【駒木根葵汰×新原泰佑インタビュー】「こんな関係性ですけど、やるときはしっかりやります」実は性格は真逆!? それでも息が合っているふたりの関係性は?<ドラマ『25時、赤坂で』>



絶賛放送中のドラマ「25時、赤坂で」。夏野寛子さんによる人気漫画が原作となっています。

ボーイズラブカップルを演じる俳優たちが、リアルでも恋愛関係にあったら? という夢物語が具現化。人気俳優・羽山麻水役を駒木根葵汰さん、BLドラマ「昼のゆめ」オーディションで羽山の相手役を勝ち取った白崎由岐役を新原泰佑さんが演じます。

そんなおふたりに撮影現場での様子、プライベートについてもお聞きしました!

『25時、赤坂で』は「とても素晴らしく美しいストーリー」



■今回、人気漫画が原作です。原作をお読みになってどういった魅力を感じられましたか?

新原 僕はもともとマンガやアニメが好きなので、今回自分が出演することになって、どういうキャラクター役なんだろう、とか、あとは漫画として、どんな魅力を秘めているんだろう?ってわくわくしながら読ませていただきました。すごく「人間の感情を描いているな」というのが最初の印象です。
白崎由岐に関して言うと、動物的で本能のままに動く。で、言いたいことは相手が誰であってもハッキリ言う。そこが彼の足かせであり、魅力であるな、と感じています。そのまっすぐさが彼の人間性であって、まっすぐだからこそ、全てを理解しないと芝居ができない、という悩みを抱えているんですよね。でも、そこは僕と白崎の共通する部分で。僕もできる限り経験して演じたいし、彼が「昼のゆめ」で役に対して悩むように、僕も白崎に対して悩んでいたので、読み終わったときには「この役がやりたい!」と思いましたし、白崎と人生を歩みたいと思いました。

駒木根 僕も原作をドキドキしながら……一巻読むのに時間がかかりました。開けては閉じてを繰り返しながら読ませていただいたんですけど、個人的には「ずるいな」って思いましたね。羽山って人として器用すぎるじゃないですか。人に嫌われないようにちゃんとできるし、全体を見て空気感を肌で感じて、誰ともギクシャクしないように生きていく。それが羽山の良さでもあると思うし、悪いところでもあると思います。自分の本当の心をあまり多くの人に話せないっていうのがとても切ないな、という思いと、ましてや人気俳優という世間を気にしながら生きるというところで、いろんな重荷があるんでしょうね。そんな中で、白崎という自分とは正反対の、自分の芯を持ってどんな相手であろうと、ちゃんと言葉を届ける人間と出会って、心惹かれていくのがとても素晴らしく美しいストーリーだな、ということは感じました。

■同じ職業だからこそ、演じる難しさはありましたか?

駒木根 想像しやすい部分はもちろんありました。
僕の周りにも、人気がある役者さんだったり、アーティストの方もいるので、そういう人たちが普段どうやって生活しているのかも、ある程度、一緒に食事したりする中で何となくわかってはいたので、そういったところである種、生きづらいのかな、って僕が勝手に思ったりする部分もあって。そういうところを自分の中に落とし込んで羽山と掛け合わせて、役作りの部分には加えさせてもらったりはしました。

「駒木根さんだからこそできる羽山なんじゃないか」



■演じている中でお互いの役の魅力はどういったところに感じていらっしゃいますか?

駒木根 白崎の魅力はやっぱりハングリー精神というか。
なかなか目上の人に対して意見が言えなかったり、自分の気持ちをうまく伝えられなかったりする方が多いと思うんですけれど、気持ちをちゃんと自分の言葉で伝えられるのが、本当に素敵な魅力だなと思います。

■演じてらっしゃる新原さんご自身の魅力としてはいかがでしょう?

