「来年は7人で立てるように頑張ります!」原因は自分にある。「SUMMER STATION 音楽LIVE」に待望の初出演!夢のようなひと時を演出♪
2023.8.2
2次元と3次元の架け橋となって新時代のエンターテイメントを追求する7人組ダンス&ボーカルグループ・原因は自分にある。が、2023年8月1日(火)に開催された【SUMMER STATION 音楽LIVE】に登場した。
テレビ朝日が主催する『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION』の一環として、約1ヶ月のイベント期間中、六本木ヒルズアリーナに日替わりで人気アーティストが出演する毎夏恒例の通称“サマステ”ライブ。原因は自分にある。の面々にとっては、今年が待望の初サマステとなる。おまけに今年のサマステは、4年ぶりの声出し解禁&スタンディング開催に。現在、初のホールツアー『LIVE TOUR 2023 -G=ø-』で全国を回っているだけあり、脂の乗り切ったステージングで、満員のフロアに真夏の夜の夢のようなひと時を味わわせてくれた。
コズミックなオーバーチュアから白一色に身を包んだメンバーが登場し、その目にも鮮やかな佇まいで場内を騒然とさせるなか、ライブを幕開けたのは3年ぶりのCDシングルとしてリリースされた最新曲「Foxy Grape」。発売直前の5月にリーダーに就任した吉澤要人を中心に、グルーブの利いたロックサウンドと色気のある動きで今までになく大人のムードを香らせて、夏を楽しむ人々への負け惜しみと羨望をイソップ寓話になぞらえて歌うという二重三重の仕掛けが彼ららしい。
そこから「今日も素敵な思い出を作っていきましょう!」という長野凌大の一言で空気を一変させたのは、同じく最新シングル収録曲の「余白のための瘡蓋狂想曲」だ。舌が噛みそうなほどの高速ラップ&ボーカルと、その音にシンクロして目まぐるしくフォーメーションを変えて繰り出されるタフなダンスに釘付けになる一方、マイクを取るメンバーに合わせて、フロアに振り上がるペンライトの色が次々に変わるのも壮観。原因は自分にある。のファンは“観測者”と呼ばれるが、なるほど、その観察力と反射神経はズバ抜けて、メンバーとの共同作業でめくるめく景色を作り上げていく。
この日は日中に雨が降ったため、比較的暑さは和らいでいたとはいえ、それでも体感温度は30度近く。序盤からハイテンションに飛ばしていたこともあり、MCに入るや体調管理のため観測者と共に水分補給すると、滅多にない夜の野外ライブに「ペンライト、本当に綺麗だわ」と小泉光咲も呟く。また、現在放送中の『仮面ライダー ギーツ』にレギュラー出演中のため、グループ活動を制限中の杢代和人を除いた6人で本日は参加していることにちなみ、ライブ前の円陣で小泉が「六本木ということで、僕たちが六本の木になりましょう!」と気合入れしたことを大倉空人が暴露して、場内の笑いを呼ぶ一幕も。さらに、小泉、吉澤、武藤潤、桜木雅哉はライブ前にメタバース上でトークショーを行っていたということで、武藤からは「9都道府県の特産物を展示したメタバース物産展もあって、メタバースの中だけど日本一周した気分だった」という感想も聞かれた。トークでもキッチリ観測者を楽しませ、その反応をダイレクトに感じられる――それも声出し解禁ライブならではの喜びだ。
そこから「メタバースだけでなく、現実世界でも盛り上げたい」と、桜木が“サマステ!”“最高!”というコール&レスポンスを練習してからは、彼ら自身と深くリンクする楽曲で観測者とコミュニケーション。支えてくれる観測者への感謝を高速ピアノロックで表した「原因は君にもある。」では、イントロが始まるなり一斉にクラップが沸き、メンバーが客席にマイクを向けると、観測者は“ららら・・・”の大合唱を真夏の夜空に響かせていく。曲中、桜木が「サマステ最高!」と破顔し、杢代の“明らかに君のせいだよね?”という声が流れるや、観測者から感嘆の息が漏れる場面も。不在だからこその存在感が、たとえステージにいるのは6人でも、原因は自分にある。は7人組であることを明確に知らしめていた。また、小泉のファルセットで始まるなり大歓声が起きた「GOD 釈迦にHip-Hop」も、メンバーの個性が細かく歌詞に落とし込まれた曲で、これまた新曲ながらガッチリ入る合いの手やコールに6人もイキイキと躍動。「まだまだ盛り上がっていくぞ、SUMMER STATION!」と勢いよく前へと飛び出した「放課後ギュッと」では、平均年齢が20歳に満たない彼らならではの若さあふれるパフォーマンスで場内を席捲し、エネルギッシュな動きに伴ってヒラヒラとはためく白衣装が観測者の目と心を奪う。
