<イベントレポ>永瀬廉、元気いっぱいの姿で登場!「(描いた絵が)涙が引っ込むぐらいのレベルなので(笑)」Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』配信記念イベント



Netflix映画【余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。】が2024年6月27日(木)よりNetflixにて世界独占配信される。配信まで約10日に迫った6月18日(火)に配信記念イベントが開催され、主演の永瀬廉、出口夏希、三木孝浩監督が登壇した。

SNSで「号泣する」と話題のベストセラー小説「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」が実写化。そんな話題作を『ホットロード』、『今夜、世界からこの恋が消えても』など青春恋愛映画の名手と呼び声の高い三木孝浩が監督を務める。

療養から復帰したばかりの永瀬は「よろしくおねがいします!」と元気に登場。配信日が近づいていることに実感はあまりないとのことだが「見てくださった方々の感動であったり、どういう気持ちになったかっていうのを聞くのがすごい楽しみで、今日のこの会を経てワクワクっていう感情がどんどん高まってると今感じております。」と嬉しそうに挨拶した。

出演している映画を集中して見ることが苦手だという永瀬だが、今作は最初から夢中になって見ることができ、思わずラストで泣いてしまったとか。「ここまでがっつり恋愛っていう部分に焦点をあてた作品っていうのは初めてだったので、プラスお互いがタイムリミットがあるっていう状況での恋愛ということで、より設定に対してワクワクであったり、不安な部分もあったんですけど、監督と現場に入ってすぐその不安は消えて、今となっては、初めてにしては気負わず自分らしく現場で過ごせたなというのを覚えてます。」と撮影を振り返る。

いわゆる職業病のような純粋な気持ちで楽しむことができなくなっていたとのことだが、本作では物語に集中できてそれで泣いてしまったことに本人もびっくりしていたようだ。



作品についてはとにかく“眩しい”を連呼していた永瀬。「お互いにタイムリミットがあって、17歳だからこそのピュアさとかまっすぐさとか素直さとか、それが春奈と秋人で全然違う形でぶつかり合っていく。それによってちょっとしたボタンのかけ違いみたいなことが起こって、そういうところの切なさであったり、高校の時のシーンとかの文化祭とかはやっぱ青春っていう感じもあったし・・・」と学生特有のキラメキがあったと語る。監督の表情の切り取り方も絶賛し「ほんとにいろんなパズルがうまくハマった作品やなと思いますね。」と語った。

そんな監督は、永瀬について最初はクールでミステリアスなイメージを抱いていたそうだが、顔合わせのときには気さくで話しやすく「一緒にできたら絶対面白いものできる!」と感じたそう。「それぞれが余命を背負ってるって設定ですけど、その設定をずっと背負すぎるんじゃなくて、その瞬間その瞬間で2人が感じた感情、相手から感じたものとかを素直に出していくっていうセッションみたいな撮影にしようねって話を最初にしていて、2人のフレッシュな空気とかは素敵に撮れたかなっていう風に思いますね。」と満足気に語った。



出口が「すごい悲しいはずのお話なのに、見終わった後にすごい前向きになれたというか、心があったまったなって、すごい余韻に浸りましたね。」と言葉を噛みしめると、永瀬も「そう思ってもらえるのはやっぱ秋人と春奈の生きざまっていうところですよね。」と笑みを浮かべる。「ほんとに生きていることって素晴らしい。それってやっぱ当たり前じゃないし、誰しもがそういう局面に直面する可能性ってやっぱあるわけで。だからこそそういう経験がない人でも、春奈と秋人の姿を見て、今のこの状態の幸せをかみしめつつ、これからも大事な人とどう接していこうとか、どうやって生きていこうとかっていう風な、先のことを考えられるような作品。そういう意味でも見終わったあとに前向きになれるような作品だなと思いますね。」と付け加えた。

先行試写会でも「悲しいけれどどこかほっこりした」という意見が多かったとMCから伝えられ「本当に皆さんと同じことを思ったので、そう感じていただいたのがすごい成功というか、春奈はこれでよかったんだなっていう自信になりました。」と出口。永瀬も「自分たちでその感想を書いたんじゃないかっていうぐらいの同じような感想で、それが嬉しいよね。見てる方にもそう思っていただけているっていうのは。」と喜びを噛み締めた。



監督は原作を読んだときから、春奈と秋人が“可哀そう”じゃなくて“羨ましい”って思えていたそう。「期限はあるけど、その中で命を燃やして、相手に思いを寄せ続けるっていうことが眩しいし羨ましいしっていう感じが原作から感じたので、それを映画の中でこの2人にもこの空気感で演じて欲しいなっていう風に思いました。」と語る。

