「心が締め付けられるようなほろりとした涙が出た。チケット代を出すから観てほしい」超特急・カイ大絶賛!韓国映画『非常宣言』<Emo!映画レビュー>



韓国映画界のトップスターであるソン・ガンホとイ・ビョンホンが豪華共演を果たした映画【非常宣言】が大ヒット公開中だ。

妻を救うため地上から飛行機テロを解決しようと奔走するベテラン刑事のク・イノと、娘の治療のため飛行機に乗り合わせた乗客パク・ジェヒョクが、地上と上空でそれぞれが愛する人のために奮闘する姿を描いた航空パニック作品。男性K-POPグループのZE:Aのメンバーであるイム・シワンがバイオテロを起こす犯人リュ・ジンソク役を演じていることでも話題となっている。

そして、今回Emo!miuでは、本作の日本公開を記念して、9人組メインダンサー&バックボーカルグループ超特急から、自他共に認める韓国好きの【カイ】に一足早く本作を鑑賞してもらい、その直後にインタビューを実施!

「チケット代を出すから観てほしい」と大絶賛のカイに、映画の感想やおすすめポイントなど本作の魅力をたっぷりと語ってもらった。さらに、映画に纏わる超特急メンバーとのエピソードや韓国好きな一面、家族との仲良しエピソードなどパーソナルな部分もお届けする。


韓国の作品は没入感がすごい




■カイくん=韓国のイメージがあり、今回お声がけさせていただいたのですが、普段から韓国映画や韓国ドラマなど、韓国の映像作品は観られますか?

カイ 韓国の音楽やファッションがすごく好きなので、そこと比べると同じくらいチェックはできてないんですが、割と観ている方だとは思います。

■韓国の映像作品の魅力は?

カイ どっちがどうって比べるのはあれかなと思うんですけど、やっぱり韓国映画はリアルさがあるというか。いわゆる子供の頃に観ていたハリウッド映画とかってすごく規模感も大きいですし、すごく面白いんですけど、やっぱり日本人だからかいまいち現実味がないというか。映画の中のお話っていうイメージなんですけど、韓国映画は同じアジア人で顔立ちが似ているというのもあって、よりリアルさがあるように感じますね。そこの没入感はハリウッドやヨーロッパの作品と比べると、すごく強く感じます。

■韓国の音楽やファッションが好きとのことですが、作品を観る時、そういったところにも注目して観たりしますか?

カイ そうですね。それこそ韓国のドラマだとOST(日本でいう「サントラ」とよばれているもの)が気になって、ダウンロードして聴いたりしますし、服は時代だったりその人のキャラによって全然違うけど注目はしますね。例えばこのシャツを着せることで、そういう性格を表現しているんだって思いながら観たり。


結成当時、リョウガといろいろな映画を観に行っていました。




■韓国映画問わず、映画は普段見られますか?

カイ 別作品になりますけど、『マーベルシリーズ』がすごく好きなので、公開されたら欠かさず映画館に観に行きますね。

あとはハリウッド俳優ですけど、僕はクリスチャン・ベールが一番好きな俳優なので、あの方の作品はいろいろ観たりしていますね。

■超特急のメンバーと一緒に映画を観ることはありますか?

カイ 最近はないですけど、以前は観に行っていましたね。メンバーみんなではないですけど、結構大人数で観に行ったのは『進撃の巨人』。

あと、リョウガとは結成当時ですけど、結構観に行っていました。『バイオハザードシリーズ』が好きだったので、確かその時は『バイオハザードシリーズ』4、5、6だったかな。ちょっとちゃんとは覚えてないですけど何作か一緒に観に行きましたね。あとは『ライアーゲーム 再生(リボーン)』を観に行ったり。

割と超特急メンバーはみんな映画好きな方だと思いますよ。新メンバーはちょっとわかんないですけど、オリジナルメンバーは映画好きな人が多いですね。

■好きな作品というか。好きな系統も似ているんですか?

