【水沢林太郎インタビュー】キャプテンの言葉に感銘……「この人のためなら頑張ろう、どうにかしなきゃ、と思いました」<ドラマ『俺たちの箱根駅伝』>
2026.10.21

毎年、1月2日・3日に行われている熱狂の箱根駅伝。そんな箱根駅伝を題材としたドラマ『俺たちの箱根駅伝』がスタートします。
クローズアップされるのは駅伝を生中継するテレビマンたちと、そしてもちろんランナーですが、取り上げるのは学生連合。箱根駅伝予選会で本選に進めなかったものの、好タイムを記録した選手たちが各校から集められて作られたチームです。中には寄せ集めのチームと揶揄する声も。チームを率いるのは監督経験のない甲斐真人(山下智久さん)。甲斐は本選3位以上を目標に掲げますが、当然、反発心を見せる学生もいて……。
甲斐に反発する学生のひとり、松木浩太を演じるのが水沢林太郎さんです。水沢さんに作品にかける思いを聞きました。
箱根駅伝に心が動く瞬間が分かる

■箱根駅伝にはどういった印象をお持ちですか?
水沢林太郎 毎年観ているものなので、箱根駅伝という魅力はなんとなくこの作品に参加する前から分かってはいました。人が走っている姿に熱狂して感動が生まれることが不思議だなと思っていたのですが、いざ走ってみたら、心が動く瞬間がすごく分かるので、この作品に参加してようやく理解できた部分も多かったです。
■例えば、どういった部分でしょう?
水沢 走り方ひとつとってもそうですし、それぞれ走っていることに対してさまざまな思いがあります。
16人に選ばれない子もいるし、16人に選ばれてそこから走る10人に選ばれない子もいるし、10人に選ばれていたけど急遽別の人と代わってしまう子もいる。全員が全員メンバーになったから走れるわけではないというのも作品に参加して初めて知ったところでもあるので、そのリアルがすごく良いと思いました。
「難しい役をいただいた」

■原作や脚本を読まれたときの感想を教えてください。
水沢 難しい役をいただいたなと思いました、本当に(笑)。やりがいを感じたのですが、これはどうしたらいいんだ、と正直思いました。なので、一度台本を読んで感じたままに本読みで芝居をしてみようとあまりこれまでにやってきたことがないチャレンジをしてみました。それをやってみて、意外とハマるものが多かったので、それをベースに作っていきました。
■ご自身が演じた松木浩太くんはどんな人物ですか。
水沢 基本的には箱根駅伝が好きな男の子で、北野監督という自分の精神的な支えをしてくれている方のために動いている部分があります。なので、甲斐監督に対して基本的には反発的な気持ちがあって、学生連合に対して良くも悪くも一般の意見を持っている子です。もしかしたらライバル校の東西大学が言葉にしているセリフに近い感覚を持っていた男の子だったのかな、と思います。

■そんな松木くんは本読みのときの経験がベースに。
水沢 原作もこのお話をいただいてから読ませていただいたのですが、本を読んだだけではあまりにもヒントがなくて。どうしようかな、とは思っていました。当たって砕けろではないですが、本読みの場にいるみんなの顔を見て、「こんなふうにやってみようかな」とか「こんなふうにできたらいいな」など考えながらやっていました。
あと、純粋に誰かに嫌われようと思って行動することなんてないと思うのですが、逆にそれを考えてみるという努力はしました。
■嫌われ役って難しいですよね。
水沢 難しいですね。何をしたら嫌われるかの定義も曖昧ですし、果たして僕の解釈が合っていたのか、ということもあります。
■松木くんと似ているな、という部分はありましたか?
水沢 この職業なので、誰かのために何かをするという意味では似ているかもしれません。俳優は一人では何もできないけど、スタッフのみなさんのためにできることは多いと思っているので、そういう意味では誰かのために走るというのは共感できるひとつの部分だな、と思いました。
練習は「ひたすらやる、という感じ」


■撮影はどれぐらいの期間あったんですか?
水沢 撮影は3カ月です。通常のワンクールと同じ状態ですが、クランクイン前の全体練習を含めると昨年の9月末、10月から始まっていました。
■練習はいかがでしたか。
水沢 何事もそうですが、積み重ねが顕著に出るジャンルです。難しいなと思いながらもやるしかないので、ひたすらやる、という感じでした。
■どういった練習をされたんですか?
水沢 全体で集まって練習するのが2週間に1回だったりしたので、そのときにタイム何分で400m走りますとなって走ったり、実際のランナーの方がやる練習をさせていただきました。あとは個人作業になるのですが、今回、ありがたいことに近くにあるフィットネスジムを作品期間中は行かせていただけたので、それぞれジムに行って体力トレーニングをしたり、走ることを継続していました。
■水沢さんご自身は何が一番大変でした?
水沢 走るのが一番辛いです。僕はお仕事の都合で合流するのが遅くなってしまったので、みんなとはかなり差がありました。やっぱり心拍の機能が違うというか、疲れて回復するスピードが僕よりも2倍3倍速いんですね。そこに追いつくのが本当に大変だったのですが、基本的に悔しいという思いしかなかったので、なんとか頑張ろうと思って頑張りました。
現場は和気あいあいとしていた

