眞栄田郷敦「可愛かったぁ・・・(高橋演じる)ユカちゃん」!映画「ブルーピリオド」渋谷で凱旋イベント開催!!<イベントレポ>
2024.7.10
イベントイベントレポブルーピリオド映画板垣李光人桜田ひより眞栄田郷敦高橋文哉
2017年6月に月刊アフタヌーンで連載が開始すると瞬く間に、「TSUTAYAコミック大賞」「このマンガがすごい!」など国内の主要漫画賞にノミネートされ「マンガ大賞2020」を受賞するなど国内外で絶賛、アニメ化やYOASOBI「群青」とのコラボでも話題を集め、累計発行部数は700万部を超える大人気傑作漫画【ブルーピリオド】が、主演に眞栄田郷敦を迎え、実写映画化し、2024年8月9日(金)より公開される。
公開を1ヶ月後に控えた7月10日(水)、作品の舞台にもなった渋谷にてレッドカーペットならぬ、“ブルーカーペット”イベントが開催された。イベントには、眞栄田郷敦をはじめ高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、そして萩原健太郎監督が登壇し、会場を彩った。
イベントは、渋谷ストリームにある稲荷橋広場で行われ、巨大階段からキャスト陣が登壇するや否や、ファンたちから盛大な歓声が上がった。冒頭、眞栄田からはじめに挨拶があり「映画の中でも大事なロケ地となります渋谷で、こうやってイベントができて、皆さんに少しでも映画の魅力が伝える機会をいただけて本当に嬉しく思います。」と述べた。
続いて高橋が「鮎川龍二ことユカちゃんを演じました高橋でございます。皆様、渋谷にお集まりいただいてありがとうございます。今日は楽しんでいってください。」とファンに向けて挨拶をした。
ついで、板垣からは「高橋世田介役を演じさせていただきました、板垣です。皆様、お熱い中でお待ちいただき本当にありがとうございます。この映画もこの暑さに負けないぐらい暑いが詰まっておりますので、今日は短い時間ですが楽しんでいただけたらと思います。」と挨拶した。
桜田は「皆さんこんにちは。ありがとうございます。今日は暑い中お越しいただきありがとうございました。お待たせしてしまってすみません。森まるを演じました桜田ひよりです。今日は短い時間ですが、楽しく皆さんと一緒にいい思い出を作れたらいいなっていう風に思っております。」と述べた。
最後に監督が「監督の萩原健太郎です。今日は暑い中お集まりいただき、ありがとうございます。短い時間ですが、楽しんでいっていただけたらと思います。」と挨拶した。
今日はこのブルーピリオドの聖地とも言える、ここ渋谷に凱旋し、さらに今夜、このブルーピリオドが一般の方達に初披露となる現在の心境について聞かれると眞栄田は「まだ公開まで1か月ありますので、今日スタートに広く広くこの映画が伝わっていってくれればなと思います。本当にたくさんの方々に観ていただきたいので、僕らも頑張りたいと思います。」意気込みを明かした。
すでに試写で著名人や関係者から「アツい!」「エモい!」「泣けた」とか大評判になっている中、どんな作品に仕上がったのか?と問われると監督が「なんか結局作って思ったのは、本当にこう、好きなものをこう堂々と好きって言いたくなるような、観終わった後にそういう作品になったんじゃないかなと思います。」と本作の出来栄えの高さに自信をのぞかせていた。
さらに完成品を観た時の感想を問われ、眞栄田が「本当にパワーをもらえる作品なのかなと思いますね。それぞれの登場人物が自分の好きなことに向き合って、いろんな感情になると思うんですけど、それの美しさを描いてるので、観終わった後に、単純に頑張ろうっていうふうに思える作品になってるんじゃないかなと思います。」とパワフルな作品に仕上がっていると明かしてくれた。
同じ質問が高橋にもあり「僕自身も、以前共演させていただいてた共演者の方に、美術の芸大を目指してたっていう方から今回その試写を観たことでご連絡くださって知った方がいらして、自分とこう照らし合わせながら、観ていてすごく苦しい部分もあったけれども、ここまで熱量高くアートの世界を描いて、『また新しい扉が開いた気がしました』っていう連絡をいただき、本当に嬉しいなと思いましたね。」と実際に芸大を目指した人と交流があったのだと語ってくれた。
板垣さん、いかがでしょうか。「僕は試写を観終わった後、ほんとに総じて美しいなと思いました。ここのこの青の渋谷のシーンもそうですし、一緒に登場する絵画もそうですし、あとはほんとに好きなものを追い求める、その自分が信じたものを貫くっていうことであったり、そこの先に待ってる血と汗と涙とっていうところなんか、全てが本当に美しく映っていたなと思いました。」と述べた。
そして最後に桜田が「本当に出てくるキャラクターが魅力的な方々ばかりで。今回の試写を観て私が1番に思ったのは、やっぱり何か自分の好きなことに向かって情熱を注いで努力をしてる人って、こんなに輝いて見えるんだっていうくらい、すごく本当に魅力的でした。」と作中のキャラクターたちのアツい思いその思いが輝いていたことを明かしてくれた。
