2023年5月26日(金)、LINE CUBE SHIBUYAにてCUBERS(キューバーズ)が【CUBERS LINE CUBE SHIBUYA LIVE 2023】を行った。「活動史上最大の挑戦」とされた本公演の模様をレポートする。

1日限りの最高のステージをお届け！

開演時間が近づくにつれて、ソワソワとした空気が満ちていくLINE CUBE SHIBUYA。ロビーでCUBERSの等身大パネルと記念撮影をしていたファンらも席につき始め、少しずつ座席が埋まっていく。開演予定時刻から少し過ぎたころ、会場が暗転。ポップなSEと共に照明が華やかに会場を照らし出す。紗幕越しにそれぞれのシルエットが浮かび上がるたびに、客席からは大きな歓声が上がる。



SEの紗幕が落ち、白地に赤と青のカラーが入ったメンバーの姿が。1曲目は『Samenaide』。華やかにステージを盛り上げていく。TAKAが、「楽しんでいきましょう！」と会場に向かって声をかけ『CHOICE』へ。メンバーのキレのあるダンスに応えるように、客席の赤と青のペンライトも躍動する。

優が「声を出す準備はできているか！」と声をかけ自己紹介ソング『Five Step』へ。客席の力いっぱいのコールが会場を揺らし、メンバーの迫力あるアクロバットが決まるたびに歓声が上がる。3曲をパフォーマンスし、会場はすでに熱い。

TAKAが「みなさん、楽しんでますか！」と声をかけると、大歓声で応える。春斗も「ついに始まりましたね。今日から声が解禁なのでみなさんのボルテージも最高潮で。最高ですね！」と嬉しそう。さらに「キラキラの衣装を着させていただきました」というとTAKAも「こういう素晴らしい衣装を着させていただいて嬉しいですね」と微笑む。



ここで、改めての自己紹介を。トップバッターは末吉9太郎。キュートに自己紹介をするが、声出しについては少し不満があったよう。「違うから。みんながかわいくいたいのはわかるけど、ちゃんと呼んで！」とおなかから声を出すことを指示。これに客席も即座に反応。あとのメンバーになるにつれて、客席も声出しの勘が戻ってくるのか、どんどん声量が大きくなっていく。

TAKAが「みなさんと一緒に今日のライブを最高のライブにしていきたいなと思っていますので、最後の最後までよろしくお願いします！」と言い、早速、次の曲『なんなんだろう』。さらに『Beautiful world』と続けてどこか大人っぽいパフォーマンスを見せていく。イントロから印象的な『Please call me』ではどこかせつなげな表情をグッと心を掴んでいく。春斗の高音も美しく響き渡り、つい聴き入ってしまう。



さらにダンスセクションでは5人揃って、だけではなく、ソロでも魅了。綾介のダイナミックな動きには思わず歓声も上がる。それぞれが表現力の幅広さを見せているのももちろん、1人1人にスポットライトが当たる瞬間のキメのポーズがまたかっこいい。



ダンスパートまでの激しさから一転、ここからは、しっとりとCUBERSのバラードを聞かせていく。スモークが立ち込める中、『あたらしい生活』へ。ゆったりとしたメロディに体を委ねつつ、それぞれのラップに会場が耳を傾ける。『Today』では歌声はもちろん、ダンスが少ない分、その豊かな表情から目が離せなくなる。照明に照らされ、まるで夕日に向かって歩いていくような5人の後ろ姿。それを見送ると、またステージ上の空気が変わる。



客席の手拍子を促すようなリズム音が響き、メンバーのアナウンスと共にクラップタイムへ。次第にクラップが大きくなっていく中、衣装をチェンジしたメンバーが再び登場。ラフだが、どこか“デート感”を感じさせるような衣装で『トーキョーラビリンス』を。ポップなメロディと歌詞に自然と体が動く。



『全然今しかない』ではダンスで魅せながらもステージの端から端まで動き回り、多くのファンとの距離を縮めていく。歌詞の世界観を広げていくようなユーモア溢れるようなダンスも必見だ。そして『PINK』、『SHOOTING STAR』とダンスのキレに視線をくぎ付けにされる。



MCではライブリハーサル中のエピソードについて。「いろいろ準備をしていたわけですが、事務所の方にゲネプロのときに叙々苑の弁当を差し入れていただいて」とTAKA。そんな叙々苑弁当を食べているときに、突然ルンバが動き出したのだそう。さらに春斗の荷物を吸い始めるハプニングが。電源を落としたが、優がまた入れたようで・・・。ルンバの機動音が聞こえたとたんにブチギレたのが9太郎。

TAKAが「結構ガチで説教してたよね」と言うと、9太郎は「だって、食事中にルンバつけてる人、いる!? 1回目は許して黙って止めたのよ。それを優が食べ終えるやいなやまた電源を入れたからカッチーン！と来て」とお怒り。「マジで食事中にルンバやめて！」と優はしっかりと怒られたのだそう。グループでの活動も8年になるからこそ、しっかりと怒れるのかも、しれない。