カイ そうですね。みんなやっぱり男の子だなっていう感じです(笑)。
それこそタクヤは『ゴジラシリーズ』がすごい好きで、今までのは全部観ていたり。リョウガも『マーベルシリーズ』が好きですし。結構そういうアクション系や特撮みたいなものは多分みんな好きなんだろうなって。小さい頃から好きだから今も好きっていうのはあると思います。


人からおすすめされて観ることが多い




■1年間でどのくらい映画を観られますか?劇場以外でも大丈夫です。

カイ 劇場に行かないのも入れると・・・どのくらい観てるんだろう。あの、まず『マーベル』が大体2ヶ月か3ヶ月に1回やるので、年に4~6回は絶対に劇場に行くんですよ。で『名探偵コナン』も必ず観るので、プラス1でしょ。あ、『名探偵コナン』は昨年2回観に行ったんですけど(笑)。なので・・・結構観に行っていますね(笑)。

あとはサブスクとかでも観ますし。本数だとどのくらいだろう。結構時間あったら映画を観たりするから数えきれないくらいありますね。

■それは邦画や洋画、韓国映画など系統問わずに幅広く観ている感じですか?

カイ 問わずですね。それこそ元々自分が気になっていた作品だったり、人におすすめされた作品だったり。



■惹かれる映画の系統はありますか?

カイ テーマが面白そうだったり、クリスチャン・ベールなど好きな俳優さんが出ていたり、好きなシリーズものだったりっていうのもあるし。

あとは、「今度劇場でやるこれが面白いからどう?」って人からおすすめされて観ることも多いです。それこそこういう仕事をしているとまだ公開されていないけど作品に入っている人が身近に居て、面白いって聞いたり、自分のマネージャーさんから今担当している他の方がやっている作品を「面白かったからよかったらどう?」ってすすめてもらって観に行ったりもしますね。だから結構、人からおすすめされて観ることが僕は多いかもしれないです。


「イム・シワン!!!」ってなりました(笑)。




■好きな俳優さんが出ているからなどの理由でも映画を観られるということですが、『非常宣言』も豪華キャストが出演している作品でもあります。キャスト陣を知った時どう思いましたか?

カイ 主演級の俳優さんだらけだったので、純粋にすごいなって思いました。あまり韓国に詳しくない方でも名前は聞いたことがあるような方たちばかりだと思いますし、犯人役のイム・シワンさんはZE:Aのメンバーなので、それこそ僕と同世代で学生時代にK-⁠POPが好きだった方は「イム・シワン!!!」ってきっとなります(笑)。僕もなりましたし(笑)。

そういった面でも、いろんな層に刺さる映画だと思います。作品を観て、もう演技力の化け物同士が戦っている(笑)!って感じるほど、純粋に面白かったですね。



■イム・シワンさんの犯人役はいかがでしたか?

カイ どっちが本物なんだろうって(笑)。そう思っちゃうくらい、あの引き出しがあったことが衝撃的というか。10年くらい前のイム・シワンさんを知っている人は、めちゃくちゃ驚くと思います。当時はもっと若かったですし、かわいい印象もあったんですけど、その時のイメージのままこの作品を観たので驚きました。

それと同時に、俳優さんとしていろんな経験をされたんだろうなって。すごくかっこいいなと思いましたね。

■役柄に関して思うことはありましたか?

カイ 作品中に境遇の話もありましたけど、憎みきれない感が若干あるというか。もちろん境遇のせいにしちゃいけないんですけど、観ている側も、純粋にこいつ絶対に悪い奴とも言い切れない感もあって。

ものすごく悪いことをしているんですが、その人なりの正義なのかなと思ってしまうくらい、完全に悪とは言い切れない部分もあったなって思いました。


こだわりとこだわりがぶつかっている素敵な作品




■改めて『非常宣言』はいかがでしたか?