絵画がベースとなるお話だからこそ、手元だけ吹き替えをしたり、プロが描いているところを撮ったりすることが多かったりもするところを、実際に絵画の練習をしたキャストたち本人が描いているところを撮ったそうで、監督は「描くっていうこともそうなんですけど、その絵って描くだけじゃなくて、それ以前にこう見るっていうことが大事だと思っていて。それによってその微妙な視点だったりとか、目の芝居が変わってくるのかなと思って、皆さんにお願いして、本当に吹き替えなしで、やってもらいました。」と演じているキャラクターと同様に、成長していくキャストたちを間近で撮って出来上がっていったのだと語った。
だからこそ、それぞれに個性が出て「郷敦は、めちゃくちゃ集中力があるので、ずっと絵に向かっている。板垣くんは絵の描き方に特徴のあるキャラだったので、そこは試行錯誤したり。で、文哉くんは1人だけ日本画だったので、油絵から日本画の練習をして、多分わりとユカちゃんっていう役も特殊なので。でも描いている絵はすごく面白かったですね、見ていて。ひよりちゃんも個性的な絵を描く子で。それぞれやっぱ特徴が出て、上手い下手とかではなくて、面白かったです。」と4人それぞれに違った個性をみせていたことを明かしてくれた。
実際に本作内にも眞栄田が描いた絵画が登場し、演技をしながら絵も描いてと撮影時の様子を聞かれると眞栄田が、「八虎も絵を始めたばかりのシーンから、受験のシーンまで、成長しているとは思うんですけど、それを僕自身と照らし合わせて僕がはじめて木炭を触った時だったり、はじめて画材を触った時の感覚だったり、わからないこととか、そういうのも結構大事にできて。実際、半年ぐらい練習したんですけど、それをやってきて本当に良かったなと思いますね。あと、自分の中でも引き出しがすごく増えたので、その場で講師の先生に『こういう表現したいんですけど、どうしたらいいですか?』だけじゃなくて、自分の中にある引き出しがあったことで、表現の幅はすごい広がったなと思ってます。」と準備期間が約半年もあり、その中で多くの糧を得たことを話してくれた。
女性的なファッションに身を包んで自分を表現することでさまざまなものと戦っている“ユカ”という役を演じる上で意識したことはあったのかと問われると高橋は「意識したことは、自分と役を分けないことですかね。“高橋文哉”自身が可愛くなるために何をしたいかっていう風に思うように、ゆかちゃんの気持ちを理解して、可愛いっていうことへの魅力を感じて、まずそこを理解すると。そこからはもう普通の役作りと何も変わらない。エステに行ってみたりとか、なんか可愛くなる努力をしたりとか。あとは、なんかもう1つ、お芝居のテクニカルな部分で言うと、歩き方とか、姿勢とか、手先の神経の通らせ方というか、なんかほんとにつま先から手の指先まで、お芝居をしてる時に一瞬も気を抜くことがなかったくらい、全身に神経を渡らせて、それぞれに“ユカちゃん”としての美学を詰め込みました。」と所作の1つ1つにも女性らしい柔らかさをプラスした演技でユカちゃんを完成させたとのこと。
そんな高橋が横にいる眞栄田を見る目が優しいとMCがいうとお互い目を合わせて笑い合い、今回共演してみた感想を聞かれると眞栄田は「(ユカちゃんが)可愛かったぁ。」と当時のことを思い返しつつ放った一言放ち、高橋が「和気藹々というか、雑談をいっぱいしたというのはなく、結構言葉は少なかったんですけど、役を通じて、徐々に距離が近付いてってなっていった感覚はありますね。
よく聞く現場の雰囲気って、和気あいあいとやってましたとか、プライベートの話もたくさんして。っていうのが当たり前になってきてたんですけど、この現場ではそれがなくて。本当にこのプロモーション期間が始まるまで、郷敦のことほぼ何も知らなかったんですよ。プロモーションが始まって、やっとこう、中身とかのお話とかをしていくと、自分とちょっと似てる部分があったりとか。すごく共感できる部分があたので作中での、なんとも言えない距離感・関係性っていうのは、このお互いの役に向き合う姿勢があるからこそできたそれぞれの関係性に救われたなと。」と明かした。
とここで、大粒の通り雨がパラパラと降ってきたことに高橋がメディアやファンたちに向けて「大丈夫ですか?」と心配そうに気遣ってくれていた。
徐々に雨足が強くなり周りがバタバタしていると板垣が「すみません、僕、雨男なんで・・・」と申し訳なさそうに謝りつつ、「八虎から見たらちょっと嫌な感じな事を言ったりとかあるキャラですが、世田介というキャラが1番好きで、自分的にはすごく愛しているキャラなので、彼がどういうふうに映るかっていうのをすごく考えました。やっぱり彼、すごく可愛らしいところもあって、愛されたら愛されるキャラになってもいいなっていうのもあり、あと原作で世田介は絵の描き方だったりすごく特徴的に描いているので、美術を指導してくださった先生と毎回毎回、絵画の練習のたびに、こういった原作が持っている世田介の姿というのをスクリーンに落とし込む上で、どういう風に解釈して行ったらいいかっていうことを、毎回相談しながら進めていきました。」と世田介というキャラを実写化する上での葛藤を明かしてくれた。
