2024年3月3日(日)、4日(月)の2日間にわたってROPPONGI EX THEATERにて【つば男MEMORIAL FES 2024】が行われた。つばさレコーズ、つばさ男子プロダクション所属のCUBERS、THE SUPER FRUIT、世が世なら!!!が勢ぞろいする今回のFES。1日目は各グループ、そしてシャッフルユニットによるライブDAY、2日目は「-あなたもわたしも大爆笑！春も元気にいきましょう-」とタイトルによるお笑いDAYだ。本記事では、笑いたっぷりDAY2の模様をレポートする。

気合いの入り方が違う？お笑いDAY

去年も好評だった「つば男キングオブコント」。今回は歌なしのストロングタイプのライブだ。
さらに、前回行われた際は4組だったが、ここに昨年のサマーフェスでのシャッフルユニット4組を加えたユニット全8組が渾身のコントを披露することになる。ちなみに、前回はTAKA、小田、添田によるセンター3が優勝し、賞金1,000万つば男をゲットした。

賞金の使い道を聞かれると、TAKAが小田と添田に半分ずつ分けてあげたのだとか。一方、分けてもらったという小田は「他のメンバーにYouTubeでプレゼント」し、添田は「リアルに親に渡した」というエピソードで会場をほっこりとさせた。が、添田は9太郎からは「本当に・・・？」と疑いの目を向けられていたことも付け加えておく。

第2回となる今回は優勝チームには賞金3000万つば男を贈呈。TAKAが「力の入れどころを間違えている」と言うが、相当、気合いの入ったイベントであることが分かる。それは各メンバーも同じだ。手応えを聞かれて「レベルアップしている！」と口々に言い、自然と会場の期待も高まっていく。会場も笑う準備は万端。前半は2023年のシャッフルユニットからスタートだ。

こっとんきゃんでぃ(綾介、堀内結流、田倉暉久、大谷篤行、笠松正斗、内藤五胤)

舞台はマジックショー。そのショーを観に来たのが堀内だ。




綾介がマジシャンのミスターハットトリックを演じるが、引き連れてきたアシスタントの数が多い。それも、個性が強い面々ばかり。一見、まともそうに見えるアシスタントの内藤、ナルシストの田倉、ミスターハットトリックの耳元でしか話をしない女性アシスタントの笠松、おじいちゃんアシスタント・ゴンザブロウさんを大谷が演じる。




なぜかこき使われるゴンザブロウ、鏡チェックが多い田倉、まともかと思いきや一番奇行が多いのが内藤という意外性で終盤にひっくり返す。個性の強いアシスタントたちの行動に翻弄される観客の堀内は果たしてマジックを楽しめるのか？

ナルシストキャラの田倉の印象が強烈だが、個性の強さでいうと内藤、そしてあまり声を発さないゴンザブウさんがじわじわと笑いを誘った。

Surf’up(春斗、阿部隼大、添田陵輔)

合唱コンクールを行っているつばさ高校の生徒、という設定の3人。阿部が指揮者、春斗と添田は合唱をする側だ。指揮者役を務める阿部の登場に観客席からは歓声が飛ぶが、いざ合唱がスタートすると様子がおかしい。




冒頭からクセの強さを垣間見せる添田と春斗だが、目立ちたい2人は歌いながらも俺が、俺が！と前に出たがる。阿部が止めようとするが、しまいにはライブ会場さながらにコール＆レスポンスをはじめ、添田はテープを投げ、春斗はサインボールを投げる(実際にサインボールはファンの元へ！)。さらに合唱中だというのにMCまで・・・。



我慢の限界が訪れた阿部は「ボーカルみたいに歌わないでください！」から始まり、怒涛のツッコミ。



長台詞で圧倒しつつも笑いを起こし、最後は「本当は僕だって指揮者なんてやりたくなかった、僕も歌う！」と言い出すという合唱としては収集のつかない展開を笑いに変えた。

ゆましんだけかと思ったら(末吉9太郎、優、小田惟真、橋爪優真)

ユニット名通り、「ゆましん」(橋爪・小田)をメインに据えたコントを展開した「ゆましんだけかと思ったら」。「はああ、いいホストいないかなぁ」とぼやく女の子の姿で9太郎が登場した時点で会場の大爆笑をかっさらう。



そんな彼女が見つけたのはホストクラブ「ゆましん」。優扮するボーイによると、お客様がシャンパンを入れると、ホストの優真と惟真が絡むところを見られると言う。客側としては、ホスト同士が絡むところだけ見たって仕方がないし！というところだが、初回は無料ということもあって、「ゆましんタイム」を体験してみることに。



