【影山拓也(IMP.)インタビュー】おなかがちぎれるぐらい笑う?「メンバーのモノマネに心を動かされています」<ドラマ『私の彼が姉の夫になった理由』>



MBSドラマフィル枠のドラマ『私の彼が姉の夫になった理由』。

恋も仕事も順調だった宮田愛子(秋田汐里さん)。しかし、ある日突然、階段から転落し、意識不明に。目が覚めるとなぜか幼なじみで恋人の吉村優馬(影山拓也さん)は愛子の姉・紗栄子(高田里穂さん)の夫に……。
次々と愛子を襲う悲劇。なぜ優馬は紗栄子と結婚したのでしょうか……3人をめぐる愛憎サスペンスとなっています。

Emo!miuでは姉妹の間で翻弄される優馬を演じる影山拓也さんにインタビュー!
自分とは真逆だという優馬をどのように演じたのかお伺いしました。



とにかく先が気になるおもしろい作品

■公式コメントで「気づいたら原作を2周していた」とのことでしたが、作品のどんなところに魅力を感じられましたか。

影山拓也 お話をいただいて、今出ている漫画は全部読ませていただいたんですけど、1回目では人間の闇の部分が感じられました。最初は「わあ、ひどいなあ」とか、「なんでこんなことするんだろう」って思いましたけど、一見悪そう見える人にも、その人なりの正義があってやっていることもあるんだな、って。だから自分の価値観だけで物事を図ってはいけないんだとも思いましたね。
そして、とにかく先が気になるおもしろい作品だな、ということは感じました。

■展開が分かっている状態でも2周しようと思った理由はどういったところにあるんでしょう?

影山 映画とかもそうなんですけど、2周目で1周目では気づかなかったそれぞれのキャラクターの細かな心情がより深く見えてくるのもおもしろいんですよね。

■2周されてどういうところに気づきましたか?

影山 僕は今回、優馬を演じさせていただいたんですけど、序盤は、愛子が昏睡状態になっている間に、お姉ちゃんの紗栄子と結婚しています。「優馬、何やってんの?」「嘘でしょ?」って思ったんですけど、やっぱり優馬も紗栄子に縛られていたんだな、って。結婚せざるを得ない状況に置かれていたんですよね。逆に「優馬もそこまでしなくていいんじゃないの?」って思うかもしれないんですけど、やっぱり愛子のことを一番大切に思ってるがゆえに、紗栄子の指示に従わなきゃいけなかったんだな、って。
もちろんね、愛子も悲しいですし、紗栄子もどうしてそんなことをするのか理由もあるんですけど、実は優馬が一番かわいそうだな、って思いましたね。
愛子とは幼なじみで付き合っているし、きっと結婚も考えていたと思うんですよね。でも、まさか愛子にそんな事件が起きて、蓋を開けてみたら、紗栄子の仕業だったっていう……。「嘘でしょ?」「俺が今まで見てきた景色はなんだったの?」って人間不信になりますよね。それでも優馬と愛子、紗栄子が離れない理由は幼なじみだから。愛子はもちろん、さえちゃんの本当の良さを優馬が一番分かってるから、目をつぶれないのかな、って感じましたね。

白衣を着て「一気に頭が良くなった気がします」



■優馬のキャラクターはどのように作っていかれているんですか?

影山 原作では、すごくクールな印象がありました。
でも実際に本読みをして、クランクインして監督と意見交換だったりをさせていただいたんですけども、わりと原作に寄りすぎず、少し明るさも出していいよ、と言ってくださって。ただ、あまりにもかけ離れ過ぎたくもないので、いつもより声のトーンを落としてなるべくクールな印象を視聴者の方にも伝えられるように意識していますね。