ここでイベントも終盤に差し掛かり、本作が熱く泣けるといった感想が多かったことから、キャストが思う熱く泣けるポイントについて問われると桜田は「この作品ってスポーツじゃないのに、スポーツ並みに血のにじむような努力と、そこに対する葛藤だったり、いろんなものが交差してるなっていうくらい、すごく胸の底から熱くなるようなシーンがいくつもあったと私は感じていたので、その部分なんじゃないかなっていう風に思っております。」と続けて、板垣は「僕は現場での熱量っていうのが本当に印象的に残っていて、ラストのシーンを撮ってる時も現場で見ていたんですけど、本当に現場の熱というか熱気が、本当オーバーヒートして、ビッグバンが起こるじゃないかっていうぐらいの、本当に今までどの現場でも経験したことがないぐらいのアツさと、プロフェッショナルである皆さんが、本当に自分たちの命と力をこうギリギリまで削って、この作品に命を燃やしてる姿っていうのを現場で味わって、ほんとに現場にいてもすごくグッときた瞬間でした。」
高橋は「泣くって、感動したとか、悲しいとか悔しいとかっていう感情だと思うんですけど、僕はこの映画を観て思ったのは、なんだかわからないけど、すごく世界観にのめり込んでしまって、すごく出てくる登場人物1人1人に感情移入して、気づいたら自分の心の中にあるアツさみたいなものがどんどん上がってくる感覚だったんですよね。それがこう、涙として自分の体の外に排出されるっていうのが、すごく不思議な感覚だなって思って。それを先に観てくださった方々が感じてくれてるのは僕も嬉しいなと思いますし、アツく泣けるっていう言葉で言うならば、情熱が湧き上がってきて、鼓舞されるんだけれども、なぜか泣けてしまう。なんかそこの不思議な感覚と、情熱にのめり込む自分の楽しさみたいな、面白さみたいなものを楽しんでもらえたらいいなと思います。」
最後に眞栄田が「ほんとにやってて熱かったし、泣けた感じですかね。僕も八虎と一緒に始めて、そっから八虎と一緒に苦しんで、家族とぶつかって、合格発表のシーンとかも撮影の最後らへんだったんですけど、やってきた1ヶ月半の撮影のことも思い出したりして、エモーショナルになった瞬間もありましたし、撮影自体が本当に熱く泣けるような撮影だったなと思います。」とそれぞれ感想を述べた。
そして「この映画はある男が日本の最難関の東京芸術大学に受験する話なんですけど、本当に素晴らしいスタッフの皆さん、キャストで、本当に高い熱量で作り上げた作品です。自分が決めたこと、好きなことに向き合い苦しさだったり、楽しさ、やりがいだったり、さらに変わっていく環境や、人間関係など、自分の“好き”に向き合う、その美しさを描いている作品です。この作品が広く広く、広まっていく事を願っています。」と眞栄田から締めの挨拶でイベントは幕を閉じた。
おまけ
大階段の中段から、上段に上がりはけていったキャストたち。その際、眞栄田と高橋が何やら言葉を交わしながら階段を1段1段上がっていく姿があった。
またトークイベントが終了しちょうど雨も上がったタイミングで、再びキャスト全員が登場し、真っ青なブルーカーペットでファンサービスとサウンドバイツ取材に応じていた。
<ストーリー>
生きてる実感が持てなかった。あの青い絵を描くまでは―これはからっぽだった俺が、初めて挑む物語。
ソツなく器用に生きてきた高校生・矢口八虎は、苦手な美術の授業の課題「私の好きな風景」に困っていた。
悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみた。その時、絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を持ちはじめ、どんどんのめりこんでいく。そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するのだが…。
立ちはだかる才能あふれるライバル達。正解のない「アート」という大きな壁。経験も才能も持ってない自分はどう戦う!?
苦悩と挫折の果てに、八虎は【自分だけの色】で描くことができるのか。
■詳細
【映画「ブルーピリオド」】
公開日:2024年8月9日(金)全国ロードショー
キャスト:眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより
原作:山口つばさ『ブルーピリオド』(講談社「月刊アフタヌーン」連載)
監督:萩原健太郎
脚本:吉田玲子
音楽:小島裕規“Yaffle”
製作:映画「ブルーピリオド」製作委員会
制作プロダクション:C&I エンタテインメント
配給:ワーナー・ブラザース映画
©山口つばさ/講談社 ©2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会