最近、優真が構ってくれないといじける惟真。そんな2人が仲直りしていく様子を見ている客だが、仲直りのハグの直前でボーイが飲み物を持ってきてゆましんタイム終了。これでは生殺しである。



もっとゆましんが見たい！という気持ちにさせられた客は迷いなくシャンパンを入れる。今度は落ち込んでいる優真を慰める惟真。「こういうパターンもありなんだ！？」とテンション爆上がりの客。そう、値段によって2人の親密度が変わるのだ。うまい。



安いテキーラ観覧車だと、ふたりの距離感がある上にケンカを始めてしまう始末。一番値段が高いものだと優真が惟真をバックハグしているところからスタートし、さらに「愛してるゲーム」をし始め・・・悲鳴にも似た歓声が上がる客席、狂喜乱舞の客(9太郎)。



興奮のあまり暴れるお客を優がひっくり返し、ウイッグが取れるハプニングもありつつ、ゆましんの絡みと、9太郎の第三者目線の相槌が絶妙で最初から最後まで笑いが絶えなかった。

自己満族。(TAKA、星野晴海、松本勇輝、鈴木志音、中山清太郎)

まず登場したのは転校初日に金髪JK松本と、清純風JK星野。転校初日という稀有な日、道の角で素敵な男性と運命的な出会いをしたい2人はどちらが先に角に行くかで揉め始める。



と、さらにそこには昔ながらの女子高生に扮した鈴木が登場。角争いは混とんを極める。



そんな中、客席から登場したのはイケメン男子高校生・TAKA。そんなTAKAを見ながら「カッコイイ」「出会いたい」とヒソヒソする3人。その合間でTAKAの暴露話も挟まれるからおもしろい。



TAKAとの出会いを巡って争いが起こるが、先に出会ってしまったのは星野だったが、結果的に3人の心をわしづかみ(そしてここでは松本のウイッグが取れ、時が止まる瞬間も)。



しかし、最終的にTAKAがぶつかったのは男子校生・中山。一瞬にらみ合う2人だが、中山が「とんだじゃじゃ馬男子だ」とTAKAのおでこを指でツン。まさかのここで恋が生まれる…!?という展開にJKたちは大盛り上がり。笑いに胸キュンを織り交ぜた展開で意表をついた。

全員で企画に全力チャレンジ！

前半を終え、ステージには全員が大集合。それぞれがコントを振り返りつつ、続いては企画コーナーへ。行われたのは「一位は誰だ！自己申告クイズ」だ。6名が出てきて、ランキングのテーマを発表、その6人の中で自分が何位か自己申告するというもの。

そして、他の人は誰が一位かを予測。一位で手を上げた人を予想した人と、自己申告したランキングが被らなかった人にポイントが入るというシステムだ。優勝すると、1000万つば男が贈呈される。ランキングというものは第三者の投票などによって決まるものだが、自己申告なので、本人も傷ついたりということがないので優しいランキングだ。




「この中で可愛いランキング」や「おもしろいと思う人ランキング」などが展開され、自己申告ながら、意外な結果も見えるケースも。「私服おしゃれランキング」では春斗の私服がちょっと・・・という話に。となると、春斗が自分自身が1位だと申告するとも考えづらい。誰も春斗と予想しない中、田倉だけが春斗を支持。CUBERSからお礼を言われる場面も。田倉は優しいポイントということで1ポイントをゲットした。



また、「心が綺麗ランキング」では小田だけが橋爪を支持するというまさかの「ゆましんタイム」が発生し、会場を沸かせた。



さらに、『FM FUJI つば男 NIGHT』の公開生収録も。ここでは3月5日が誕生日の春斗生誕前夜祭が行われ、大いに盛り上がったあとコントは後半戦へ。

ここで披露のするのは第1回つば男キングオブコントでコントを披露したユニットによるものだ。ということで、前回のコントの続きという設定で行われたのも注目ポイントのひとつだ。

なかなかやるTEAM(優、綾介、田倉暉久、鈴木志音 、中山清太郎、内藤五胤)

内藤を中心としたアイドルグループを結成したが、活動して1年も経つのにファンが1人も増えない。由々しき問題である。ライブに原因があるとして、ひとりずつにダメ出しをしていく内藤。






ヤンキーで煽りが何を言っているか分からない中山、女子に扮した田倉はセンターに立たがり、内藤の前に立ってしまう。綾介は闇雲に客に話しかけてビビられ、一番やばい鈴木は奇行と奇声で内藤さえも怯えさせる。ひとりずつに対してダメ出しをし、「次はちゃんとやれよ！」と言う内藤だが、4人の行動は改善されることはなく・・・終始、振り回され、一生懸命な内藤がかわいそうだけどクスリとしてしまう。