監督による映画の中核をうまく捉えた言葉に永瀬は「俺も言いたかったわ笑」と少し悔しげな表情。監督からチャンスを貰って「この作品っていうのは、2人がかわいそうとかっていうよりかは・・・」と語り始めるが、大事なところで出口が「羨ましいなって!」と間に入り、楽しげなノリツッコミが炸裂していた。

永瀬と出口が初共演となった本作。お互いの印象的なエピソードをトークすると、まず“文化祭シーン”の話に。永瀬が「めっちゃ手が込んでたよね。普通の高校生に戻った気分というか。だから今後取材で『高校時代の思い出なんですか?』って聞かれたら『ここの文化祭!』って答えるくらい、リアルでキラキラしてるような文化祭になりました。」と高校生気分が味わえたことの喜びを笑顔で語った。

また、出口について「クランクアップの時に皆さんへの感謝とか、これからも頑張ります的なことを(永瀬自身が)長々と喋って、デグ(出口)とその後話してたら『あれってどういうこと?』って、全然伝わってなくて・・・。難しい言葉を使ってるつもりなかったんですけど、僕が発した言葉の多分8割ぐらい理解できてなかったみたいで、デグへの感謝の言葉はほぼ伝わってなかったんやなっていうのは今思い出したね(笑)」と裏エピソードを披露。

出口は恥ずかしがりながらも「作品に対しての熱い思いを最初はうんうんって聞いてたんですけど、 選ぶ言葉は私が普段選ばない難しい大人の言葉なんですよ。ちょっと途中から全然理解できなくて・・・でも表情で伝わりました!」と懸命に弁解していた。

そんな出口は永瀬の印象的なエピソードとして“絵”についてトーク。「秋人くんに私の似顔絵を書いてってお願いするシーンがあるんですよ。そのシーンって絵を見て涙するぐらい素敵なシーンで、私もなかなか個性的な絵を描くんですけど、それよりもすっごいなかなか個性的な絵を描かれていて、今でもその絵を覚えています。」と永瀬の絵画スキルを暴露した。当の本人は「ま、レベルは違いますよね。」となぜか自信満々に、出口「ピカソでした」と付け加えて会場から笑いを誘っていた。

永瀬曰く「黒目を描くんですけど、その黒目の焦点が合わなくて、すごいホラーめな絵に近づいてしまって。その絵が本編に使われてるようであれば涙が引っ込むぐらいのレベルなので(笑)」とよっぽど衝撃的な絵であることを告白。「アートって死後に評価されていくものだと思ってるので、今はまだ評価されてなくてもいいのかなと思ってますね。」と前向きに捉えていた。

ちなみに、永瀬が出口のことをデグと呼ぶ経緯についても本人から説明が。「僕の雑誌の企画をやってくれてる人がデグの所属してるモデルの編集者さんで、その人がデグって言っていて、デグって言うようになりました。」とのことだ。お互い仲の良さをみせる2人だったが、監督いわく、最初はお互いあまり話さなかったという。監督が仲介に入ることでやっと少しはなせるようになったとか。



続いて、特にこのシーンを見てほしいというおすすめのシーンをフリップで回答。永瀬は物語の中盤で登場する花火のシーンをセレクト。ある理由で秋人と春奈がすれ違い、その際に登場する重要なものだとか。「見ていただいたら僕の言ってる意味がわかるというか、お互いを思うからこそのすれ違い、そこの切なさに僕はすごいグッときました。」ということなので、詳しくは本編をCHECK!



出口は、春奈がずっと疎遠になっていた横田真悠演じる三浦綾香に久しぶりに再会をしたシーン。「(本作は)恋愛というか、秋人と春奈の話でもあるんですけど、友情もテーマとなっていて、このシーンは秋人くんの優しさと1人1人の思いが本当に詰まっていて、3人のシーンもすごい愛しくて、ぜひここにも注目していただきたいなって。」と太鼓判を押す。これに共感した永瀬も「この3人のシーンって唯一彼らにとって学生生活を教室の中にいるような空気感で話してたシーンでもあるので、秋人と春奈がいる時の2人と、3人でいる時の春奈の違いっていうのも見えてくるシーンだなと思いますね。」と言葉を重ねた。



監督は、先程も話題にあがった“病室で秋人が絵を描いているシーン”を回答。「2人の空気がすごく良くて、本当は最後まで撮るつもりじゃなかったんだけど、春奈の表情を撮っているうちに、本当に感情が溢れてきちゃって。僕がカットをかけれなくて、そのまま最後まで撮っちゃって、モニターを見てるスタッフ全員が泣いてたっていう。それに反応した秋人の涙もすごく素敵で。ここは僕がこの映画の中で大事にしてたシーンなんで、この2人の表情が撮れたっていうので、本当に思い出深いというか、楽しみに見ていただきたいです。」とこの日一番の熱量で熱く見どころを語った。そんな監督のあとに永瀬が「ただ、ここに書いてる絵はとんでもない絵です。」と付け加えて再び笑いを誘う場面も。