カイ めちゃくちゃ面白かったです。あと鑑賞中、ずっと力が入っていました(笑)。
結構緊迫するシーンが多いのでちょっと疲れましたけど、それだけ没入感のある作品なので、映画を観終わった後はすっきりというかすごく気持ちよかったです。

■映像のリアルさもそうですけど、臨場感もある作品ですもんね。

カイ そう!作品資料に書いてあったんですけど、セットがすごいんですよ!
制作秘話を知らなかったら、本当に飛行機の中で撮っているって思うくらい。飛行機の回転するシーンもどうやって撮っているんだろうって絶対に思うじゃないですか。

作品資料に、機齢30年経っているボーイング777をモデルにしたと書いてあって。機体のダメージというかモニターの古さも細かく再現されていてすごかったです。もちろん俳優さんもプロで超一流の方たちですけど、作り手側もこの作品に思いを込めて、力を注いだんだなって観ていて伝わってきたので、こだわりとこだわりがぶつかっている素敵な作品だなって思いますね。

あと、本作ですごいなと思ったのが、地上と飛行機の切り替え方がわざとらしくないんですよ。でも変わったこともちろんわかるし、それがすごいなって素直に思いましたね。


みんなの気持ちがわかる。賛成反対で割れてしまうのもすごくリアル




■人間ドラマ的な部分で作品を観て感じたことはありますか?

カイ みんなの気持ちがわかるなって。
どこまで言っていいのかわかんないですけど、各国の反応とかもそりゃあそうなるよねって。一般市民の方が離陸に関して、賛成反対で割れてしまうのもすごくリアルだよなって思いました。

機体の中にいる人たちはもちろん着陸したいですし、帰れるものなら帰りたいだろうし。関係ない市民からしたらそんなの危ないよ、怖いよってなるのもわかりますし。家族の帰りを待っている人からしたら危険だとしても会いたい、生きていてほしいと思うのもわかります。

様々な人達の思いが描かれているんですけど、そのどの立場の人にもすごく共感できるので、一概に甲乙付け難くて、すごく考えさせられるシーンではありましたね。

こういう時、主観的にも客観的にも見ることが必要で。そういう全ての描写や展開がとてもリアルに描かれているなと思いました。



■確かに。登場人物の心情の描写がリアルでしたね。

カイ うん。きっと綺麗にまとめようとする作品だったら、犯人をすごく問い詰めると思うんですよ。僕が昔見ていた作品もそうだったし。犯人に犯行の動機を聞いたり、その証拠となるものの場所を問い詰めたりするシーンってよく物語で描かれますけど、現実って全然そうじゃないじゃないですか。

犯人が捕まったら一旦はそこで終わり。あとは他の被害が出ないようにするとか、自分たちで原因を突き止めるとか、対策を考えるとか。それが現実なら行われると思うんですけど、この映画にはそういうリアルな描写が多くて、生々しかったです。
だからいい意味で映画っぽくない作品というか。ちょっと飛行機に乗るのが怖いって思っちゃうくらいリアルでしたね。

■確かにそういった細かい描写で現実に起こってもおかしくないんじゃないかって思わせられますよね。

カイ うん。ゼロとは言えないなって思っちゃうくらいリアルだったので。そこは作品からすごく感じた部分ではありますね。



一番グッと力が入ったのは飛行機が墜落していくシーン




■特にハラハラドキドキしたシーンはありますか?

カイ ずっとハラハラドキドキだったんですけど(笑)。でもそれこそ一番グッと力が入ったのは飛行機が墜落していくシーンですかね。

高度がどんどん下がっていくシーンは、すごかった。人や物が逆さまになって、客室乗務員さんもぐるぐる回転しているんですよ。あれすごかったですよね。360度回転をする飛行機内セットをこのためだけに作って撮影されたと資料に書いてあったのですが、どうやって撮ったのって普通思いますもんね。

それだけこだわってセットも作られているので、どこがCGでどこがリアルに撮っている映像なのか、境目がずっとわからなかったです。途中で一瞬スタントマンとかいるのかな?って探してみたり(笑)、出演者の方々が心配になっちゃうくらい本当に臨場感のあるシーンでした。