そしてライブも後半戦へ。「次の曲はイントロから声を出していくんですけど」とTAKAが切り出し、まずは声出しの練習を行うことに。次に披露するのは『妄想ロマンス』。SNSでも告知していたので、練習してきていたファンもいるようだ。



普通に声出しの練習をしてもつまらないということで、会場を青と赤のふたつにチーム分け。ペンライトで綺麗に赤と青に分かれる様子は壮観だ。メンバーの音頭でしっかりと声出しをして、あったまったところで早速パフォーマンススタート。イントロから、しっかりと大きな声が客席から響き、曲中の声出しバッチリ。全体のテンションが上がっていくのがわかる。



さらに、『Chi-Chi-Chi』ではメンバーはタオルを回し、ファンはペンライトを振り、タオルも回し、にぎやかに盛り上げていく。最後には、メンバーが客席に向けて力いっぱいタオルを投げる場面も。コロナ禍中ではなかなか見られなかった場面だ。そして、会場一体となって歌声を重ねていく。



そして息つく間もなく『Bi’ Bi’ Bi』。クラップをし、飛び跳ねる。そして、5人で肩を組み体を揺らす様子にはほっこり。サビの振りではファンも一緒になって体を動かし、メンバーはメンバーでそれぞれのダンスパートもしっかりと見せて、まるで会場がダンスフロアのような盛り上がりを見せる。



「次は僕たちの思いがこもったこの曲をお届けします」というTAKAの言葉から始まったのは『Fire dance』。メロディと歌詞にのせて、思いを届けていく。

LINE CUBE SHIBUYAでのワンマンが発表されてから約5カ月。「このライブに向けて、いろいろやってきて、フリーライブツアーで手売りしたりね」と振り返るTAKA。そして「あと残り2曲です」というと、客席からは「えーっ」の大合唱。9太郎も「やだよ〜」とダダをこねるが「熱量はしっかりと届いてるんですけど、こんなもんでいいのかぁ？」と言い、ラストに向けて再び声出しの練習。割れんばかりの声量が会場に響き渡る。



そんな高いテンションのまま『メジャーボーイ』へ。客席からも大きなコールがとび、メンバーも笑顔をこぼす。そして、本編を締めくくるのは「人生Heyday』。TAKA「皆さんのおかげで最高の時間と、最高の景色を見ることができました。ありがとうございました！」というメッセージを伝え、最後までハイテンションに駆け抜けた。



しかし、暗転すると、すぐに会場からは大きなアンコールがかかる。公演中の声出しの練習の成果が出ているのか、アンコールの声量も大きい。そんな声に呼ばれるようにして、再びメンバーがライブTシャツ姿で登場し、『君に願いを』。アンコールとは思えないほどのパワーで圧倒していく。

そして、ステージから降りて、客席へ。一階席のみならず、優とTAKAは二階席にも走る走る。そして、ファンの近くでパフォーマンスを見せる。また会場の温度が上がっていくのがわかる。ラストはファンとハイタッチしながら全力疾走でステージへと戻ってフィニッシュ。そんな瞬間も楽しそうだ。

「うちわとかグッズとか持ってくれてて嬉しかった！」と9太郎も嬉しそうにいう。TAKAから今日の感想を求められた綾介は「最高だね。準備たくさんしてきたけど、始まると一瞬ですね。この歓声を浴びるとしんどさだったり疲れとかが吹き飛びます。体力が無限！みたいな感じですね」と今日のライブでもらったパワーをみなぎらせる。



続いては『ゆらゆら』。サビでは、全員で手を振り、一体感を高めていく。ゆったりとしたメロディに癒される楽曲だが、なんだかライブの終わりが近づいてきたような気がして寂しさも感じる。



最後の曲は『Circus』。こちらでは撮影がOKに。無数のスマホのカメラが向けられる中、メンバー同士が目を合わせたり、肩を組んだり、とても楽しくナチュラルな表情が印象的だった。それぞれが声の限りにありがとうを叫び、元気いっぱいに、笑顔でライブを締め括った。



「活動史上最大の挑戦と銘打ってやって来ましたけども、最初、下見にきたときに、個人的にすごく不安な気持ちになったんですよ」とTAKA。「いい景色見られるかな、みんなと見れるかな、って不安だったんですけど、いざこうしてステージに立ってみると、すごくいい景色でみなさんの笑顔がたくさん見られて、胸がいっぱいになりました。この景色を忘れずに、この恩返しをみなさんにできるように引き続きいろんなものを届けていって、頑張っていきますので、引き続き温かい応援よろしくお願いいたします」と伝えた。





最後まで、「帰りたくなーい！」と叫んでいた9太郎。それはきっと、会場に駆け付けたファンも同じ気持ちだったはず。LINE CUBE SHIBUYAでのワンマンという新たな挑戦を成し遂げたCUBERS。これからどのようなステージを見せてくれるのか、今後にも期待が高まる。