【神はサイコロを振らない インタビュー】「ぶち壊せばいいんだ」「はみ出ていい」がヒントに。一度完成したものを壊すことで生まれたアルバム制作秘話。<2ndフルアルバム「心海」>
2023.9.30
次から次へと新しい音楽を聴かせてくれるバンド『神はサイコロを振らない』がEmo!miuに登場!
2020年に発表した「夜永唄」がSNSなどで話題となりバイラルヒット、同年にメジャーデビューを果たした“神サイ”。多くのドラマやアニメ、映画主題歌、CMタイアップ、さまざまなアーティストとのコラボレーションと、常に挑戦を続ける彼らが満を持して届けるのが2ndフルアルバム「心海」です。
アーティストとしての挑戦。そして1stフルアルバム、ツアーを経て感じたバンドの変化とは? さらにこの夏のエモい思い出についてもお聞きしました!
今回は本当にたくさんわがままを言いました。
■アルバムが完成して、今のお気持ちを聞かせてください。
桐木岳貢 単純に、めっちゃいいアルバムになったな、というのは確実にありますね。自分が今できる最大が出せたと思っているので、自信を持っていいアルバムだと言える作品になりました。
吉田喜一 本当に超濃厚というか。バリエーションも前作よりさらに広がって、本当にバラエティーに富んだ作品になったと思っています。
柳田はもちろん、みんな怒涛の日々を過ごしていまして。本当に7月は死ぬ気で頑張ったので、逆に聴いてくれないと報われない、というぐらいの気持ちです(笑)。本当に推せる作品なのでぜひ聴いてほしいですね。
黒川亮介 大人になったな、と思いましたね。
前作に比べてメンバーのプレイや表現の幅、前だったらやらなかったことを、今回のアルバムには詰め込んでいるな、と。
柳田周作 神サイで初めてコンセプチュアルなアルバムが作れたことは、ミュージシャンとしてありがたいですね。
今回は本当にたくさんわがままを言いました。こういう曲がどうしてもやりたい、とチームに掛け合いましたし。「告白」だったり「Popcorn’ n’ Magic!」、「スピリタス・レイク」はもうエゴの塊ですね。いま表現したいものを詰め込んだ新録曲たちです。
そんな新録曲たちも楽しみつつ、リードトラックの「Division」という神サイの根本であるちょっとしたポストロックの要素も散りばめられてる中、懐かしくもあり、新しくもあり。多分、通しで聴いても1度では「何が起こったんだろう」という気にさせられるんじゃないかな、と思います。何回も何回も繰り返し聴いて、その中から「僕はこの曲が一番好きだ」とか、「私はこの曲が一番ぐっときた」ということをいっぱい聞きたいですね。ワクワクです。
言葉は人を勇気付けるときもあれば、簡単に苦しめることもできてしまう。
■先行配信として「Division」が9月15日にリリースされました。こちらはどういった楽曲になっているのでしょうか。
柳田 現代社会に対する強いメッセージが込められています。
今はSNSが日々の生活だけではなく、仕事にも関わってくるようになっていて、もはやSNSなしでは生きていけないぐらい。僕たちミュージシャンや役者さん、芸人さんだったり、芸能系の方は発言力が大きいんですけど、そうではない一般の人たちも誰でも発言できる場所がすごく増えてきています。
その中で「傷つく人はいないかな」と考えることをあまりせずに発言をして、知らぬ間に傷つけ合っていたり、争いが起きているのをネット上でたくさん目の当たりにしているんですよね。特にコロナ禍以降、閉塞的な世界が続いていて、より目立ったな、と思います。
言葉は人を勇気付けるときもあれば傷つける、簡単に人を苦しめることもできてしまう諸刃の剣みたいなものなので、1回それを見つめ直してほしい。どうせ言葉が喋れるなら、いい方向に使ってほしいなということを歌っている曲です。
■柳田さんご自身も、言葉の使い方に対しては細やかになっている部分はありますか。
柳田 そうですね。僕が小6のときの担任の先生が「死ねという言葉だけは絶対に使うな」と執拗に生徒たちに言う方だったんです。それもあってか、未だに人に対して残酷な言葉をかける前にブレーキがかかるようになっています。あれから16年経った今でも、ストッパーがかかるので、そういう存在になれたらいいのかな。せめて神サイを好きでいてくれる人たちだけは平和でいてほしい、優しい人であってほしいという願いがあります。
クリエイティブにおいて忘れてはならない言葉と出会った
■前回のアルバムから約1年半を経ての「心海」ですが、今回、プレーヤーとしての新たな挑戦でしたり、特にこだわった部分がありましたら教えてください。
