<イベントレポ>佐野晶哉(Aぇ! group)「僕は勝手に(平泉)成さんの孫だと思ってます!」映画「明日を綴る写真館」完成披露舞台挨拶



アスミック・エース配給にて、あるた梨沙による同名漫画を原作とした映画【明日を綴る写真館】が2024年6月7日(金)より全国公開される。公開まであと2週間ほどと迫った5月23日(木)に【完成披露舞台挨拶】が行われ、主演の平泉 成、佐野晶哉(Aぇ! group)、佐藤浩市、市毛良枝、監督の秋山 純が登壇した。

イベント冒頭、映画の宣伝文言と同様「期待の次世代俳優でございます。」と挨拶し、早々に会場を盛り上げた佐野。「大ベテラン、大ベテラン、大ベテラン、佐野、でめちゃめちゃ緊張しております。でもほんとに素敵な作品で成さんの背中と太一から見た鮫島さんの背中を重ね合わせながら、楽しい撮影期間で本当に素敵な映画が完成してると思いますので、ぜひ皆さん楽しみにご覧ください。」と挨拶した。



主演の平泉は、俳優としてのキャリア60年にして初主演となったことについて「感無量ですね。昔から継続は力なりと言いますけれども、60年やって、80歳で初めて主役をやらせていただきます。しかもこんな素敵な映画で夢のようですよ今日は。」と言葉にならない大きな喜びを表明した。

79歳になりもう主役はないだろうと思っていたという平泉。秋山監督と電話でしているときに「一緒にやろうよ」と誘いがあったそう。「主役ということなんで責任もありますし、とりあえず本を読ませていただいて、自分ができる役かどうかを検討してからということで、読ませていただいたらあったかい素敵な作品でしたので、二つ返事でお受けさせていただきました。」と出演までの経緯が語られた。

そんな平泉について「僕は勝手に成さんの孫だと思ってます!」と佐野。「成さんが現場に入られるだけで、皆さんの肩の荷がふっと降りるような、笑顔に溢れて、本当に素敵な撮影現場で「成さんが初主演やから」というので集まった友情出演の面々もほんとに豪華ですし、愛に溢れたこの現場だからこそ撮れる素敵なあったかい作品になったと思います。本当におめでとうございます成さん!」と平泉への尊敬の念と愛情を言葉にした。

また、平泉といわゆるメル友であるとのことで、自宅のバラ園が咲いたことやお孫さんとの楽しそうな旅行の写真を見せてもらったり、一緒に撮った自撮り写真を送り合ったりしている微笑ましいやりとりも。



市毛も「成さんがカメラを覗いてる時の顔がすごく色っぽくて、かっこよくて。その背中を佐野くんを含め若者たちが見つめてる目がすごくキラキラしてて、それがどっちもかっこよかったんですよ。」と熱弁。



平泉が扱っていたのは主流のデジタルカメラではなく、取り扱いの難しいフィルムカメラで、元々カメラが趣味ということもあって、撮影前に徹夜まで練習していたことがあったそう。

そこから平泉によるカメラトークでは熱のあまりにマイクを離してしまう場面も。それに気づいた市毛がすっとマイクを支えるといった抜群のチームワークも垣間見えた。



デビュー時の深夜ドラマの頃から平泉との関係が続いているという監督は「主役をやられたことがない、自分のポリシーとしてずっとやってないっていう話を聞いた時に、絶対に自分がやりたいってずっと思ってたんです。」と悲願の撮影であったことを吐露。

他の作品でカメラを持つ姿を見てからどうにか作品にしたいと平泉にオファーしたところ「お前が言うならやるよ」と二つ返事で承諾してもらったとか。「本当に嬉しかったです。」と笑顔をみせた。



続いては佐野について。平泉が最初に「その前にCDデビューおめでとうございます」とAぇ! groupのデビューについて祝福の言葉を贈ると、佐野はこの日一番の大きな声と嬉しそうな表情で「わー!ありがとうございます!」とリアクション。会場からも大きな拍手が送られた。続け様に、佐藤から「やっとCDデビューなの?俺より遅いんだ!」なんていう楽しげなやりとりも。

改めて平泉から「豊かな感性がありますよね。僕が1番好きなのは、立っているときも非常に自然に立っていらっしゃいますよね。お客さんに関係なく普通に立ってる。それは素直なんですよ。素直で柔らかい。俳優にとっては1番この柔らかさが大切なんです。『佐野くんはいいなぁ』って思ったんですよ。そして芝居の時に横顔なんかじっと見てると結構可愛い顔してる。」とベタ褒め。

さらに佐野が時代劇をやっているのも見てみたいと勧めると、佐野も「挑戦してみたいです!今まで考えてみたことなかったですけど、成さんが言ってくれるなら、もちろん挑戦してみたいです。」と嬉しそうに答えた。

佐野曰く、映画に関するインタビューで、インタビュアーが10個ほど質問を用意する中、2問目で、俳優・佐野について問うと、残りの時間をすべてこの質問の回答で使ってしまうくらい熱弁してくれるそう。佐野が平泉を慕うように、平泉も佐野を溺愛していることが伺えた。



佐藤は「今回の彼の役って意外に難しい。自分の置き場所、立ち位置含め。それが見えにくいとこで、うまい具合に彼の時代の浮遊感というか、それと合致したところがあって、それはすごく興味深く見えました。」と佐藤なりの言葉で佐野の芝居を評価した。

