<レポート>サプライズ発表満載!「ひたすらがむしゃらに駆け上っていくだけ」新たな決意を胸に「THE SUPER FRUIT 2nd ONEMAN TOUR -Blue Fruits Tour 2024-」最終公演
2024.4.16
THE SUPER FRUITが2024年4月13日(土)、昭和女子大学人見記念講堂にて「THE SUPER FRUIT 2nd ONEMAN TOUR – Blue Fruits Tour2024 -」の最終公演を行った。充実のツアーを締めくくった公演で、ここまでの成長した成果をみせつけるだけではなく、未来へのワクワクも予感させてくれるステージとなった。その最終公演の模様をレポートする。
笑顔満開で、2時間の公演を駆け抜ける!
SEが流れ始めると、会場からは大きな歓声が沸き上がる。どのように登場するのかと期待が高まったところで、なんと1階の客席後方から飛び出し、一気に会場のテンションを上げた。客席を突っ切り、ステージへ。「It’s show time!」というスパフルの声と共にステージ上の紗幕が落ち、カラフルなセットが姿を現す。
「今日は俺たちと最高の思い出を作りましょう!」という田倉暉久の言葉で始まったのは「サクラフレフレ」。オーケストラVer.でより華やかになっているが、サビでは会場も一緒になって振りをし、1曲目から温度が高い。その温度の高さは2曲目以降に引き継がれていく。堀内結流がクラップを促し「ポップコーンフィーバー」へ。ポップだけれど、冒頭から激しいダンスはつい視線を奪われてしまう。曲の後半では大きなバルーンが客席に投げ入れられ、全員で空間を楽しんでいく。
壮大なイントロで始まったのは「学園天国(オーケストラVer.)」。ポップなセットも相まって、テーマパークのような空気が感じられる。
スパフルらしく、明るくスタートさせたところで、まずは改めてご挨拶。プチリニューアルされたという自己紹介で、フルファミ(THE SUPER FRUITのファンネーム)とコール&レスポンスを楽しむ。
さらに、メンバー全員で、ステージセットを紹介。ベンチやソファが置かれているだけではなく、大きなキャンディなどもありはしゃいだ様子を見せる。そして次の曲へ……というタイミングでいじけた様子を見せる堀内。わかりやすくいじけているのにスルーする6人に物申し、「このままじゃ次の曲へ行けない!」と言い、「やってほしいことがある」「俺が言ったことをみんなも言ってほしい」とリクエスト。
しかし、「結流は小さくない」などという文言を繰り返してほしいという堀内に、「嘘はつけない」と眉をしかめるメンバー。押し問答をしつつも、どうにかメンバーとフルファミに言ってもらい、満足気な様子。その様子に客席からは絶え間なく温かい笑いが起こっていた。そんな寸劇を挟みつつ(ちなみにこの寸劇はCUBERSの優が考えたものだということがこのあと明かされた)、「SCH。。L!」、「叫べない僕らの」を立て続けに披露。
そのままなだれ込んだダンスセクションでは、めまぐるしく変わるフォーメーションで息の合ったダンスをみせていく。「かわいい」より「カッコイイ」が際立つパフォーマンスに、自然と大きな歓声と拍手が響き渡った。そして間髪入れずに田倉が「『馬鹿ばっか』―!」と絶叫し、「馬鹿ばっか」のデジタルロックバージョンでワイルドに攻めていく。
が、ここからは一転、「愛の仕組み」でしっとりと。セットを活かし、ソファやベンチに座ったメンバーが互いの体を接近させるなど、大人っぽい演出でドキリとさせたかと思えば、小田惟真がラップをバシッと決め、多面性を感じさせた。
さらに「Juicy Smile(ドゥーワップ Ver.)」では小田と田倉、星野晴海がスタンドマイクを使って歌唱。楽曲はそこはかとないキュートさがあるが、大人びた表情を魅せ、シックなステージングを展開した。
続くMCでもスタンドマイクは活躍。最終公演ということで、「スタンドマイクを使ってみたい人、います?」と堀内。挙手した松本勇輝がムードある照明の中、ポールダンスを披露して沸かせた。
さらに話題はここまでのツアーについて。いきなり田倉が髪を明るくした仙台公演に始まり、福岡では「懺悔したいことがある」と星野。「ポップコーンフィーバー」で登場するバルーンだが、ステージから打ち返した際に、力加減が分からず、前のお客さんにぶつけてしまったのだとか。「今日、来ているかどうかわからないけどごめんなさい!」と手を合わせた。