桐木 一貫して、シンプルなのにすごくかっこいい、ということは頭に中にありました。あまり難しいことをせず、シンプルな中にあるかっこよさっていうか。その辺はベースをプレイするときには意識していましたね。
■逆にシンプルなのが一番難しいような気もします。
桐木 「僕にあって君にないもの」とか、最初は結構うねうねフレージングしていたんですけど、なんか違うな、って。もっとこう引き算、引き算、引き算という形でやっていったら、ストレートなものになりました。ドラムもすごいんです。キックとスネアとハイハットの3個の音しかなくて。そういうところに合わせようかな、と。とにかくシンプルに、シンプルを意識していましたね。
吉田 自分も一貫していると言えば、フレーズを弾く前に、イメージをすることを大事にしていて。頭の中で実際に音を鳴らしてみるんです。脳みそと現実世界の親和性を高める作業をするのを頑張った作品ではあります。同じフレーズでも弾き手とか、ニュアンスとか音色でもアプローチの仕方が違うので、そこイメージをすごく大事に持っていた曲が多いです。
■どれもイメージが体にすぐつながるものなんですか?
吉田 いや、それが全然できない作品もあって。夜通しでプレイしたり、色々苦労しましたね。
■例えばどの曲かお聞きしても?
吉田 「スピリタス・レイク」と「Popcorn’ n’ Magic!」は思い出したくないぐらい……(笑)。
一同 ははは!
吉田 高校生ぶりにギターと一緒に寝たんですよ。本当に練習しすぎて。
■えーっ!
吉田 そのぐらいずっと弾いてましたね。
■難しかった理由の分析などはされたんですか?
吉田 フレーズ感とか単純にうまく弾けないとか、そういったものが重なっていて、追い詰められてたところはあるんですけど……苦労しましたね。
あのさ、柳田が言ってたよね。破壊するのが大事、みたいな。
柳田 そう、一流の芸術家や表現者は一度自分で作り上げたものを壊せるか壊せないか、ということを念頭に置いています。
その壊した先に進めるか進めないかで、一流の表現者になれるかどうかが分かれるという意識から生まれた曲も実はあるんです。
「修羅の巷」に関しては、サビのメロディーも全く違うものだったんですよ。ただ、僕の中ではもっと何かあるはずだ、という想いはありました。
作った瞬間の曲は最高だと思っているんですけど、1回冷静になると、そうでもない、ということは多々あって。「修羅の巷」もそうだったんです。そんなときに、「ぶち壊してみよう」と思いました。サビのメロディをぶち壊してできたメロディがあったり。
「スピリタス・レイク」も、歌詞を全部1回ぶち壊しました。もともとはよくあるラブソングみたいな感じだったんですけど、「しゃらくさいわ」と思って(笑)。
■しゃらくさい(笑)
柳田 パーソナルな歌にしたいと思って書き直したり。自分が一度作ったフレーズや頑張って考えたフレーズをおじゃんにするのは、なかなかクリエイターとしては勇気がいるんですけど、やっぱりその先には絶対光がある。
吉田 で、ギターで根詰めてやっていたときに、ふとそれを思い出して。
■すごい!
吉田 そうなんです、事前にその話を聞いていたので。自分の固定概念を一旦保留にして、イチからまたやってみようかなとか、もっとフリーキーに挑戦していこうみたいなマインドに変わったんです。「スピリタス・レイク」の2番のAメロBメロとかは、逆に何も考えないでレコーディングに行ったり、その場で降ってくるものを録音したのでそういうふとした繋がりも良かったな、と思います。
桐木 俺も確かにそれ、あったかも。今回、「What’s a Pop ?」でいくつかできたものを、何か違うな、と思ってイチからやり直してみたり。2パターンぐらい作ったときにその話を思い出して、やり直したというのは確かにあったかもしれないですね。
一度ぶち壊して、というのは納得できる言葉だなと思いました。
■柳田さんもおっしゃっていましたけど、1度壊すのはすごく勇気が必要ですよね。
柳田 僕はメロディと歌詞を同時に作るんですけど、言葉にはメロディがあるんですよね。例えば「お茶」にしても、「エナジードリンク」にしても言葉の音があって、歌詞がひとつひとつ繋がってできる。歌詞を変えるとそもそもメロディも変えないといけなくなりかねないんです。だから一度壊すと整合性が合わなくなることもあるんですけど、それでもぶち壊して、さらに歌以外のものも合わせて作り変えて、最終的にめちゃくちゃ良くなったことも今までありましたし。これは忘れてはいけない、クリエイターとして肝に銘じようと思いました。
■黒川さんはプレーヤーとしての挑戦、いかがですか?
