<イベントレポ>役者生活14年目に突入!佐藤流司「14年目にして本日が一番緊張しております」明治座 舞台『応天の門』制作発表会見



2024年12月より公演がスタートする舞台【応天の門】の制作発表記者会見が、10月17日(木)に都内ホテルで行われ、主演を演じる佐藤流司をはじめ、高橋克典、花總まり、演出家・青木豪とが揃った。

本作は、2013年より「月刊コミックバンチ」「コミックバンチ Kai」(新潮社)にて連載中の歴史漫画「応天の門」。気鋭の作家・灰原薬が手掛ける本作は、平安時代を舞台に、学問の天才と称される菅原道真と、都で随一の色男である在原業平がタッグを組み、京の都で起こる怪奇事件を次々と解決していく様を描く歴史クライムサスペンス作。



この日、役者生活14年目を迎えたという佐藤だったが、大先輩の俳優たちに囲まれ、冒頭の挨拶で「14年目にして本日が一番緊張しております。」と口にするほど緊張している様子が伺えた。「ガチガチの答弁をお楽しみいただければと思います。」と語るように、その後はやや萎縮した姿を見せながらも記者からの質問に真摯に答え、時々ユーモアを交えたコメントで会場から笑いを誘っていた。

さらに高橋はMCから“色男役”と言われそのまま「色男をやらせていただいております。」というと会場の笑いを誘った。

さらに原作者である灰原薬先生からもメッセージがあり、「舞台「応天の門」の制作発表、おめでとうございます。このような豪華制作陣、出演者の皆様に恵まれて、改めての舞台作品にしていただけること、原作漫画家として大変光栄です。紙の上の人間としては、老若男女、生身の人間が動き、演じるその場である舞台にどうまとまるものかと不安もなかったわけではありませんが、ご連絡いただくごとに予想以上、期待以上のものを読み取って様々ご提案くださる制作陣の皆様に安心して作品をお任せしております。あとは皆様が無事初日を迎えられること、千秋楽まで怪我なくご健勝に走り抜けられることを、机上より楽しみに祈るばかりです。皆様もどうぞご期待くださいませ。」とMCが読み上げた。



そのコメントを聞き佐藤は「本当に感無量と言いますか、緊張であまり入ってきて無いですが、後で読み返してもう1度聞きたいなと思った次第です。でも本当にこういった機会を与えてくださってありがたいという気持ちと、そういった期待に応えていけたらいいなと改めて気合が入った次第です。」と明かした。



質疑応答となり、SNSでもハマり役と話題となり今日思うところをと聞かれ佐藤は「先ほど、克典さんからも原作通りの顔をしているとお墨付きをいただいたので、あとは芝居さえついてくれればなんの問題もなく行けるのではないかなと個人的に思っております。」とまさに主人公・菅原道真通りと褒められたことを明かした。



高橋は「Xとかハマり役だっていう風に言われて、なるほどなという風に思いました。久しぶりに風流人の役なので、恋の歌がとても得意だったり、その反面検非違使という顔もあるんですが、どっちを見てもかっこいいような役っていうのがちょっとくすぐったくもあり。でも彼(佐藤)とすごくフレンドリーに過ごしていく役なので、そこら辺のバランスをうまくできたらいいのかなと思っています。」と語った。



また、花總は「ちょっと私はSNSを調べてないんで、自分が原作通りかどうかはちょっとわからないんですけれども、ただ、やはり昭姫という役は本当にミステリアスで、でも曲がったことが嫌いでっていう。多分コミックファンの方にも昭姫ファンっていう方がおそらく大勢いらっしゃると思うので、皆様のイメージを壊さないように膨らませていけたらいいなと思っております。」と語った。



そして明治座のファンクラブからも質問が寄せられ、謎を解き明かすストーリー展開ということもあり、最近困っていることはあるのか?という質問に佐藤は、「まりさんとは共演させていただいて、多少、人並みにコミュニケーションが取れているんじゃ無いかなと思っているのですが、青木さんは本日初めましてで、もしよかったらご趣味など・・・」というと会場から笑いが巻き起こっていた。続けて「少しでも、1歩でも早くお近づきになれたらなと思いまして。好きなこととか教えていただければと。」というと、役柄に沿ったボケも入れつつ音楽も好きで、今はチェロを弾き、ジャズ歌手デビューもしたと回答。それに対してぜひジャズを一緒にやりたいと意気投合していたのが印象的であった。