■今回は同世代が多い現場だったと思うんですが、雰囲気はいかがでしたか。
水沢 和気あいあいとした現場だったんじゃないかな、と思います。僕は役柄もあってある意味少し距離感を取っていた部分があったので馴染めてない瞬間も多いのですが、本当に男だらけなので気負いもせず、話してる瞬間を見ることが多かったです。
■今回、共演に山下智久さんもいらっしゃいましたが、いかがでしたか。
水沢 テレビで観ていた方でした(笑)。僕は北野監督(駿河太郎さん)といる時間のほうが長かったですし、どちらかというと反発組だったので、一緒にお話する時間が少なかったです。でも、多分、我々学生連合メンバーに対して一番気を遣ってくださっている方ではあるので、そこの気持ちはすごく伝わってきました。常に見守っていただけていたと思うので、クランクアップしたら「どう見えてましたか」という答え合わせをする時間があればしてみたいです。
■駿河さんとのシーンはヒリヒリするものなのかな、と思ったんですが、そこはいかがでしたか。
水沢 僕はそのヒリヒリ感がすごく心地良く、楽しかったです。良くも悪くも人間のエゴな部分ってこういうことなのかなとか思うし、給水シーンもそんなことがありながら楽しくお互い走りましたし、すごく居心地のいい時間でした。
作品のためになるように

■駅伝はチームプレイでもあるんだなと、思ったんですけど、お仕事もチームプレイかと思います。水沢さんが大切にしていることがありましたら教えてください。
水沢 大切にしていること……何でしょうね。基本こういうことは秘密でいたい人間なのですが(笑)。ご縁があって、このような素敵な役を任せていただき、取材などでいろいろなお話をさせていただいているので、作品のためになるような行動をしようという心がけています。
■現場によって変化する部分はあったりするんですか?
水沢 スタッフさんに対しては変わらないと思います。ただ、共演者に関しては、役柄や話数によって変わってくるので、その辺りは意識しながらコミュニケーションもたくさん取らせていただいて、現場を作ることは心がけてはいます。
1000ピースのパズルに「気が狂いそう」

■最近、心を揺り動かされたモノやコトがありましたら教えてください。
水沢 1000ピースのジグソーパズルをひとりでやったのですが、気が狂いそうでした(笑)。
■どういうパズルだったんですか?
水沢 スターウォーズの歴代の映画のポスターが9枚まとまっているジグソーパズルだったんですよ。基本黒いので何がなんだか分からないし、一番黒いダースベイダーってやつもいるし、黒に黒だからもう発狂するかと思いました。
■完成はしたんですか?
水沢 1日でなんとか。10時間ちょっとぐらいで頑張りました。もう二度とやりません。800ピースぐらいにします。1000ピースはひとりでやっちゃいけない(笑)。
■ジグソーパズルお好きなんですか?
水沢 もともと興味はあって。ただ1000ピースっていうのはやってきたことがないジャンルだったので、まあいけるだろうと意気込んでいった結果、いけなかったです。できましたけど、もうやりません(笑)。

■最後に、今回の現場で一番心を揺り動かされたことはなんですか?
水沢 みんながどう思っているかは分からないですが、それぞれがこの作品をどうにかしたいという気持ちをすごく感じています。
去年の年末に箱根駅伝の選手が泊まるような宿に泊まらせていただいて合宿をしました。そこでキャプテンの小林虎之介さんがみんなの前でいろいろことを話してくれて。未だに忘れられないのは「僕はこの作品に命をかけている」という言葉です。その言葉で「僕も命をかけます」と思いました。仲間でもあり、敵でもあるから、このキャプテンを支えないといけないし、どこか冷たくいなきゃいけない瞬間も多いんだろうな、と思ったので、あの瞬間は鮮明に覚えています。すごく目が強かったです。あれは印象深いですし、この人のためなら頑張ろう、どうにかしなきゃ、と思いました。
■現場の結束も強まった?
水沢 合宿をして、みんなで練習して、ごはんも一緒に食べて、みんなでああだこうだ話していたので、結束力は上がったと思いますし、それで一斉にクランクインに挑んだので、すごくよかったと思います。
■ありがとうございました!
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水沢林太郎
2003年2月5日生まれ。埼玉県出身。
2017年デビュー。メンズノンノ専属モデル。
主な出演ドラマに、「なんで私が神説教」(2025)、「おいしい離婚届けます」(2025)、「ボーダーズ 警視庁特殊事件対策班」(2026)、映画「この夏の星を見る」(2025)、「君のクイズ」(2026)、「うるわしの宵の月」(2026)、「九条の大罪」(2027)、「高校生家族」(2027)などがある。
[Instagram]@rintaro_mizusawa_official
[X]@mizusawa_staff
Photo:Tomohiro Inazawa、Text:ふくだりょうこ




























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