黒川 自分は「スピリタス・レイク」ですかね。それこそぶち壊すって話ですけど、ドラマーとしてこれはアウトだなと思ってる概念を、「はみ出ていいから」と言われて、はみ出た状態でプレイすると、いいテイクが録れたこともありました。あと、桐木が「シンプルに」って言ってたんですけど、「スピリタス・レイク」に関しては、ドラムは逆に増やしていく作業が自分の中では新しかったですね。強制的に何か新たな扉が開かれた感じがしました。
柳田 僕は「Popcorn’ n’ Magic!」が楽しかったですね。
基本的に僕はバッキングなので、コード進行を作るのも自分だし、弾けないなんてことはそもそもないんです。でも「Popcorn’ n’ Magic!」に関してはひとつのフレーズを僕と吉田が右と左から掛け合う形でずっと続いていくんですよ。バッキングという立ち位置というよりもリズムというか、そういう立ち位置のフレーズがずっと続いてたから、とにかく楽しくてしょうがなかったです。コピーしている感覚に近いっていうか。
そもそも僕は弾くつもりなかったんですけど、吉田が「ぜひ、柳田さん、こっち弾いてくださいよ」って言ってくれたので「あ、いいんですか、すみません、練習します」って(笑)。で、家に帰ってギターをなぞっていたらあまりにも楽しすぎて。学生時代を思い出しました。TAB譜とかをネットで拾って、それを見ながらこうやってやったな、とか。
吉田 やるやる(笑)。
柳田 楽しすぎたからすぐにコピーして、その動画をすぐに吉田に送りつけるっていう(笑)。
吉田 別に簡単なフレーズじゃないですよ。それをものの3時間ぐらいで弾いて送ってくるのはすごいな、って。シンプルにリスペクトです。
柳田 しかも裸で(笑)。
吉田 そう、裸で(笑)。
柳田 裸でしかもギターで隠して弾いてる。
吉田 その動画を見て俺もちょっとフレーズ変えてみようとか、新しいことをしてみたり。
柳田 シンプルに楽しかったです。今回、わりと楽しんで音楽を作れてたなって。
桐木 確かに。よくドラムとスタジオに入るんですけど、早くスタジオに入りたい、ってソワソワしながらいつもスタジオに行ってました。
■すてき!
桐木 それぐらい楽しくやれたことが根本にはありますね。
■普段の制作ではわりとしんどい部分もあったり?
柳田 もちろん楽しいんですけど、やっぱり生み出す瞬間だったり、みんなで詰めていく作業で衝突することもあるんですけど、今回、自分たちに強制的に高い壁を設けて、それをどうやって登っていこう、飛び越えなきゃ、飛び越えよう、みたいな感じで制作していて。
きっとみんな多分ドMなんでしょうね(笑)。その状況を楽しんでるんです。
黒川 行けるか、行けないかギリギリのラインの壁を頑張っていく。追い詰めていたんです。
■活動する上でいつもそんなふうに目標を高めに設定しているんですか?
柳田 自分たちの引き出しにないものを、モノにしようとずっと活動してきてたので。
だから神サイはジャンルがないんです。いろんなことに次から次に手を出して、という感じのバンドなので、スタンスで言うと結成のときからそんな感じだったのかもしれないです。
考え方や音楽に対する姿勢は着実に変わっている
■ファーストアルバムと比べて、バンドとしての変化は感じていらっしゃいますか?
柳田 成長はしてますよね。
あとはメンバーに委ねたい瞬間も増えたことも、自分の中の変化ではあるのかな、と思います。例えば編曲やアレンジもある程度までは自分で固めるんですけど、そのパーセンテージが今まで95ぐらいだったのも20でいいな、って。あとはメンバーやアレンジャーさんと一緒に広げていった方がもっと面白いことできるな、と。そういう変化はありましたね。
■そうなったのは何かきっかけがあったんですか?