■愛子と紗栄子の間でゆれ動く心情はどのように表現されているのでしょうか。

影山 恋人の愛子にしか見せない表情だったり、素を一番見せられるのが愛子なのかな、と思います。でもさえちゃんに対しては、愛子のお姉ちゃんでもあるし、優馬より年上でもあるから尊敬している部分もあるんですよね。両親が亡くなって、紗栄子がずっと愛子のそばにいて……紗栄子が愛子を支えてきたみたいな感じなんですよね。そこは優馬的にもさえちゃんを頼りにしてるような気持ちもあります。
ただ、最終的にはどちらにも「申し訳ない」という気持ちはありますよね。愛子は優馬を一番想ってくれているし、自分も想っているけど、それはさえちゃんの前であまり出せないことへの申し訳なさ。
でも、最終的に「俺、ずっとそばにいたのに、なんでさえちゃんの悩みや1人で苦しんでいることに気づいてあげられなかったんだ」というそういう申し訳なさ。ベクトルは違いますけど、愛子とさえちゃんに対して自分が何もしてあげられなかったっていう気持ちはある意味同じかもしれませんね。幼なじみで、血はつながっていないですけど、家族みたいな感じだと思うので。

■SNSでは白衣姿も話題になっていますが、演じてみての感想はいかがですか。

影山 僕と真逆の性格なんですよね。優馬って頭も良くて、スマートで誰に対しても優しいし、しかも父親が医者でその後継ぎなわけじゃないですか。もう全部揃っていて、読んでいて嫉妬しちゃいましたもんね。「かっけーな、優馬」みたいな。逆にそんな役を演じさせていただけるのは嬉しいですし、僕の人生では味わえないものを役を通して経験できることはすごく貴重です。白衣を着る機会はなかなかないですし。そういうところも含めて、一気に頭が良くなった気がしますね。「俺白衣きてるわー」みたいな感じで(笑)。

■真逆だとのことですが、その中でもちょっと自分と似てるな、というところはありますか?

影山 そうですねぇ、まあ、やっぱりかっこいいところとか?優しいところとか?……冗談です(笑)。
どこが似てるだろうなあ。でも、優馬ってさえちゃんにひどいことをされても、見捨てないというか。自分で言うのも恥ずかしいですけど、自分に「そんなことする?」っていうことが起きたとしても、見捨てられないんですよね。その人のいいところも知ってるから。「たまたまだよな」「人間、そういう時はあるよな」って。いいのか悪いのか分からないですけど、ここで僕が見捨ててしまったら、誰がこの人を守るんだろうと思っちゃうんですよ。だから、地元の友達とめっちゃ仲いいんですよね。小学生の頃からだから、もう18年ぐらいの付き合いになるのかな。別にその子たちに何か悪いことされたわけじゃないですけど(笑)、そういう縁は、大事にしたいんです。仮に僕が信頼している人に何かされたら、悪いことは悪いってちゃんと自分の気持ちを伝えますけど、見捨てはしないのかな。だからそういうところは優馬と似てるな、と思いますね。

■あまりケンカもしないんですね。

影山 友達とはしないんですけど、妹とはしますね。

■どういうことでケンカするんですか?

影山 いや、それが意味わからないんですよ。ちょっと聞いてもらっていいですか!?
1個下に妹がいるんですけど、年が近いせいなのか、親には言えないけど、僕に言えることって結構あるらしいんですよ。で、話している時に、ちょっと違うなと思ったら、すぐにズバって言っちゃうんですね、僕。そしたら「いや拓也は何も分かってない」「そうじゃないんだよ」みたいな。いやいや、だったら聞いてくるんじゃねぇ!みたいな、ことでケンカになったりします。拓也に相談しなければよかった、とか……じゃあ、二度と相談してくるんじゃねぇぞ、と。でも、結局相談に乗っちゃったりするんで、そういうところはやっぱり優馬に似てるのかな。

姉妹にお兄ちゃんは入っていけない



■影山さんから見た愛子と紗栄子の魅力はどういったところでしょう?