市毛からは「孫とおっしゃってましたけど、成さん世代の男性の色気と、若い世代の男性の色気との色が違うんだけど、(どちらも)すごく色っぽくて、私は見てて幸せでした。」とコメントも。

大ベテランたちにベタ褒めされた佐野は「嬉しいすぎますね!本当に幸せです。映画2本目なんですけど、浩市さんとは2本中2本でご一緒させていただいて。前回撮影終わった時に『佐野、芝居好きだろ。もっと芝居した方がいいよ』みたいなことを言ってくださって、それが自信に繋がって、映像の芝居も大好きになれているので、またこうやって素敵な方たちとご一緒させてもらえて、素敵な映画を撮れて本当に幸せです。」と喜びを語った。



今度は、平泉の初主演にかけて、登壇者たちが今後初めて挑戦したいことを1人ずつ披露。

監督は「映画で第2弾をやったことがないので、この映画が大ヒットして、まるで寅さんのように成さんが100歳になってまでやっていただくというのはどうでしょう?」と本人の前で伝えた。

市毛は楽器に挑戦したいとのこと。佐野からバイオリンを勧められたり、笛系の楽器にも挑戦したいと頭を悩ませていた。

佐藤は以前のインタビューでは書家と適当に答えてしまったそうだが、役者という仕事柄、常に新しい挑戦ばかりでたくさん新しい経験をさせてもらっているため、自分の生活の中であんまりそういうの考えたことなかったとのことだ。

Aぇ! groupの作詞作曲を担当したこともある佐野は「グループを超えて浩市さんの曲を作曲したいです!」と佐藤に熱烈アピール。「浩市さんから『俺の曲書いてくれよ』って言ってくださったことがあって、それがもうめちゃめちゃ嬉しくて。半年ぐらい経ったんですけど、忘れられないんでたくさん勉強して、いつかそんなを叶えれるように頑張ってますよ。」と深い想いを伝えた。

リズムを取るのが苦手だという平泉は「ジャズダンスかダンスを覚えてみたい」と回答。それを聞いた佐野が「僕が書いた曲を浩市さんが歌って、そのバックで市毛さんが楽器を演奏して、それに合わせて成さんが踊りましょうか!」と総括し、市毛がさらに「それが映画の劇盤になるとかね」と付け加えると、会場からは大きな拍手が巻き起こった。



最後にこれから映画を見る方々に佐野と平泉からメッセージ。

佐野は「この映画で成さんがクランクインされた時に、2人で1時間ぐらいですか、結構長くお話しさせてもらったんですけど、その時に『現役60年間やってたらいいことあるんやな』とか『80歳にしてチャンス巡ってきたな』とか『俳優ってどんだけやってても満足できんくて、正解がなくて、それが楽しいんや。だから役者っていいんや。佐野も80歳になってても芝居しててくれよ』っていう熱い言葉をいただいて。僕の中の人生が変わるような、5月15日にデビューさせていただけて、0からスタートのこのタイミングで、こういう素敵なご縁をいただけて本当に幸せでした。成さんのその言葉だけで、この映画を見る価値が絶対あると思います。この映画は人生の思い残しをテーマにした作品です。誰しもが抱えてる思い残しは、見てくださった全員が共感できるテーマだと思うので、見てくださった皆さんの明日を少しだけでも後押しできる彩れる素敵な作品だと思うので、ぜひ皆さん劇場でご覧ください。」と熱いコメント!

平泉は「秋山監督の映画に対するすごい情熱と愛情はこんなにあったかい映画を作ってくれました。皆さん、ハンカチをしっかり握りしめて映画をご覧なってくださいね。」と投げかけ、本イベントは幕を閉じた。

<ストーリー>                                       
誰もが抱えている人生の“想い残し”。私たちに出来ることは、まだある。
さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉成)。彼の写真に心を奪われた気鋭カメラマン・太一(佐野晶哉)は華々しいキャリアを捨て、弟子入りを志願する。家族とのコミュニケーションすら避けてきた太一は、訪れる客と丁寧に対話を重ね、カメラマンと被写体という関係を超えてまで深く関わる鮫島の姿に驚きを隠せない。人々の抱える悩みや問題のために必死に奔走する鮫島に振り回されながらも、自分に足りないものに気付き始める太一。同時に、鮫島とその家族にも目を背けてきた“想い残し”があることを知る。変わりゆく太一が、悔いのない未来のために踏み出した一歩。その先に続く、思いもよらない奇跡に涙する――。

■詳細
【映画「明日を綴る写真館」】   
公開日:2024年6月7日(金)全国公開!
出演:平泉 成、佐野晶哉(Aぇ! group)、嘉島 陸、咲貴、田中洸希、吉田 玲、林田岬優、佐藤浩市、吉瀬美智子、高橋克典、田中 健、美保 純、赤井英和、黒木 瞳、市毛良枝
原作:あるた梨沙『明日を綴る写真館』(BRIDGE COMICS/KADOKAWA刊)
企画・監督・プロデュース:秋山 純
脚本:中井由梨子
企画協力:PPM
製作:ジュン・秋山クリエイティブ
配給:アスミック・エース

©2024「明日を綴る写真館」製作委員会 ©あるた梨沙/KADOKAWA

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