柳田 1stフルアルバム「事象の地平線」をリリースしてそこからツアー、野音、ライブハウスツアー、そのあとZeppツアーがあって……ツアーを通して音楽をやる意味、そもそも誰のために音楽を作っているんだろう、と考えたりもしましたけど、もっともっと広げていきたいなって。同世代だけじゃなくて今、10代でもとんでもない才能の人たちが出てきていて、四の五の言ってられねぇな、って。とにかく自分の引き出しを増やしたい。その一心で、メンバーやチーム、アレンジャーさんに助けを求めるようになりました。
桐木 そうですね……例えば、もともとあった感謝という気持ちが大きくなったイメージですかね。
心情の変化はあまり大きくはなかったんですけど、感謝以外にも、単純にもともとあった想いが大きくなったのかな、と思います。
■ツアーや普段の活動の中で膨らんでいったような?
桐木 ライブや日々の仕事、音楽と向き合う時間で膨れ上がっていっているイメージですね。
吉田 パンドとして客観的には見てるつもりではいるんですけど、いざどこなのかと聞かれると、難しい話ですね。
それぞれの考え方や音楽に対する姿勢は着実に変わっているような気がしています。自分も曲の幅はあれど、ロックバンドやロックミュージックに対しての考え方が確定してきつつあって。自分の中で、フワッとしていたものが固まる瞬間が節々にあったな、と今振り返ると思いますね。
■結成されて8年目でも、自分の中では年々変わっていくんですね。
吉田 そうですね。あとメンバーの意見も大事な土台の一つになっていると思います。今までは自分主体で成り立ってたものが、別の土台もプラスされてその上に成り立っているイメージです。音楽的にも独りよがりではなくなったような気がします。
また新たなエッセンスがあってこれからも変化していくんでしょうね。でもそれが結構トゥルーな気がしています。1人では音楽、特にバンドは成り立たないなと思いますね。
黒川 僕はライブの中で遊ぶようになりましたね。吉田も桐木も自分も、ライブの中でいきなりアレンジを変えてみたりとか、今までやってなかったことをポンとやってみたりするようになったという面で見ると、みんな地力が上がってきたのかな、と思いますね。
■お互いのことをちゃんと見てらっしゃるからこそ、それが実感としてあるんですね。
黒川 そうですね。桐木とのフレーズのすり合わせはめちゃくちゃしているんですけど、逆に本番はその通りに逆にやらなかったりするんですよ。そこで、遊んでるね、みたい感じです。
桐木 ドラムとは本当に細かい一拍ぐらいのところも決めてるんですけど、その会話もほぼなくなってきました。もう音を聞いてわかるんですよね。「ああ、こっちにしたいのね、OK」みたいな。音と音で会話しているというか。
吉田も柳田もちょっとずつ感じるようになってきてはいるのかな、と今思いましたね。
友人が発した「何でもない1日って幸せやな」
■ここまで音楽についてお話を聞いてきたんですが、みなさんのパーソナルな面でひとつ……最近、心揺さぶられたことを教えてください!