いい意味で作っている感がない。




■地上と上空で、愛する人のために奮闘する2人の姿を客観的にみていかがでしたか。

カイ 僕は純粋に、あ、そこ別に関わらないんだって。そこに驚きました。
いわゆるダブル主人公的なお2人だと思うんですけど、この2人が直接協力するとかではないんだっていうのは純粋に驚いて。

面識もないし、通信で話したりもしないし。でもそれぞれの想いと想いが結果的に交わって事件を解決していく。そこがよりリアルで、いい意味で作っている感がなかったです。

多分僕が作ったらそこに関わりを持たせちゃうかなって。通信で喋らせたりしちゃうだろうなって。でもそこには全く関わりを持たないで、それぞれの大切なもののために動いた結果、物事が良い方向に運ぶっていうストーリー構成が素晴らしいなと思いました。

あと、本作ですごいなと思ったのが、地上と飛行機の切り替え方がわざとらしくないんですよ。でも変わったこともちろんわかるし、それがすごいなって素直に思いましたね。


ク・イノ刑事と機内にいる奥さんの娘さんに共感




■感情移入した登場人物はいますか?

カイ すごく印象的なシーンがあって。そうなるよなって思ったのは、ソン・ガンホさん演じるク・イノ刑事と機内にいる奥さんの娘さんが、もうどうしようもなくてうぅぅーってなっちゃってるシーンですね。

居ても立ってもいられない、でも叫ぶとかもできない。どこにぶつけることもできない、もうどうすることもできない感情がなんかちょっと喚くじゃないけど、グっと押し出された瞬間は、確かにどうしようもなかったらそうなるよなって、すごく共感しました。

そのシーンを見て自分の親のことを考えたりもしましたし。仮に同じ立場になった時、何もできないもどかしさからああいう行動には絶対になるよなって。ある意味、本当に子供らしいというか。あの感じはすごく胸にくるものがありましたね。

■何もできないもどかしさがひしひしと伝わってきましたよね。

カイ はい。

あの娘さんが一番僕たちに近い目線の登場人物だと思っていて。警察でもない、飛行機に乗っているわけでもない、大臣でもない、特別に頭が良くて何かができるわけでもない。いわゆる一般市民的な目線なのですごく近かったなっていう。

待つしかできないもどかしさがすごく伝わってきました。もし自分がその立場だったら?って一番自分を投影させて考えられる登場人物だったなって思いますね。


家族でディズニーに行ったりするので(笑)。




■家族愛も描かれる本作ですが、カイくんが家族愛と聞いて思い浮かぶことは?

カイ 家族愛と聞いて、うーん。
たまにみんなでどこかに出かけることくらいですかね(笑)。

何か特別に親孝行とか家族孝行とかをするっていうよりは、たまに休みが重なった時にちょっと出かけようかくらいの感じで、出かけられることが家族愛なのかなって思います。

■カイくんご自身は、そういうことはありますか?

カイ あります!あります!普通に家族でディズニーに行ったりするので(笑)。

■仲良しですね!

カイ ディズニーの時は母と妹と3人ですけど、でも普通に家族で出かけたりもしますよ。

休みがあったら妹と買い物に行くし。あ、でも買い物に行くっていうより僕がパシられてるだけなんですけどね(笑)。あいつ財布を持って行かないので、僕は財布として行動してるだけです(笑)。

■素敵なお兄ちゃんですね。

カイ ありがとうございます(笑)。


(ハン・ジェリム監督作品)事件になるとガッと濃くなる感じが僕はすごく好き




■ハン・ジェリム監督の他作品を観られたことはありますか?