駒木根 本当に似たような部分は現場でも見えているなと思っていて。現場でも白崎を演じるにあたって、「ちょっとここがわからない」とか、「ここのセリフにつっかかりがあるんだよな」と思ったら監督やプロデューサーに自分から話をしにいく姿を見ているので、そういったところはとても白崎に近い部分なのかなとは思います。

新原 今の話の続きになるんですけど、本当に今回、監督含め、プロデューサーさんとお話合いをさせていただいた時間が多くて。というのも、彼は役者としての悩み、プラス恋愛感情の悩みだったりとか、いろんな葛藤がこの作品の中でずっとあります。僕もそんなに器用な人間じゃないので白崎が悩んでいたら、僕も悩んでいる、というぐらいずっと悩み続けていて。そんなときに、お話させていただくんですけど、駒木根さんは嫌な顔せず、何も言わずに待っていてくれました。いつも申し訳ない気持ちでいるんですけど、本当に笑顔で全然大丈夫だよって言ってくれる。抱擁力じゃないですけど、この温かさが駒木根さんの魅力であり、それが羽山と共通するような魅力でもあるのかな。器用にすごく達観して見ているこの感じが、駒木根さんだからこそできる羽山なんじゃないかな、と思っています。

2人で話し合って作っていく劇中劇




■劇中劇があるのもひとつの見どころだと思います。演じ分けや難しさがあったら教えていただけますか。

駒木根 いやあ……ちょっと日々パニックになりながら撮影していますね。
結構伏線だったりだとかも最後の方まで台本をしっかりと理解した上で、お芝居をしないと繋がらなくなってきてしまうので、そういったところの理解度だったり。劇中劇の中と、白崎と羽山の私生活の撮影が同時進行で行われている中で、いわゆる公私混同ではないですけど、どっちの気持ちなのかがわかんなくなってくるっていうところがこの『25時、赤坂で』という作品の肝だと思うんです。そういったところはもう演じ分けどころじゃないというか。今ここは何をしているんだっけ、今この段階では何があって、今どういう気持ちなんだっけ? という部分が強すぎて、もう「昼のゆめ」は正直、僕は何を撮ったかもあんま覚えてないです(笑)。

新原 僕たちが演じ分けやシーンの心の繋がりを整理できていないと視聴者のみなさんを置いてけぼりにしてしまうので、お互いがまず羽山と白崎というものをしっかり演じ、その中で「昼のゆめ」の2人を演じているのがちゃんと区別できるようにしています。シーンが変わるごとに、僕らの中で確認し合ったり、セリフを読み返しあったりとか、動きの確認をコンスタントにやるようにしていましたね。「昼のゆめ」の主演の羽山さんと、僕が相手役でっていう、2人のこの関係値が一番劇中劇で出てくるところなのでそこはよく話し合って撮影していました。



■2人で確認しながらという感じなんですね。最初に、「ここでこういう気持ちになる」だとか台本に書きこんだりもしているんですか?

駒木根 新原くんは結構台本に。

新原 僕はわりとしっかり書き込むタイプですね。誰にも読まれたくないので、自分にしか読めない字で書きます。

駒木根 隠語みたいな。

新原 ほんとにそう。ミミズがはったような字で書きますね。でも現場では基本的に、書き込むことはあんまりないですね。その場で動きを付けるので。

■自分の気持ちのグラデーションだったりを書き込んでいたんですか?

新原 シーンが変わるときに、今まで予習したりとか解釈したりしたことをメモ書きして、そこからプラスで原作に1回立ち戻って僕は白崎の気持ちをもう一回原作の夏野先生が与えてくださったヒントを胸に、段取りをしています。

■駒木根さんはそういうことはされないんですか?

駒木根 僕は台本には一切手をつけないですね。
ひたすら台本を読んで、頭の中でこの波を作っておくことは結構しています。ここでピークを迎えるんじゃないかな、というところは文字で書いても変わってきたりするので。もちろん大事なことなのかもしれないですけど、僕はわりと感覚を大事にしようかなと思ってやっていますね。

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