さらに、高橋は今の若い人たちとどうコミュニケーションを取ればいいのか悩んでいると明かした。



また本舞台への意気込みについて記者から問われ佐藤は「まず、原作が本当に私、好きで、面白いですよ。頭も使うし、謎解きだったりもするし、完全懲悪じゃないですけど、悪をさばいていくみたいな、読んでいてスッキリするような、気持ち悪く気持ちよくなるような作品ですし、それに携わらせていただくことができて本当に光栄だなっていう気持ちがあります。原作自体がものすごくいい、素晴らしい作品なので、間違いなく成功できるんではないかなと、今私自身思っているところです。」と、高橋は「平安時代という、科学的な考えのほぼない時代の人の思いで周りの空間、時間を埋め尽くされている時代。そのムードはきっと素敵なものになるじゃないかなという風に思います。今、大河でも皆さん平安時代のことをだいぶ馴染まれているでしょうし、それと繋げてじゃないですけど、やはりこちらの方はもののけたちがたくさん出てくるんですけども、これも結局それを科学的にこう解明していくのが彼(佐藤)で。結局それは、でも、人の心だったり思いだったりするんですね。そういうとても情緒的な部分がふんだんに、その人間らしさと言いますか、そういうものが感じられ溢れ出るような作品になるんじゃないかなと思います。それで、原作の世界観もとっても素敵ですし、なんか妖艶な世界を、監督とも先ほどちょっとお話させていただきましたけど、その舞台装置であるとか、とっても素敵な空間になる。その風流な中、本当に数式では答えを出せない空気を纏ってできたらいいなと思います。」と思いを明かしてくれた。



また漫画が原作というビジュアルがすでにある作品を演じるにあたって意識されることは?と問われ佐藤は「私、それに関してはもう得意分野でございますので。本当に一挙手一投足、自分が作品とか漫画とか大事にしていることは、漫画のコマとコマの間で、その人物がどう動いているかっていうのを、すごく考えるようにしてます。またその時のセリフを喋っている時の表情だったりそいうったものがなるべく原作を愛している方々に見ていただいた際、リンクするようにそんなシーンがあったらいいなとか考えながらお芝居していますね。」と原作ファンの思いも受け止め自分自身でしっかり役に落とし込んで演じていることを話してくれた。

そして高橋が「今佐藤くんの話を聞きながら考えていたのですが、2.5次元の走りです。サラリーマン金太郎!で今回この作品。」と高橋の代表作とも言えるサラリーマン金太郎の実写ドラマの話しとなり会場は笑いに包まれていた。



最後、佐藤は「今、緊張がもうどんどんどんどん増してきてですね、今にも吐きそうなところではあるんですが、原作でも(佐藤演じる)菅原道真は初っ端に吐きそうになってるんですね。なので役作りとしてはもう完璧と言わざるを得ないかなと思っております!」と自身の緊張を笑いに変え、会場を盛り上げつつ「錚々たる方々とこの作品を一緒に作ることができて、本当に光栄に思っております。『素晴らしい劇体験にさせるぞ』と、そういった気合で臨みますので、ぜひ最後まで応援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。」と投げかけた。

<あらすじ>
げに恐ろしきは 人間(ひと)か物の怪か───
門によって護られ、門によって隔絶された都市、平安京。
満月の夜、京の守護につく在原業平(高橋克典)は逢瀬を終えた帰路の途中、屋敷の屋根の上に怪しげな人影を見る。鋭い目つきで業平を見つめる少年は、若き文章生(もんじょうしょう)である菅原道真(佐藤流司)であった。
ある日、業平の親戚で道真の級友でもある紀長谷雄(中村莟玉)に、行方知れずの小藤(坂本澪香)という女官を誘拐した嫌疑がかけられたことで、真相解明のため2人はタッグを組むことに。遊技場の女主人である昭姫(花總まり)、菅原家に仕える女房・白梅(高崎かなみ)の力を借りて事件を解決した道真は、業平から頼りにされ、源融(篠井英介)が催す宴席に招かれるなど、不本意ながらも宮廷での出来事に関わっていく。

宮中では、幼い帝に代わり政を牛耳ろうと目論む藤原良房(青山良彦)・基経(本田礼生)、藤原家に代わり実権を掌握しようと策謀する伴善男(西岡德馬)・中庸(白石隼也)など、一族の権力争いが渦巻いていた。
様々な思惑がうごめく中、次々と起こる怪事件に道真も巻き込まれることに・・・。

■詳細
【舞台「応天の門」】
公演期間:2024年12月4日(水)〜12月22日(日)
料金:S席(1階席・2階席正面) 13,500円(税込)、A席(2階席左右・3階席正面) 8,500円(税込)、B席(3階席左右) 5,000円(税込)
一般販売日:2024年10月13日(日)
開演時間:12:00、17:00
原作:灰原薬『応天の門』(新潮社「コミックバンチ Kai」連載)
脚本:桑原裕子
演出:青木 豪
出演:佐藤流司、高橋克典、中村莟玉、高崎かなみ、本田礼生、白石隼也、坂本澪香、青山良彦、八十田勇一、若狭勝也、篠井英介、西岡德馬、花總まり(特別出演)
※未就学児童入場不可

© 灰原薬/新潮社

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