影山 愛子の魅力は天真爛漫なところなのかな?そこがさえちゃんは気に食わないんでしょうけど。きっと、器用なんでしょうね。でも本人は気づいてないんですよ。愛子はそれが普通。愛嬌があるっていうのかな。だからあまり計算高くないというか、自分に素直なところがすごく魅力的だなぁって思います。
さえちゃんの魅力はよくも悪くも、物事を冷静に見られて、いろんな角度から判断できるところですね。すごく頭もいいと思うし。ただ、その頭の良さが、自分を苦しめてしまっているというのもあると思うんですけど。

■宮田姉妹は特殊ですけど、影山さんが「姉妹っていいな」と思うところはありますか。

影山 仲良さそうなところ! 妹たちを見ていて思いますけど、すごく楽しそうなんですよね。なに話してんの?って聞くときあるんですけど、全然大したことじゃないんですよ。「そんなことでも盛り上がれるんだ」みたいな。だから、何事も楽しんで会話ができるのは姉妹のいいところなのかなっていうのはありますよね。

■やっぱりお兄ちゃんは入っていけないところはあったりするんですか。

影山 ありますよ! 一気にシラけますから。「あ、ごめん、ごめん。いいよ、続けて」みたいなことはありますね(笑)。

現場では「吸収できるものは全部吸収してやろうっていう気持ち」

■ドロドロな三角関係ですけど、現場ではどんな雰囲気なんでしょう?

影山 リアルな僕たちはもうめちゃめちゃ楽しくお話もさせていただいてます。色々な話もします。好きなご飯なに?とか。

■共演の秋田さんと高田さんの第一印象と、実際に共演されてみてどんな方か、というところを教えてください。

影山 秋田さんは僕よりも年下なんですけども、すごくしっかりしていますね。大人っぽくてクールな印象です。ただいろいろお話をしていくと意外と笑うツボが浅い方なのかな、という印象もありました。
高田さんはすごくフランクにお話してくださって。僕はめちゃめちゃ緊張するタイプなんですけれども、おかげで和らぎましたし、とても話しやすい方だな、と思います。

■秋田さんと高田さんの演技を、どう感じられましたか。

影山 もう、リアルですよね。すごいなぁ、って。僕は映像作品は今回が2回目なので、「この画角だからこういう表情をより強くしてるんだな」とかそういうものをしっかりと考えてやられてるんだな、って感じました。目の動きだったりだとか、もうちょっとしたことなんですけど、その「ちょっと」があるだけで見てる側って、一気に引き込まれるというか。そういうところはすごく勉強させてもらってますね。
あと、言葉にするのはすごく難しいんですけど、声のトーンだったりだとか、セリフはないけど受けの時のお芝居だったりだとか、何をとっても「うわ、すげえな」って思います。こんな素敵な方たちとご一緒させていただいているのは僕にとってめちゃめちゃチャンスですし、吸収できるものは全部吸収してやろうっていう気持ちにもなりました。

声がでかいんです



■結構、愛子が素直に気持ちを伝えるのが上手なタイプだな、という印象はありますが、影山さんは、コミュニケーションを取るときに気をつけていることありますか?

影山 誠実に向き合うことと、あとは話すときはちゃんと目を見て話すことは意識してますね。

■初めましての現場に行かれることも多いと思うんですけど、どんなふうに溶け込んでいらっしゃるんですか。

影山 僕の性格上、わりとメンバーに対してやる小ボケとかをやっちゃいますね。
それはウケるスベるとかはどうでもよくて、やりたくなっちゃうんです。ウズウズして我慢できなくなっちゃうんですよ、僕。

■今回の現場も?

影山 メンバーにやっているテンション感で、いっちゃってます。おかげさまで早速「声でかくない?」って言われました(笑)。

■声がよく通りますよね。

影山 いやいやいや、声がでかいだけなんですよ。本当に申し訳ないと思ってます(笑)。

■お話が殺伐としてるところだと和んだり、というところはやっぱり大きいですか。

影山 そうですね。でも、「作品がこうだから、オフの時こういなきゃいけない」というのは別物だと思っていて。一緒にしちゃったら、本当にどんよりした現場になっちゃうじゃないですか。
僕は割とカットがかかったら、普段の影山拓也でいっちゃってますね。それがいいのかどうか分からないんですけど。「いやいや私はちょっとそのテンションで来られると、集中力切れちゃいます」っていう方がいたら本当申し訳ないです。けど、このスタンスでやらせていただいています、ごめんなさい!

