【草川拓弥インタビュー】役作りのためにあえて孤独になる。「こういう役を演じるときは、自分からひたすら落ちようとします」お互いに信頼し合う超特急メンバーへの感謝も。<ドラマ『地獄は善意で出来ている』>
2025.12.1

草川拓弥が主演を務める、カンテレ×FODドラマ『地獄は善意で出来ている』が絶賛放送中。
本作は、過去の過ちにより世間から厳しい目が向けられ、不遇の日々を送る前科者たちが、人生のやり直しをかけた“更生プログラム”の中で、残酷な罠に巻き込まれていく、、、手に汗握るヒューマンサスペンス。
今回Emo!miuでは、そんな本作で主演を務め、俳優としても、メインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」のメンバーとしても大活躍中の俳優【草川拓弥】にインタビューを実施。
難しいテーマの本作にどのように向き合ったのか、役作りのためにあえて孤独になる瞬間について、エモかった空のお話など、たくさんの質問に答えていただきました。
受け手の感覚で脚本を読んだくらい展開がすごく楽しかった

■まずはこの作品の企画やタイトルを聞いたときの感想を伺えますか?
草川拓弥 すごいタイトルだなと思いましたし、僕自身カンテレさんでの主演は初めてなので、純粋に嬉しかったです。
どういう展開になっていくのか、受け手の感覚で脚本を読んだくらい展開がすごく楽しかったです。
■タイトルを聞いたとき、どういう物語なのか想像はつきましたか?
草川 いや、全くつかなかったですね。聞きなじみのない言葉でしたし。
でも、ミステリーやサスペンスの本を読むのがすごく好きなので、この物語を自分が演じることができるんだとワクワクしました。
■前科者の役ということで、そのあたりはどのようにご自身で捉えていますか?
草川 前科者でもあるし、無戸籍という、今まで触れてこなかった知識もそこまでなかった部分でもあったので、僕が演じる樹がどういう思いで日々を過ごしているのかを考えていると苦しい感情にもなりました。
もちろん草川自身は前科者ではないですし、経験しようとやるものでも決してないので、色々と調べたりして臨みました。
■そんな樹が境界線を超えてしまった理由を知って、共感したり理解できたりしたのでしょうか?
草川 キャラクターに関してはすごく共感しました。境遇は全く違えど割としっかりと芯のあるキャラクターだと思いましたし、ただ権利が欲しいという気持ち一つでプログラムに挑んでいる姿勢など、読んでいてスッと入ってくるような感覚になりました。
「とにかく生きたい」まっすぐで芯のある樹にやりがいを感じる

■芯のある役だとおっしゃっていましたが、台本を読んでいてすごくまっすぐで素直な人物だと思いました。改めて、台本を読んだとき樹に対してどんなイメージを抱いたか、また演じてみて新たに発見したことを教えてください。
草川 おっしゃっていただいたように本当に素直でまっすぐなところがあるし、読んでいても爽快だったんですよね。
ちょっと手段を選ばないところもありますけど、もはやそれも気持ちいいぐらいにちゃんと自分の気持ちをストレートに伝えることができる人なんだなと思いました。
樹ほどではないですけど、僕も相手を考えながら思ったことをしっかりと伝えたいタイプの人間なので、そういうところが共感できたし、そこを大事に演じたいなって思いました。
あとはシンプルに権利を得るために一生懸命で、とにかく生きたいんだって気持ちをちゃんと感じれるキャラクターなので、自分自身やりがいがありますし、演じがいがあるなと思いました。
■今まで演じられた役と比べると、表情などちょっとした違いで変化を見せていかない役なのかなと思ったのですが、そういう面で演じるうえで難しかったことは?
草川 そうなんですよ。難しいんですよ。
心を開き切っても駄目ですし、閉じきってただつんけんしていても違うし…。
学校に通えなかったり、今まで社会に馴染んだことすらない樹は、きっと本などで得た知識で今まで生きてきたと思うので、プログラム内で行われるいろんなことに常に新鮮さを感じながら、日々樹自身も学んでいっているのかなって演じながら感じてはいるんですけど、それを表現するのが絶妙ですよね。難しいです。