そして、大きな反響があったという主題歌・ヨルシカのsuisがカバーする「若者のすべて」について。

映画を作る時にみんなが聞いたことのある、思い出の引き出しをあけられるような曲を探していて、決まったのがこの楽曲だったとのこと。「僕もすごい大好きな曲で。今回2人それぞれの思いを受け取って、想いのバトンを受け継いでいくみたいなところが、割と映画の中でも出てきたりするので、音楽もそういうところはあると思うんですよね。昔作られた音楽が いろんな方にカバーされたりとか、歌い継がれていくっていうことで、その曲自体がずっと残っていく。そんな想いのバトンみたいなことが、音楽でも表現できたらなっていうことで、この楽曲を選ばせていただきました。」と名曲が受け継がれていくことと、命が紡がれていくことを重ねていることを明かした。

永瀬も「歌う方によって聞こえ方であったりとか、歌から見える表情っていのがすごい変わってくるなと思っていて。 suisさんのバージョンは心にすっと入ってくるような、凝り固まった心をほぐしてくれるような優しい歌が多いんだなっていうのをすごい感じましたね。」とアーティストらしい観点をもったコメントを残した。

プレイリストに入れていたくらいよく聴いていたという出口は、カバーをがすごく楽しみにしていたそうで「実際エンドロールで聞いた時に、この作品のエンドロールに合っている楽曲だなっておもいました。」と感慨深く語った。

そして最後に永瀬から「いよいよ我々の心を込めて作った『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』という作品が全世界で配信されます。命の物語であったり、恋の物語っていうのは、全世界そして全世代共通のテーマでもありますし、この作品ならではの高校生ゆえのピュアさであったりまっすぐさであったり、そんな2人が出会って、お互いタイムリミットがある中で、どう必死に2人のために、お互いのために、自分の中の心を燃やして、どういう行動に移していくか。友情のところもすごい丁寧に繊細に描かれていますので、どのシーンをとっても1つ1つのシーンが1つの絵のようなカットだったり、見てる人の心をいろんな気持ちにさせてくれたり、動かしたりできるような作品だと思っております。6月27日からぜひ見ていただけると幸いです。今日はありがとうございました。」と言葉を贈り、本イベントは幕を閉じた。

<STORY>
美術の才能に溢れ、二科展の入選を目指していた早坂秋人(永瀬廉)は、心臓に腫瘍がみつかり余命一年を宣告される。感情を押し殺しながら、毎日を淡々とやり過ごしていたある日、病院の屋上で絵を描く桜井春奈(出口夏希)と出会う。自分が描いた美しい絵を、「天国。もうすぐ私が行くところ」とつぶやき、初対面の人間に「あと半年の命」とさらりと言う春奈に、秋人は次第に心惹かれていく。春奈には自分の病を隠し続け、大切な人のために必死になることで、秋人の残された無機質な時間に彩りが生まれていくー。

■詳細
【Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』】
配信日:2024年6月27日(木)よりNetflixにて世界独占配信
原作:森田碧「余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話」(ポプラ社刊)
監督:三木孝浩
脚本:吉田智子
音楽:亀田誠治
主題歌:suis from ヨルシカ「若者のすべて」(Polydor Records)
キャスト:永瀬廉、出口夏希、横田真悠、杏花、秋谷郁甫、大友一生、月島琉衣、野間口徹、水橋研二、夙川アトム、木村文乃、大塚寧々、仲村トオル、松雪泰子
エグゼクティブ・プロデューサー:秋田周平
プロデュース:春名慶
プロデューサー:渡久地翔、坂野達哉
Co.プロデューサー:深津智男
プロダクション統括:駒谷卓
撮影:柳田裕男
美術:花谷秀文
照明:宮尾康史
録音:田辺正晴
リレコーディングミキサー:久連石由文
装飾:鈴木仁
編集:坂東直哉
スタイリスト:望月恵
ヘアメイク:内城千栄子
VFXスーパーバイザー:浅野秀二
VFXプロデューサー:古橋由衣 
ミュージックスーパーバイザー:有馬由衣
音楽協力:杉田寿宏
ポスプロスーパーバイザー:山川健太郎
音響効果:小林孝輔
キャスティング:南谷夢
スクリプター:大西暁子
助監督:サノキング
制作担当:桑原学
制作:日活 ジャンゴフィルム

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