カイ それこそハン監督の別の作品で、しかもソン・ガンホさん主演の『観相師』は観ました。

その作品もこの作品も共通して、僕のすごい主観ですけど、日常パートみたいなまだ何も事件が起きていないシーンと、一気に事件になった時とで色が変わっている感覚になるんですよね。なんて言えばいいんだろう。アニメでいうと作画の線が太くなる感じというか。

それこそ『観相師』の時は、緑などの色が綺麗で、自然やちょっとしたギャグパートみたいな部分がすごく繊細に描かれているんですけど、物語が後半にいくにつれて、結構ガラッと変わって。一気に色合いも歴史サスペンスものっぽくなるんですよね。

『非常宣言』も、冒頭の方のソン・ガンホさんが寝癖姿で少しとぼけた感じで出てくるシーンは、すごく線が繊細というか。そこから事件パートに切り替わっていくにつれて、なんか色味もちょっと変化している気がして。

事件シーンの方が彩度高めというか。その前が薄いっていうわけじゃないですけど、色味が綺麗に出る繊細な絵風な感じから、事件になるとガッと濃くなる感じが僕はすごく好きでした。それでより没入感が増しているような感じもして。

今回の作品も同じように感じたので、もしかしたらハン監督はそういうのが得意なのかなって。



■制作資料も拝見されたということで、本作の制作面ですごいと思った部分はありますか?

カイ 監督がアニメーション並みの絵コンテを描かれて、それに沿って撮影をしたからとてもスムーズに撮影が進んだと書かれていて、思わずそんな監督なかなかいないよ!って思っちゃいました。ざっくりこういう画を撮りたいですとかはありますけど、なんとなく説明されるくらいなので、あったら超助かりますよね。

■俳優さんも役に集中できますよね。

カイ そうそう。それは信頼するわけだってなりましたね。


飛びませんよみたいな顔をしているくせに、急に飛んでくる虫




■イ・ビョンホンさん演じる乗客パク・ジェヒョクは飛行機恐怖症ですが、カイくんご自身が恐怖症までいかなくても、これ怖いんです。苦手なんですというものはありますか?

カイ 急に飛ぶ虫とか。急に飛ぶ虫怖くないですか?(笑)

一同 (笑)。

カイ ただサワサワしているだけならいいけど、急に飛ぶ虫はどうしようもできないじゃないですか。バッタは飛ぶってわかっているからいいんだけど、飛びませんよみたいな顔をしているくせに、急に飛んでくるやつとかめっちゃ怖いなって思います。

■虫自体は苦手じゃないですか?

カイ 子供の時と比べたら苦手になりました。子供の時はセミとか全然素手で掴まえてたし。夏休みは祖父母の家に行っていたんですけど、そこの近くの山みたいなところにおじいちゃんと一緒に行って、セミとかトンボとかめっちゃ虫捕りしていたので。

それと比べたらだいぶ苦手になりましたけど、普通ですかね。別にわざわざ触ろうとはしないけどみたいな感じですね(笑)。


人生の中での究極の選択




■“究極の選択”が迫られる本作ですが、カイくんが人生の中でこれは究極の選択だったと思う出来事を教えていただきたいです。

カイ 人生においてかー。なんだろう。
ダンスを始めるかどうかとかかな。

■それは何歳くらいですか?

カイ 中学校2年生か1年生の頃、テレビでw-⁠inds.さんを見てダンスってかっこいいって思ったのがきっかけですね。

当時から妹はダンスを習っていたんですけど、僕はサッカーをずっとやっていたし、そういうのに興味がなくて。でも、それがきっかけでダンスに興味を持ち始めて、サッカー部をやりながらダンスを習っていました。それからしばらくしてサッカーを引退して、芸能の世界に興味を持ち始めて。

中学生でダンス始めるとか、サッカーをやらないだとか、芸能活動を始める始めないっていう選択は結構人生の中で大きな選択だったと思います。

その選択が違っていたら、ひょっとしたらここじゃなくて今カタールにいたかもしれないです(笑)。ひょっとしたらね(笑)。

■この選択をして、10年以上が経っていますがいかがですか?