■樹を演じるにあたって、どんなことを大切に演じられましたか?
草川 わかりやすく“しんどいな”“苦しいな”という感情は出さないようにしたいなと、思っています。過去の経験がきっかけで他人をシャットダウンしてるというか。人を信用していないし、コミュニケーションも取ってこなかったような人なんですけど、それをわかりやすく出してしまうのは何となく違うなと思っていて。なぜ?って言われたらちょっと難しいんですけど…ただただこの人はすごいものも抱えてんだなとか。単純にコミュニケーションを取りづらいなとだけ思われるようなキャラクターにはしたくなかったんです。
あと、さきほども言ったんですけど、ただこれがしたい、これが目的なんだって向かっていける心の強さを大切に。
■受けの芝居なのか、自分からちょっと仕掛けていく芝居なのか、どっちよりでしたか?
草川 どちらもあると思ってます。このプログラムに参加した当初は、割と自分でこれはこうだろうと独自の考えで行動したり、喋ったりというような感じ。でも次第に、周りの環境の変化や人と触れ合っていく中で、いろんなものを知って、受けていくような感覚です。
■アーティスト活動をされていたり、普段キラキラした部分もあると思うんですけど、それをちょっと出さないようにしたり、そういった難しさはありましたか?
草川 それはなかったですね。僕自身全然キラキラしてないので(笑)。
何番手でも作品への向き合い方は変わらない

■主演であることは、いつもの立ち位置とは違うと思うんですけど、共演者のみなさんとどんなコミュニケーションをとられていますか?
草川 洸(高野)くんとは超特急で過去に関わり持っていたり、メンバーが番組でゲーム対決していたり、違う作品で悠(柏木)が一緒になったりしているので、再会して一つの作品を一緒に作れることにすごくわくわくしました。
あとは、初めましての方からもすごく刺激をもらえました。今回は撮影に入る前にやる本読みがなくて、衣装合わせをしてすぐに現場だったので、みんながどんなキャラクターなのか紙の資料での情報しかわからなかった分、みなさんがどんなキャラクターでくるのか現場に入るのがすごく楽しみでした。
でも、初日は施設に入ってカトウにいろいろ説明を受けるだけで、ずっと朝から夜まで喋ってなくて(笑)。お互いにどんなキャラクターなんだっていうのをみんな探っていましたね。
■実際に主演としてみんなに声掛けしようとか、指揮を高めようなどは。
草川 いやー…僕はそんなキャラクターじゃないです(笑)。
もちろんそういう方にも憧れますし、素敵だなと思うし、ついていきたいと思うんですけど、僕はそんなこともなく、平穏にやってます(笑)。
■主演であることで意識は変わりましたか?
草川 何番手でも関係ないというか。作品への向き合い方は変わらないですけど、主演として作品を背負う覚悟を持っていますし、いいものを作りたいとずっと思っているので、段取りの段階で「ここはもうちょっとこうなんじゃないか」など監督とたくさん話したり。そして、いいものを画に残そうということだけを考えてやってます。
初日からこめかみを2ヶ所刺されて!?「一番の戦いはそこかもしれないですね(笑)」

■撮影中の印象的な出来事はありますか?
草川 まず大体が外ロケで。施設で約1ヶ月間、共同生活をするという設定なので、自然豊かなちょっと都内から離れた場所をお借りして撮影してるんですけど、とにかく虫が多くて(笑)。僕すごくいろんなものに刺されやすいので、実は一番の戦いはそこかもしれないですね(笑)。
初日からこめかみを2ヶ所刺されて腫れちゃって、メイクさんをあわあわさせてみたいなことがあったり。虫が印象的ですね。
でも、もう涼しいのでそこは救いかなと思ってます。これからまたどんどんと寒くなってくるので、やっぱり体力勝負なところはありますね。
■何か印象に残ったシーンはありますか?
草川 印象的なシーンは、みんなが更生施設で語るところです。自分はこういう罪を犯して、ここに来たと自己紹介をするシーンで、初めてキャラクターの声を聞き、100はわかんないですけど、こういう人物なんだってわかるところは、物語のスタートでもあるのでやっぱり印象に残ってますね。
■本作の物語の魅力や見どころを教えていただけますか。
草川 後半になるにつれてどんどんと明かされていく色んなことに、視聴者のみなさんが共感するのか、はたまた驚くのか。きっと一緒にプログラムに参加しているような感覚になって観ていて楽しいんじゃないかなと思います。
展開がジェットコースターのようにすごく速いので、必死についてきて欲しいです。
空を見るとやっぱりエモいなと思っちゃいます

■エモミューにちなんで、最近心揺さぶられた、エモいと思った出来事を教えていただきたいです。
草川 本当に些細なことでいいですか?(笑)
■はい!
草川 この作品の現場ではないんですけど、この間撮影中に見た月がものすごく大きくて。たしか皆既月食の日ありましたよね。その夜かな、とんでもなく大きな月を観て、エモ!ってなりました(笑)。
ちょうど商店街で撮影だったんですけど、商店街の抜けで見える月もエモいですし。
そういえば、昨日の空もすごく綺麗でした。空を見るとやっぱりエモいなと思っちゃいますね。
■写真は撮られたんですか?
草川 昨日のは撮っちゃいましたね(笑)。
エモかったです。もしかしたらファンクラブで載せるかも?(笑)
ちょっと待ってくださいね。(昨日撮影したという、青空に絵に描いたようなもこもこの白い雲がいくつも浮いている写真を探して見せてくれる拓弥さん)
■すごく綺麗ですね!
草川 綺麗ですよね!
役作りのためにメンバーと距離を取ることも。「メンバーは理解をしてくれてるんじゃないかな。いつもメンバーには感謝してます」