小さい子の動画を見て……



■最近、グループで心を揺り動かされた出来事はありますか。

影山 基俊介っていうメンバーがいるんですけど、あるアーティストさんのモノマネがめちゃめちゃおもしろいんですよ。めちゃめちゃおもしろいんですけど、めちゃめちゃ誇張してやるんです。メンバーで笑わない人いないです。そのモノマネを見るとみんな元気になるんですよね。
わりとカロリー使うらしくて、緊張しているときにやってほしいって頼むと「やるけど、今じゃない」「俺だって、俺のタイミングがあるからやめてほしい」って言われることがあるんですけど(笑)。
で、この間、遠征でホテルで7人集まってみんなでご飯食べながら、話してる時に急にやり出すんですよ。頼んでないのに基がテンション上がって。不意にきてもやっぱりおもしろいですし、あれは心が動きますね。ハンパじゃないですね。

■それは公ではやられたことは……。

影山 ないです。
基、本当にモノマネがうまいんですよ。マニアックな、それ、誰が気づくの?っていうような。あー、また見たい(笑)。

■プライベートでは心を揺り動かされたモノやコトはありますか。

影山 ショート動画で幼い子どもが一生懸命に頑張っている姿を見ると、めっちゃ泣いちゃうんですよ。なんてピュアなんだろう、って。失敗を恐れずに、目の前にあるものにただただ向き合って頑張っている姿に心が動きましたね。
「そうだよな、きっとこの子は失敗なんて考えてないよな」って。ただ成功するために何回も挑戦してるわけじゃないですか。それで成功した時の感動は大きいですね。めっちゃ1人泣いちゃいました。

■どういうときに見るんですか?

影山 ふとした時に。見ようと思って見てるわけないんですけど、流れてくるんですよね。
この前は跳び箱かな。五段ぐらいの。幼稚園生が飛んでいくんですけど、1人だけ飛べないんです。普通だったら諦めちゃうんですけど、その子はまたスタートラインに立って何回も挑戦するんですよ。で、何が素晴らしいって、みんながその子を応援するんです。その姿にも感動するし、何回も何回もやって、やっと成功するんですよ。その時に「やっぱり失敗を恐れずに何回も挑戦し続けた人が成功するんだな」っていうことに気づきましたね。失敗を恐れずに、僕もまず考える前に行動しよう、ってめちゃめちゃ勇気をもらいました。

■子どもの話をしているけど、そんな影山さんが少年っぽいですね、

影山 はははっ! いやいや、嬉しいですね。最高の褒め言葉です。ありがとうございます。

■ありがとうございました!





―PROFILE―



影山拓也(IMP.)

1997年6月11日生まれ。東京都出身。
7人組男性グループIMP.のメンバーとして、2023年8月「CRUISIN’」で世界同時配信デビュー。IMP.のメンバー全員が地方局でレギュラー番組を持ち、影山はTBC東北放送の「ひるまでウォッチン!」で「かげログ」に出演中。
6月23日には、4thシングル「Cheek to Cheek」をリリース。

[Instagram] @_7mp_official_
[X] @_7mp_official_
[TikTok] @tobeofficial_jp


【STAFF CREDIT】
Photo:須田卓馬、Text:ふくだりょうこ


―INFORMATION―
ドラマフィル「私の彼が姉の夫になった理由」
原作:「私の彼が姉の夫になった理由」(美桜せりな、出版社:ファンギルド)
出演:秋田汐梨、影山拓也(IMP.)、高田里穂、池田匡志、北野日奈子、赤間麻里子、丸山智己
脚本:遠山絵梨香
監督:藤澤浩和
音楽:菅野みづき
制作プロダクション:スタジオブルー
製作:「私の彼が姉の夫になった理由」製作委員会・MBS
OP主題歌:Re:name「I’ve」(Lukie Waves)
ED主題歌:IMP.「Reckless Love」(TOBE MUSIC)

<配信>
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©「私の彼が姉の夫になった理由」製作委員会・MBS

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