だが、武藤いわく「夏仕様で爽やかな感じ」の衣装も猛暑には歯が立たず、大倉は「あつーい!衣装が裏起毛かと思うくらい!」と悲鳴。一方で、長野は「先輩のライブを観に来ていたサマステに、3ヶ月後にはアリーナワンマンと、夢を一個一個叶えてこられているのが自信にもつながるし不安にもなる」と告白する。そして「ライブで観測者の笑顔を見るたび安心すると同時に、僕たち自身も楽しめていると確認できるので、一つひとつのライブを大切にしていきたい」と続け、あなたと今日も歩んでいきたいという気持ちを込めた曲を」と贈ったのは、珠玉のバラード「Run away」だ。6人でステージの横幅いっぱいに広がって、客席を見つめながら“君”へのひたむきな想いを歌声で捧げていった最後には、空を見上げて吉澤が星を掴むような仕草を。
続いて、イントロのピアノ音から喜びの声を招いた「以呂波 feat. For capture plan」では、和の香り漂う楽曲とスピード感あるフォーメーションの融合で、げんじぶならではのオシャレな空間を堪能させる。さらに「皆さん、今世紀最大の“炭酸水!”をお願いします!」という大倉の煽りに、Aメロで大音量の“炭酸水!”が返った「ギミギミラブ」では、エレクトロなビートに観測者もろとも飛び跳ね、小泉も「今世紀最大のクラップをお願いします!」とクラップを誘導。大倉がステージを駆け回りながら「せーの!」と号令をかければ、全色のペンライトが今世紀最大の勢いで“Hey!”と振り上がって、全力のパッションをほとばしらせていった。しっとり胸に沁みるラブソングに洒落たエレクトロ、そして一体感満点のダンス曲と、ジャンルに囚われない色とりどりの音楽性と表現は、結成から4年で彼らが果たした着実な進化の表れに違いない。
エネルギーを出し尽くしたパフォーマンスに「フェスって感じがする」と小泉が満足げに告げれば、武藤に「今世紀最大の“炭酸水!”いかがでした?」と問われた桜木は「素敵でしたね!でも、(杢代)和人が戻ってきたときのために、もっとレベル上げたい」と、貪欲さを見せる。そして「外に開けているけど、僕らだけの空間になっている。この野外ライブならではの空間が、いいなって。今日もたくさんの笑顔をありがとうございます」と、リーダーらしく吉澤が総括してからはラストスパート。「嗜好に関する世論調査」では“2択”と繰り返す歌詞にちなみ、客席を左右に二分して“2択コール”を促し、サビ前で「サマステ最高だな!」と吉澤がキメれば場内は悲鳴の嵐に。最後の「ネバーエンドロール」では6人が二手に分かれて大倉と小泉がハグしたり、ステージの両端でハートマークを作ったりと、メンバー同士の微笑ましいアクションで歓声を巻き起こしていく。歌詞は切ないラブソングなのに、笑顔になれるポジティブな響きで魅せられるのも、げんじぶの不思議な力の一つなのかもしれない。
全曲を終えて「来年は7人で立てるように頑張ります!」と最年長の武藤が挨拶したように、彼らの目の前には“頑張り”甲斐のある、さまざまな関門が待ち構えている。武藤いわく「二次元と三次元の架け橋を自任するげんじぶならではの演出」が盛り込まれたホールツアーが8月9日(水)の大阪公演で幕を閉じると、8月11日(金)、12日(土)には彼らが所属する“EBiDAN”のグループが一堂に会する『EBiDAN THE LIVE UNIVERSE 2023』に参加。桜木によると、ここでは「げんじぶの世界観とはまた違ったエンターテイメントが見られる」とのことだ。そして、11月5日(日)に控えているのは、ぴあアリーナMMで行われる初のアリーナ単独公演『因果律の逆転』。長野は「僕たちがアリーナライブをできるなんて、数年前は思ってなかった」と驚きを露わにしつつ、「アリーナライブ、絶対に成功させると約束する自信がある」と断言してくれた。その日まで残り3ヶ月、たゆまぬ努力を重ねた先に、その約束が果たされることを心から期待したい。