■樹はずっと1人生きてきた孤独な青年ですが、役者業も孤独と向き合わないといけない場面がある職業かと思います。拓弥さんが孤独を感じる瞬間やあえて孤独になる瞬間はありますか?
草川 今言っていただいた後者の方は結構意識してますね。
特にこういう役を演じるときは、センチメンタルになるじゃないですけど、自分からひたすら落ちようとしますね。
超特急として活動しているときの自分や今の恵まれている環境からどんどん離れようと思い、作品を見たり。グループでいる時も、あえてちょっと1人でいるようにしたり。そういうことは意識してるのかもしれないですね。
■絶賛今そういう状態だったりするんですか?
草川 そうですね。撮影の日も和やかですし、いい空気感ではあるんですけど、みんなとの距離感は意識しています。
■今秋はグループとして特典会があったり、メンバーとの距離が取りづらい時期ですよね。(9月末にインタビューを実施)
草川 そうですね(笑)。でもそこはお互いに信頼をしているので、僕がそういう行動をしても、きっと今はそういう時期なんだろうなって察してくれるというか。ちょっと自分勝手な甘えが出てますけど、メンバーは理解をしてくれてるんじゃないかなと思います。いつもメンバーには感謝してます。
■本作を、メンバーの誰におすすめしたいですか?
草川 まーくん(森次政裕/マサヒロ)好きなんじゃないかな。まーくんはもともとドラマっ子だから、こういうのも好きそうなので、観てほしいです。
この作品を通して何か一つ答えが出せたらいいな、答えが出るんじゃないかなと、そこの期待感もあって現場に挑んでる

■難しい質問で申し訳ないですけど、拓弥さん的には、一度失敗した人には更生するチャンスが与えられるべきだと思いますか?
草川 難しい質問ですね…(笑)。
■難しいですよね。作品を通じてそういう希望も描かれるのかなと思ったりもしたんですけど…想像の範囲で構わないので伺えますか?
草川 僕も撮影する前、脚本をいただいた段階で、これが大事なテーマだなと思っていたんですよ。ただどうなんだろう…。本当に人によって違うし…。
この作品を通して何か一つ答えが出せたらいいな、答えが出るんじゃないかなと、そこの期待感もあって現場に挑んでるような感じなので、難しいですよね。
■ありがとうございました!


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草川拓弥
1994年11月24日生まれ。東京都出身。
メインダンサー&バックボーカルグループ「超特急」のメンバーとしても活躍中。
2008年にドラマ「貧乏男子 ボンビーメン」で俳優デビュー。ドラマ「みなと商事コ インランドリー」(2022)でドラマ初主演をつとめた。その他主な出演作に、ドラマ「30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(2020)、ドラマ「サブスク不倫」(2023)、ドラマ「SHUT UP」(2024)、ドラマ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」 (2024)、ドラマ「晩餐ブルース」(2025)、ドラマ「あやしいパートナー」(2025)、ドラ マ「海老だって鯛が釣りたい」(2025)、ショートドラマ「こころ」(2025・W主演)などがある。 2025 年も、1月期放送のドラマ「俺たちバッドバーバーズ」でダブル主演を務めるなど、 今後もさらなる活躍が楽しみな俳優のひとり。
[X] @takunico_staff
[Instagram] @takunicochanman
Photo:須田卓馬、Text:Emo!miu編集部 O.E
―INFORMATION―
【ドラマ『地獄は善意で出来ている』】
放送枠:[カンテレ]毎週木曜深夜24:15~24:45、[フジテレビ]毎週木曜深夜24:45~25:15
配信:カンテレ1話放送直後からFODにて1週間の先行配信
出演:草川拓弥、高野洸、渡邉美穂、吉田健悟、井頭愛海、細田善彦
脚本:髙橋幹子、兒玉宣勝
音楽:moshimoss
主題歌:ICEx「Da-Da-Da」(Victor Entertainment / Colourful Records)
プロデューサー:萩原崇、宮川晶
演出:宝来忠昭、坂本栄隆、中林佳苗
制作協力:ケイファクトリー
制作著作:カンテレ
[HP] https://www.ktv.jp/jigodeki/





























