「この夏、メチャクチャにしていいですか?」ONE N’ ONLY(ワンエン)、2度目の出演となる「SUMMER STATION 音楽LIVE」(サマステ)でトップバッターとして登場!<ライブレポ>



ブラジル等の南米を中心に海外からの人気も高く、TikTokフォロワー数は日本人男性音楽グループでは第1位の580万人超。今年春にはラテンアメリカでのツアーを敢行し、国内での初ホールツアーも全公演完売させた6人組ダンス&ボーカルユニットのONE N’ ONLYが、2023年7月22日(土)に『SUMMER STATION 音楽LIVE』に出演した。毎年恒例の『テレビ朝日・六本木ヒルズ SUMMER STATION』の一環として、約1ヶ月のイベント期間中日替わりで人気アーティストが出演するステージだが、昨年に続き2度目の参加となるONE N’ ONLYはその記念すべき初日にトップバッターとして登場。また、彼ら自身にとっても夏のイベントラッシュの1本目となり、世界を唸らせる圧巻のダンス&ボーカル&ラップと、真夏ならではのパッショネイトなメニューで、“ワンエンの夏”をアグレッシブに幕開けた。



コロナ禍を経て、4年ぶりにスタンディングでの開催となったサマステライブ。そのぶんキャパシティが増えたにもかかわらず、用意されたチケットは即日完売で、少しでも近くメンバーを感じようとステージ前には大勢のSWAG(ONE N’ ONLYファンの呼称)が詰めかけた。メンバー紹介のオープニング映像をSEに、ステージに現れるなり刺すような鋭い視線を投げつけた6人は、幕開けから「Set a fire」でSWAGに着火。日本語・英語・ポルトガル語が入り乱れる、国際派の彼ららしいラテンレゲエチューンで腰を落とし、セクシーなアクションを繰り出す彼らに、客席は歓声と悲鳴の嵐だ。



さらに、オリコンウィークリーチャートで1位を獲得した代表曲「Category」のイントロが鳴ると場内は沸騰。横長のステージいっぱいに広がって煽る6人の一瞬たりとも止まらぬムーブに合わせ、SWAGたちもグループカラーの白に光るペンライトを頭上高く振り上げて一体感を高めていく。そのまま「YOUNG BLOOD」で力強いステップを踏み、瞬発力抜群のラップボーカルをSWAGたちに撃ち込んでいくのだから、30度を超える場内温度はさらに上昇。一転「SUMMER STATION盛り上がっていこうぜ!」と続いた「Last Forever」では、伸びやかなボーカルが青空まで響き渡り、躍動するパフォーマンスとシンクロして、“Last Forever=永遠に続く”彼らの物語を予感させていった。




この日お披露目となった新衣装はカジュアルなサマースタイルながら、序盤で既に全員汗だく。あまりの暑さに、MCでは「自分の身は自分で守る!」(NAOYA)と場内の全員に強制で水分摂取させ、「今日のこのサマステに乾杯!」とペットボトルで乾杯してみせた。アーティストとファンのレアな共同作業に、自身の希望で衣装を半ズボンにしたというKENSHINも「これいいね! 全アーティストさんにやってほしい」と破顔。今年のサマステライブのトップバッターということで、リーダーのHAYATOは「この後のサマステの流れがSWAGと僕たちONE N’ ONLYにかかってる!」と意気込んだが、こんなファンとのやりとりも、もしかしたら恒例になるかもしれない。



そしてNAOYAいわく「ワンエンのカッコイイ曲とセクシーな曲を混ぜ混ぜにした」スペシャルなメドレーがスタート。ヘヴィなビートに乗せ、緩急の鋭い動きでワンエン史上最高難度のパフォーマンスを繰り出す「Departure」から、まずは「QUEEN」のセクシーなムーブでSWAGを誘惑していく。そこからジャンプ一つで「What’s Your Favorite?」へと軽やかにダイブし、「Get That」でラテンの妖艶な灼熱を香らせると、「Black Hole」ではそれぞれにシャツをたくし上げて見事な腹筋を披露! 阿鼻叫喚のSWAGたちに鉄板曲「Dark Knight」を畳みかけ、全員一列になって客席に迫ったかと思いきや、時計の音がメロウに始まりを告げる「Hunt」では愛の狩人となり、ダンスの中で弓矢を引いてSWAGのハートを見事に射止めていく。予想外の展開と繋ぎは曲が入れ替わるごとに、新鮮な驚きと喜びをSWAGに与えて、MCでHAYATOが口にした「SWAGと俺らの心の距離を縮めて一つにしたい」という願いを叶えていった。


再び水分補給で乾杯してからは、「もっともっとさらけ出していきましょう」と激ロック曲「OPEN」をドロップし、空気を切り裂く歪んだギター音に合わせ、6人のダンスも天井知らずにスピードアップ。全力で最後まで踊り切った次の瞬間、しかし「たくさん愛を届けます!」と贈られたのは、なんと純度120%のラブソング「My Love」だった。TETTA、REI、EIKUのボーカル3人が甘い歌声を届け、普段はデンジャラスなラップを投下するHAYATO、KENSHIN、NAOYAもSWAGに笑顔で手を振るという凄まじいギャップは、今やONE N’ ONLYの武器の一つ。




ツンデレのNAOYAが「この夏、メチャクチャにしていいですか?」と思わず漏らすと場内はざわつき、曲終わりに全員で大きなハートを作って、いつものようにライブは終幕……と思いきや、せっかくの屋外ステージでそうは問屋が卸さない。客席後方に覗く青空に向かって「この夏、さらに盛り上がっていこうぜ!」と「Step Up」を放つと、タオルを振ってSWAGを端から端までアジテートし、それに呼応する満場のペンライトに最後に応えたのは「Sexy Beach Party Yes!!」。真夏の鼓動のようにビートが脈打つダンスチューンで、弾けるようにダイナミックなボーカル&ダンスが“ワンエンの夏”の開幕を告げていった。

この夏はイベント出演が目白押しのONE N’ ONLY。8月20日・27日には初のファンクラブイベントも東阪で行われ、また、8月16日には新曲「EVOL」が配信リリースされることも、この日のステージで発表された。ラテン音楽のエッセンスをさらに濃厚に取り入れ、パワフルなシンセ要素と融合させたという挑戦的楽曲で、タイトルが示す“Evolution=進化”を遂げる彼らの夏に要注目だ。

Setlist



M1. Set a Fire
M2. Category
M3. YOUNG BLOOD
M4. Last Forever
M5.メドレー
a.Departure
b.QUEEN
c.What’s Your Favorite?
d.Get That
e.Black Hole
f.Dark Knight
g.Hunt
M6. OPEN
M7. My Love
M8. Step Up
M9. Sexy Beach Party Yes!!



photo:米山三郎
text:清水素子

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