ほかのメンバー4人の個性が極めて強いにも関わらず、邪魔し合っていないのがシンプルにすごい。

センター3(TAKA、小田惟真、添田陵輔)

第1回つば男キングオブコントの優勝ユニット・センター3。妹のいしこ(小田)と陵輔(添田)の結婚祝いに駆けつけた兄・TAKA。しかし、ふたりはケンカばかり。仲介に入るTAKAだが、実はケンカをしたら500円貯金をするようにしているという、いしこと陵輔。いいアイディアだとTAKAは言うが、喧嘩が多くてお金がたまっていく一方。些細なことでケンカをし、謝り、500円を貯金を繰り返す。そんなケンカの流れの中で互いの暴露が飛び出す。



添田からは小田に対して「一人称のときはぼくだけど、友達のときは俺なのなんで？カッコつけてる？」というかわいい暴露が。一方、小田からは「(添田が)同じパンツを3日履いてる」と言い出し、「似たようなのパンツを2枚持っていて、乾燥機ついてるからちゃんと洗って乾かしたものを履いている！」と添田が慌てる場面も。さらに、TAKAは「つば男新春マラソン」に寝坊して遅刻したことをいじられた上で、添田が「謝罪として、貯金をしていただいて」とTAKAの私物のバッグを取り出す。TAKAでガチ現金を貯金するというわけである。



500円を貯金しても、「チャリーン」の効果音が鳴らないため、次第に金額は大きくなり、結果的に1万円札を貯金箱に入れることに。「これ入れたらなかなか出せないやつよ！？」と戸惑うTAKAに、添田が「事務所が預かる形に・・・」と言うと「じゃあ2人でメシでも行ってこいよ」とイケメン発言！1万円を貯金すると、無事に「チャリーン！」という効果音が鳴るのだった。

アロマポワーズ(春斗、松本勇輝、阿部隼大、笠松正斗)

大学進学で上京し、家の近所に第二の実家と言えるような店と出会った松本。時が経ち、松本も就活生に。就職が決まったということで、久しぶりに東京のお母さん(阿部)のお店を訪れる。





しかし、外国人のお客さんが増えたおかげで、アメリカンナイズされてしまったお母さん。さらに、常連客の春斗お兄ちゃんもマサコお姉ちゃん(笠松)も金髪に。大げさなリアクションとセリフ回しはまさにアメリカのホームコメディ。



中でも春斗のセリフ回しは個性強めで、話すたびに笑いを呼んでいた。最後には松本も3人から影響を受け、締めは4人でミュージカル楓に歌で締め括った。

ミニ男(末吉9太郎、星野晴海、堀内結流、橋爪優真、大谷篤行)

ラストはミニ男。再び、ジョセフィーヌ9太郎の劇団の公演に出演することになった劇団員たち。今回はまさかの登場人物が全員、象だという「鼻だけ見ていたら恋をした」。堀内が「『花束みたいな恋をした』じゃないですか、ほとんどパクリじゃないですか」とツッコミをいれまくる。




今回は象のカップルの話。「ぱおんぱおん」だけで話をするので会話の内容がよくわからない。ということで、本番は、9太郎と堀内がアテレコを入れている形に。パロディながら象ならではの笑いを入れていく。そして、野生みを求める女の子象が求めるが、そこに現れたのは・・・？
まさかの「象らしさ」を追求するコントとなっており、シュールな展開につい釘付けとなってしまった。

第2回つば男キングオブコントの行方はいかに？

全8組がコントを披露し終えたところで、ステージ上には全員が集合。ここからは結果発表だ。審査はお笑いに精通した関係者が行っているというのだが、その結果は果たして。

緊張の中、優勝ユニットとして呼ばれたのは「ゆましんだけかと思ったら」。トロフィーと3000万つば男が贈呈された。喜びからなのか、小田が涙を流す場面も。それでも、「(CUBERSが)最後のコントで優勝できてよかったです」と思いを伝えた。

ちなみに「ゆましんだけかと思ったら」の優勝で一番喜んでいたのは、台本を考えた優だ。審査員に「誰が点数入れてくれたか聞いてきます」と言い、笑顔を弾けさせた。



笑いたっぷり感動たっぷりだった2日間。次回のつば男FESではどのようなパフォーマンスと笑い(!?)を届けてくれるのか、楽しみに待ちたい。