたことを明かした。

監督曰く「そのダブルの虹の時は慌ててカメラを回して、本編で使ってます!」とのこと。どこで使われているのか、ぜひ本編をチェックしてみてね。

そんなミラクルな虹を見れなかったという藤本は「僕ずっとなんかいないんですよね・・・」とぽつり寂しそうな表情に。そんな藤本の印象に残った出来事は、“学校の中でみんなと過ごす学生生活”。「1回僕がセリフを全部噛んだ時があって、子音も母音も全部噛んで、その勢いのままバラバラバラって喋ったとき、柳田先生に『夢野、何言ってんだー?』って言われて。」とリアル学生さながらの体験をしたそう。監督から「いつかメイキングで出るかもしれないですね(笑)」との一言も。

阿部は「いろんな思い出があるんですけど、飛羽とプロデューサーさんと一緒に撮影終わりに温泉に行きました。」と泊まり込みならではのエピソードを披露。荒木が「サウナやばかったですよね。」と振り返ると、阿部も「やばかったね。椅子が熱くて座れなかったっていう思い出があります(笑)」と微笑ましい光景が目に浮かぶトークを繰り広げた。また「撮影現場近くの蕎麦屋さんが美味しくて、3日間連続でいったっていう(笑)」とそばにハマっていたことも告白していた。

「オーディションをやってよかった」としみじみ語るのは監督。「藤本くんに会えたこともそうですし、永井先生のこの原作が非常に魅力的でとても強い部分を持っているので、そこに寄り添いたいっていう気持ちを俳優たちがすごく共有してくれたことに非常に感謝してます。いろんな人間のいろんな気持ちが出てくるから、そこに対して俳優たちの努力というか想像力というものには本当に感謝してます。」と一緒に作品を作り上げたキャスト陣へ改めて感謝の言葉を贈った。



作品の見どころについては、「三島と桐野が2人で屋上でいるシーン」をセレクトした荒木。「原作を読んでいて、三島がすごい幸せそうだったりとか、悩みだったりとかいろんな感情が出てくるのがすごい素敵だなって思って。やっぱり演じた時も三島と桐野のあの屋上のシーンって1番自分的にも楽しくて、三島的にもすごい気持ちが明るい時とかいろんな感情があったので、そこがすごい見どころなんじゃないかなと思います。」と語った。

曽野は「エネルギッシュな青年たちが、自分と大切な人を天秤にかけながら、狭いコミュニティの田舎で必死に一生懸命もがいて生きていく様子、その強さだったり美しさっていうのが見どころなのかなって思います。」と端的かつ的確に作品の見どころをコメント。

「感じている感情を全て表情に出そうっていうのを意識した」という藤本は、セリフがないところでの表情に注目してほしいとのこと。また、自身が演じる夢野一家がすごく好きになったとのことで「(撮影の)短い期間で『この家族はどれだけ(長く)過ごしてきたんだ!』って思うぐらい、すごい温かみのあるほんとに幸せそうな家族になっていると思うので、ぜひ見ていただけたらと思います。」と投げかけた。

阿部も、荒木が語った屋上のシーンを観ていたようで「2人とも笑顔が素敵で、すごい魅力的だなって。あのシーンがこの作品のキーになっている」と絶賛。加えて「さっき澤田監督がおっしゃってたように、いろんな人のいろんな気持ちの変化っていうのを目を凝らして見ていただけると嬉しいなと思ってます。」と語った。



各キャストそれぞれが難しい役どころへ挑戦した本作。出演を経て成長できたところや新しく発見したことをトークすると、荒木は三島と桐野の屋上でのシーンに再び触れながら「三島と桐野の間でしか生まれない感情がすごい多いと思いました。そこの感情がこの現場で新しく発見できたことだなと思っていて、それは大事に今後も活かしていきたいなとは思ってます。」と自身の糧になったと告白。

曽野も「あそこの屋上でしか僕、桐野としても感情をさらけ出せないというか、ありのままで自分が入れる場所があの屋上だったので、それで喜びを勝ちあえたのはね、特別だったよね。」と共感していた。

そんな曽野は「桐野って内面は女の子の心で、男の子に好意を持つ男の子なんですけど、僕自身男の子に対してラブな気持ちを持ったことがあるのかなー?って役を作る時に考えていて、アーティストでM!LKっていうグループで活動してるんですけど、僕、メンバーが大好きで、好きってラブに近いもので、こういう気持ちの延長線上でもっていった時に桐野の男の子が好きっていう気持ちと被ってくるのかなとか思ったりして、改めて愛について考えることができました。」と自身に照らし合わせながら役作りを詰めていったことを明かした。