カイ わからないけど、多分正解です!(笑)


何も言わずに観てほしい。チケット代を出すから観てきてって思うくらい




■改めて本作の見所や魅力を周囲におすすめするならどんな風におすすめしますか?

カイ いやー、僕おすすめするの苦手なんですよ。全部言いたくなっちゃうから(笑)。ここが面白かったって言いたくなっちゃう。いつもそう(笑)。

難しいなー。おすすめするならかー。

でもちょっと違う作品を出すことになっちゃいますけど、『新感染 ファイナル・エクスプレス』が好きなら『非常宣言』も好きだと思います。あの作品も家族愛が描かれていますし、いわゆる限られた閉鎖空間でのパニック映画でもありますし。でも『非常宣言』は飛行機の中で、より逃げ場がないので、また違った怖さがあると思います。

あと、飛行機という逃げ場のない空間で起きた事件だからこそ、人間の心の移ろいみたいな部分もすごく感じ取れる作品になっていると思います。自分が生きるために感染した疑いのある人を後ろに行かせようとしたおじさん。自分が感染してなくても感染した友達と一緒に後ろに行こうとする女の子たち。イ・ビョンホンさん演じるパク・ジェヒョクさんのように娘と一緒に居る選択をする人。それぞれ違った行動なんだけど、その一人一人にわかるなってすごく感情移入せずにはいられない作品です。

何より純粋に面白くて感動するので、何も言わずにただ観てほしい。チケット代を出すから観てきてって思うくらいです!


すごく心が締め付けられるホロリとした涙が出た




■本作は140分ほど上映時間があるのですが、その時間の感覚はありましたか?

カイ いや、ないです。いつの間にかもう着陸に向かうの?みたいな(笑)。

それこそ本当に没入感がすごいから、140分には感じなかったです!

■ちなみに、涙する場面はありましたか?

カイ 結構泣きました。でも最後じゃなくて、後半にかけてくらいの多分みんな泣いたタイミングです。

一緒に観たマネージャーと宣伝も同じところで泣いていました(笑)。2人ともエフエフ泣いていましたもん(笑)。

一同 (笑)。



カイ でも本当にこの作品はほろりときますよね。誰かを想う愛的な部分と、無常感みたいなものが合わさると、やっぱり人の感情って動くし、すごく心が締め付けられるようなホロリとした涙が出ました。

最終的にどうなるのかは言えないですけど、この危機的状況をどうにか打開しようと動く人々と、飛行機の中にいる人、地上にいる人、家族を待っている人、いろんな人の思いが交錯するとても面白い作品です。

そして、それぞれにそんなに関わりを待たせないのがこの作品の魅力だと思いました。純粋に事件に巻き込まれた側とそれを待っている人たちと関係ない人。はっきりわかれているからこそ、より生々しくて、リアルで、人間ドラマとしてちょっと怖かったですけど、本当に観て良かったと思える作品なので、ぜひ多くの方に観ていただきたいです。

■リアルが故に、共感度が高い作品ですよね。

カイ そうですね。まして題材的にどうしても今のご時世とリンクさせてしまうじゃないですか。そういった面でも、すごく考えさせられる作品でもありました。

監督がこの作品はコロナ禍に入る前から考えていたと資料に書いてあったんですが、狙っていなかったのにリンクしてしまったというのがすごいですよね。

作中では飛行機という狭い空間の中で起きたテロですけど、実際には地球という広い箱の中で自然発生的に同じようなことが起きているわけで、そう思うとこの偶然に重なったことがすごいですし、より怖さを増しますよね。


デートで観たら、一気に関係が深まりそう




■また『非常宣言』を劇場に観に行くとしたら、誰と観に行きたいですか?