また星野に関しては「胃が強い説」も。名古屋で賞味期限が2時間過ぎたおにぎりを食べるかどうか迷っていた田倉。しかし、星野は賞味期限から12時間以上経ったお弁当を食べていたのだそう。そこから胃が強いのでは?となったわけだが、「2時間でヒヨっているほうがおかしい」と田倉を返り討ちにする場面も見られた。
イキイキと話す様子から、充実のツアーだったことが伺えるが、ツアー最終公演も終盤戦。ここで、「みんなで友だちになっていきましょう!」と田倉。そして星野の仕切りで周りの席とのコミュニケーションタイムが取られた。まずは「こんばんは」とあいさつをして、そこからどこから来たのか、推しメンは?などと言ったことを隣、前後の席の人と話していくというもの。なんだか見ていると新学期の教室を思い出すが、これもフルファミの輪を広げる一環だ。
ここから、「君はリアコ製造機」、「サマー☆★げっちゅー」とラストに向けて盛り上げていく。「サマー☆★げっちゅー」の後半では鈴木志音があおり、会場全体で大合唱も。
さらに次の「I My Me Meow」では全員が猫耳としっぽをつけて熱唱。猫の仕草を入れた振り付けかわいくて自然と口角が上がる。猫の耳としっぽを取り、人間に戻ったところで「チグハグ」へ。客席に降り、よりフルファミの近くで歌を届けていく。
常に笑顔のスパフル。ここまで13曲を終えて、「楽しい!」と口々に言う。しかし、残りはあと2曲だ。小田がそう告げると客席からは「えーっ!」の大合唱が。
ここで、阿部隼大からメッセージが送られた。「僕らにはアリーナに行きたいという夢があります」と切り出されたのは、スパフルの新たな決意表明。
「それは、どんなに険しくて厳しい道のりでも絶対に行きたい場所です。でもそれはこの7人にだけじゃなくて、ここにいてくれる、いつも応援してくれるフルファミがいないと叶えられない、大きな夢です。
僕たちは始まったばかりでも、その中でも楽しかったり嬉しかったりもちろん悔しかったこともたくさんありました。でも、僕たちがともに頑張り続けてこれたのは、あなたたちがいてくれたからで、今日だってあなたたちがいてくれたツアーのファイナルを全力で7人揃ってパフォーマンスすることができています。僕はみんなとここにいる全員とアリーナに行きたいんです。みんなと夢の景色を一緒に観にいきたいです。その想いをこの曲に込めて歌います」。そういって始まったのは「ボクらの夜明け」と「青い果実」。力強く、笑顔で締めくくった。
大きなアンコールの声に応えて再び登場したスパフルは「素敵なMy Life(倍テンポVer.)」からスタート。1階だけではなく、2階席までメンバーがやってきて盛り上げていく。続いてはクラップで盛り上がっていく「パノラマ」を経て、改めてアンコールのお礼を伝えたあと、アレンジされた衣装について触れた。
着ているのはグッズTシャツなのだが、それぞれがアレンジをしているのだ。例えば、星野はスリットを入れてワンピース風に、鈴木はヴィンテージ風に……といった具合だ。田倉はここまでアレンジをしていなかったのが、「みんなのを見ていたらしたくなった」そうで、急遽衣装さんに連絡をし「おまかせで一番かっこよくしてください!」とお願いをしたのだとか。それぞれの個性も出つつ、おしゃれな出来栄えとなっていた。
そして「楽しく終わりたい」という小田の言葉のもと、コール&レスポンスでしっかりと会場を温め、「Seven Fruits」で締めくくった……が、ここで新曲の配信リリース、6月に東名阪でリリースイベントが行われることが発表され、会場は歓喜に包まれる。
さらに、鈴木の「まだ帰りたくない!」「新曲やりたい!」という言葉から新曲「らりるサプライズ!」を披露。ファンも一緒に楽しめそうなポップでパワフルな楽曲を元気いっぱいに届けた。
しかし、この日はこれで終わりではなかった。スパフルも知らなかったサプライズニュースが続々と発表に。スペシャルイヤーTHE SUPER FRUIT 「春夏秋冬サプライズYEAR! 2024-2025」の実施決定、スパフル初の海外ストリートプロモーションとして、5月10日から12日にかけて韓国に行くことが決定、「チグハグ」と「サクラフレフレ」の韓国語バージョンの配信も決定した。
そして最大のビッグニュースは「THE SUPER FRUIT WORLD 2024 in TOKYO DOME CITY HALL」の開催決定だろう。活動史上最大規模ワンマンとなる。ビッグニュースの連続に呆然とするメンバー。しかしそこに会場からの「おめでとう!」と声が飛ぶ。