藤本も「夢野くんはすごく真っすぐなので、セクシャリティが特別だとか言われてる方々に対して、特別に何かをしてあげることもなく、何も考えなくていいっていうのが最後腑に落ちたなっていうのが作品を読んで思いました。」と、自身でも考えていた事象への解決のヒントを本作から得たようだ。

作品の性質上、どこかシリアスな内容になりがちな本イベントだったが、そんな雰囲気を察知したからなのか、阿部は「みんなと撮影を共にして、普通に生きたら大人になっちゃうと思うんですけど、今回この作品で子供に成長できたなって思えました(笑)」とトークし、場を和ませていた。「やっぱ視野が狭まっちゃうんで、みんなと一緒にいたらさらに広げてくれるなって」と明るく語っていた。



そしてイベント終盤、作品をこれから観る人に向けてメッセージが送られた。

監督「19日から放送始まりますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。人間の愛情にはいろんなことがあって、そんなのは想像を計り知れない。それぞれいろんな愛情があるよっていうことに思いを巡らす。それだけでもいいかなっていう風に私は思っているんですけれども、もちろん今回インティマシー(コーディネーター)の方にも入っていただき、原作へリスペクトしながら、みんなで非常に大事に作ってきた作品ですので、ぜひお楽しみいただけたらなと思います。よろしくお願いします。」

阿部「誰もが持ってる人間愛というものがこの作品のテーマの1つでもあると思うので、そこに注目していただきたいっていうのと、観た後にまた自分で考え直していただけたら嬉しいなと思います。あと、1人1人の心の変化だとかっていうのを注目してこの先観ていただけたら楽しんでもらえるんじゃないかなと思うので、ぜひ気軽に観ていただけると嬉しいです。」

藤本「9月から放送ということで、夏休みにこういうことがあったんだなっていうのを想像しながら観ていただけたら嬉しいなと。あとはどこを切り取っても青春を感じる作品だと思うので、真正面から青春を浴びてください!」

曽野「この作品はですね、2024年の夏に僕らが全力でぶつかって作り上げた、本当に汗水垂らしながら作られた作品ですので、ぜひ楽しみに待っていただけたらなと思います。」

「僕たちのひと夏をギュッとして、精一杯頑張って作り上げた作品で、ほんとにいろんな思いがこもっていると思うので、いろんな方の心の拠り所になればなと思ってます。ぜひご覧ください。」




<あらすじ>
平成のド田舎の学生・三島フトシは同級生からイジメられていた。理由は三島が“ホモっぽい”から。
実際に男性が好きな三島は抵抗もせず、隠れてする女装だけが心の拠り所だった。
ある日、三島が屋上にいると、以前なくした口紅を持ったイジメグループのリーダー・桐野を目撃する。
彼は三島の使った口紅を、自らの唇に塗ろうとしていて…。
この世界のどこかで“本当の自分”でいられる場所を求めた少年達の、今、一番伝えたい青春ストーリー。

■詳細
【MBSドラマフィル枠『スメルズ ライク グリーン スピリット』】
放送開始日:2024年9月19日(木)より放送スタート
原作:永井 三郎(コミックBe「スメルズ ライク グリーン スピリット」/ふゅーじょんぷろだくと刊)
出演:荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大、片田陽依、金井美樹、富岡晃一郎、池田有希子、鳥居みゆき、宮下今日子、市川しんぺー、西原誠吾、千代田信一、加治将樹、荻野友里、黒沢あすか、酒井若菜、阿部顕嵐
監督:澤田育子
脚本:新井友香
製作プロダクション:スタジオブルー
製作:「スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会・MBS
<放送>
MBS/2024年9月19日スタート 毎週木曜25:29~
テレビ神奈川/2024年9月19日スタート 毎週木曜25:00〜
テレビ埼⽟/2024年9月23日スタート 毎週月曜24:00~
群⾺テレビ/2024年9月24日スタート 毎週火曜24:30~
とちぎテレビ/2024年9月25日スタート 毎週水曜25:00~
チバテレ/2024年9月26日スタート 毎週木曜23:00~

<配信>
★MBS放送後から「TVer」「MBS動画イズム」にて最新話無料配信

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