カイ うわー難しい。どうしようかな。
でも家族で行くかな。友達でもいいかもしれないけど、僕は家族で観に行きたいです。
改めて家族の絆が深まりそうですよね。

観終わった後、恐怖感や喪失感が残る作品ではなくて、改めて家族や身近な人の大切さを認識できるような作品だなと思います。

観てどう感じるかは人それぞれですけど、一緒に観に行った人同士の関係は前に進みそうな感じがしますし。だから逆に気になる人と行ってもいいかもしれない。デートで観たら、一気に関係が深まりそうですよね。デートってなると、恋愛ものとか今で言うとアニメも流行っていますけど、そういうのじゃなくてあえてこういう作品を観に行くのはすごくいい選択かもしれないです。




■同じところで感情も動きそうですし。共感しやすい作品ですよね。

カイ そうそう!あそこどうだった?って盛り上がりそうだし。
映画の楽しみってそこな気がしていて。一緒に観に行った人と映画を観終わった後に話すのがいいんですよね。あそこ良かったね、あそこどう思った?みたいな意見交換ができることがやっぱり楽しいですし。

1人で映画を観に行った時も、誰かに喋りたくなるじゃないですか。

■カイくんは、1人で観に行って誰かに喋る時、きっと結末も言っちゃうんですよね(笑)。

カイ 言っちゃう(笑)。それこそ映画を観に行った後に、お母さんに電話をしてめっちゃ喋りますもん(笑)。

お母さんが絶対に観に行かないような作品を観にいった時に、お母さんに電話をして「すごい良かった!」ってめっちゃ喋って(笑)。「ここがこうでよかった」って言うと、「よかったね。そっかそっか」って聞いてくれるから(笑)。

半分呆れながらですけど(笑)。


守りたい存在。




■最後に、カイくんが自分を犠牲にしても守りたいと思う存在は?

カイ 家族ですね。将来的には変わってくるかもしれませんが、今は親や妹、飼っているペットを含めた自分の家族です。

自分の友達とかもそうですけど。自分にとってなくてはならない家族と友人は守りたいです。メンバーもそうかな(笑)。

きっとそういう方が多いと思うんですけど、僕は、自分と自分の周りの大切な人が幸せならいいです。それは常に思っています。

■ありがとうございました!


<ストーリー>
娘とハワイへ向かう飛行機恐怖症のパク・ジェヒョク(イ・ビョンホン)は、空港で執拗にふたりにつきまとう謎の若い男(イム・シワン)が、同じ便に搭乗したことを知り不安がよぎる。KI501便はハワイに向け飛び立つが、離陸後間もなくして、1人の乗客男性が死亡。直後に、次々と乗客が原因不明で死亡し、機内は恐怖とパニックの渦に包まれていく。一方、地上では、妻とのハワイ旅行をキャンセルしたベテラン刑事のク・イノ(ソン・ガンホ)が警察署にいた。飛行機へのバイオテロの犯行予告動画がアップされ、捜査を開始するが、その飛行機は妻が搭乗した便だったことを知る。また、テロの知らせを受けた国土交通大臣のスッキ(チョン・ドヨン)は、緊急着陸のために国内外に交渉を開始する。ヒョンス副操縦士(キム・ナムギル)は、乗客の命を守るため奮闘するが、飛行を続けるタイムリミットが迫り、「非常宣言」を発動。しかし、機体はついに操縦不能となり、地上へと急降下していく。見えないウイルスによる恐怖と、墜落の恐怖。高度28,000フィート上空の愛する人を救う方法はあるのか—?!




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応募締切:2023年2月5日(日)

ーPROFILEー



超特急・カイ(小笠原海)
9月27日生まれ。神奈川県出身。

メインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」のメンバーとして活躍中。

[Instagram] @927_kai
[Instagram] @bullettrain8
[Twitter] @sd_bt
[HP] http://bullettrain.jp/


―INFORMATION―
映画『非常宣言』
公開日:2023年1月6日(金) 全国公開
監督:ハン・ジェリム
出演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、キム・ナムギル、イム・シワン、キム・ソジン、パク・ヘジュン

[HP] https://klockworx-asia.com/hijyosengen/

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