改めて7人が想いを口にした。まずは阿部。「まじかぁ……」とまだ茫然とした様子でつぶやいたあと、「もう日本語にならないと思うので短くまとめるんですけど、これからスパフル、ノンストップで1年、2年とかけぬけていくのでよろしくお願いします!」と。続いては鈴木は、「本気でこのメンバーが7人と一緒にアリーナ行きたいし、今日来てくれたみんな、メンバーだと僕は思っているのでまた僕たちが集合をかけた際は、アリーナという舞台で再会したいです!」と語った。
さらに堀内は前回の豊洲PITでのライブを振り返り、「皆さんの本当に綺麗な光景が今でも覚えてる。今日、もっと広い会場で出会えたことが本当に幸せで。本当にこの活動をしていてよかったな、って改めて思うんです。しかもこの7人も同じ思いで夢に向かっているので、みなさんがこうやってついてきてくれるから本気でがんばれるという気持ちになれるので本当に今日もありがとうございました!」と感謝を述べた。
松本はライブでファンと会えることの喜びを口にした。「このライブ中のみんなと目がたくさん、楽しい時間、一緒に盛り上がったり、本当スパフルならではのライブを毎回して皆さんのたくさんたくさん楽しい時間を過ごせていると思ってて」。
たくさんの発表に、まだ整理がついていない、としつつも、「がんばれることしかないし、つらいときもあると思うんですけど、僕たちはこんな大好きなフルファミのみなさんがいるので、これからもたくさんたくさん頑張れます」と決意を新たにした。
そして「突然の発表ではるたちも驚いている」と言ったのは星野。しかし、「はるたちが楽しむのはもちろんですけど、みんなと一緒にこうして今のタイミングで知るっていう、サプライズという形で一緒にこの1年駆け抜けられるのははるたちに合っているよな、って思います」と言い、一年サプライズを共にできることを喜んだ。さらに、素直な気持ちも吐露。
「これを言うと、怒られてしまうかもしれないけれど、正直楽しみな気持ちもありますが、不安な気持ちも大きいです」と言い、これからももっとフルファミの輪を広げていきたい、と力強く伝えた。「本当にみんなの協力がなきゃ突っ走れない1年になると思います。そして、一緒に駆け上がってください!」と述べた。
田倉はプレデビューからの日々を振り返り、「嬉しいことも苦しいこと、悔しいこともたくさんあった。今日、4月13日、ここで東京でファイナルをフルファミの人と迎えることができました。ここからは僕が勝手に思っていたんですけど、僕たちTHE SUPER FRUITとして、今日この日までが物語の第1章だと思います。明日からは今発表がありましたけど、それによって本当にひたすらがむしゃらに駆け上っていくだけだと思います。豊洲PITで言ったとおり、ここにいる全員1人残さず、アリーナに連れていきます。最後まで信じてついてきてください」と語り、ラストは小田。
「本当にもうライブをすることが日に日に楽しくなっていって、今日、過去イチっていいぐらい本当に楽しくて」と噛み締めるように語った。途中で、涙で言葉を詰まらせつつも、いまステージに立てているのもファンやスタッフ、家族、メンバーのおかげと改めて感謝を伝え、「こうしていまここに立っていることが奇跡だと思うので、一瞬一瞬大切にして、気持ちをのせてがんばっていこうと思います」。そして、「僕って泣き虫だね」と言ってはにかんだ。
ツアーを終え、また新たな「挑戦」へと踏み出したTHE SUPER FRUIT。まだまだ走り出した彼らの行く先は、まずはTOKYO DOME CITY HALLへ。その先にある、アリーナを見据えて。
■詳細
【THE SUPER FRUIT 2nd ONEMAN TOUR – Blue Fruits Tour2024 -】
開催日:2024年4月13日(土)
場所:昭和女子大学人見記念講堂
―Set List―
01. サクラフレフレ(オーケストラ Ver.)
02. ポップコーンフィーバー
03. 学園天国(オーケストラ Ver.)
04. SCH。。L!
05. 叫べない僕らの
06. Dance Section
07. 馬鹿ばっか(デジタルロック Ver.)
08. 愛の仕組み
09. Juicy Smile(ドゥーワップ Ver.)
10. 君はリアコ製造機
11. サマー☆★げっちゅー
12. I My Me Meow
13. チグハグ
14. ボクらの夜明け(ストリングス Ver.)
15. 青い果実
<アンコール>
16. 素敵なMy Life(倍テンポ Ver.)
17. パノラマ
18. Seven Fruits
19. らりるサプライズ!
カメラマン:上溝恭香
テキスト:ふくだりょうこ