柳田 山ほどありますわ。
吉田 えー、どうしよう。
(スマホを取り出す吉田、黒川、桐木)
柳田 じゃあみんなが調べてる間に僕が……(笑)。
やっぱり、どう転んでもライブになっちゃうんですけど、夏フェスがずっと続いていて、とあるフェスでまあ悔しい思いをしたんです。それがチャレンジをしてみた日で、そのやり方も空回りしてしまったり、すごく素敵なステージを用意していただいたのに、バンドとして力不足を感じました。
なので、1回それも全部なかったことにして、もう一度セットリストを組み直しました。そのあと、大阪でのインナーフェスと、東京のめざましライブ、その翌日にはライジングサン(RISING SUN ROCK FESTIVAL)という3日連続の夏フェスシリーズがあったんですけど、とにかく死に物狂いでやりました。その日、その時間に、神サイを知らなくても見に来てくれる人はたくさんいて、そのとき、その場所で、目の前の心をつかめなかったらもう二度と振り向いてくれないかもしれない。そう思ったら、勿体なさ過ぎる、って。死に物狂いで1人でも絶対好きにさせるっていう気持ちでライブをするとお客さんも応えてくれるんですよね。
ライジングサンでは、3曲目に「泡沫花火」というバラードをやったんですけど、1サビが終わって、間奏があるんですよ。しっとりした曲なのに、そのサビが終わった瞬間に、拍手が起きたりとか、「クーッ!」って声が上がってたり。努力が実ったというか、小さいことでもひとつひとつ、そうやってクリアしていけば、ちゃんと形になっていることに感動しましたね。
黒川 僕はそれこそライジングサンの後です。1日北海道に残って、海の近くのコテージにみんなで泊まったんですよ。そのときに、花火をして。今まで花火がエモいってなんやねんって思っていたんですけど、線香花火がパチパチって鳴って、最後、落ちるときに「切ねぇ!」ってなって。
柳田 みんな言ってたよな。
黒川 心揺り動かされたのは、それです。
吉田 最近だと、北海道、大阪、東京でやったライブでギターを結構褒めてもらえたのが嬉しかったんですよね。
しかも、TOTALFATのKubotyさんで。俺もTOTALFAT好きで、学生時代にコピーした人が挨拶にときに「ギターめちゃくちゃ良かったよ」っ言ってくれて。次の日もKEYTALKの(小野)武正さんがライブをずっと観てくれて、「ギター最高だったよ」って言ってもらえて。その後に、ライジングサンでFLOWのTAKEさんがわざわざ来てくれて「ギターめちゃくちゃよかった」って。その後もいろいろ話してくれたりとか。やっとギターで通じ合えるこの関係値までたどり着けたのかなと思ってそれがすごくエモかったですね。TOTALFATもKEYTALKもFLOWもめちゃくちゃ好きなので。熱くなりましたね。
桐木 そんな大した話じゃないかもしれないけど、最近、十数年ぶりに会った高校の友達がいるんですけど、飯食って風呂入って、散歩して、って普通に遊んでいたら、そいつが「何でもない1日って幸せやな」って言ったんですよ。それに、確かになと思って。
殺伐とした空気を多分みんな感じていると思うんですけど、そこで何でもないって1日幸せやなってのが、エモいかわかんないですけど……。意識してなかったですけど、確かに幸せなことやなと思いましたね。
またひとつ大人になった神サイを
■秋にはホールツアーがあります。最後にどういうツアーになりそうかお聞かせください。
柳田 ツアータイトルの「心海パラドックス」の“パラドックス”は逆説という意味なんですけど、アルバムのジャケットだったり、「心海」というアルバムタイトルだったり、ツアーのタイトルだったり、今は多分、ファンですらどういうタイトルなのか困惑してる人もたくさんいると思うので、そこの答え合わせができたらと。
ホールツアーは神サイにとって初めてなので、ホールならではの見せ方、またひとつ大人になった神サイ、勢いだけじゃない楽曲としてどの曲もリードトラックぐらい、最強の楽曲たちができているので、これをさらにライブでどう化けさせるかっていうところ。これからツアーまで練りに練って、すごいものを見せればなと思っております。
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桐木 岳貢(Ba.) / 柳田 周作(Vo.) / 黒川 亮介(Dr.) / 吉田 喜一(Gt.)
福岡で結成したのは2015年。全国各地のライブハウスで実力を磨き上げ支持者を徐々に増やし、2020年7月、コロナ禍の真っ只中にメジャーシーンへの進出を果たした。数々のエンタテインメント作品の主題歌などを担当し、キャッチーなソングライティングで才を発揮すると同時に、ロックバンドらしいエッジィで不可侵な音楽領域も深化させている。
バンド名「神はサイコロを振らない」は、現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインの言葉。観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」との立場から、〝神″をその比喩として用いた。「神はサイコロを振らない」のメンバー4人が従うのは、「型にはまらない、誰にも出せない音を生み出し続ける」という、自らが定めた絶対的な〝法則″。それをもって自分自身が司る道を自分自身で切り開いていく、との意を込めて命名された。
静と動、明と暗、光と闇――そういった両極を併せ持つからこそ生まれるダイナミズムは以前からの魅力だったが、近年その対比はより一層際立ち、必然的に、彼らのライブで体感する熱量は高まるばかり。
―INFORMATION―
【Major 2nd Full Album「心海」】
リリース日:2023年9月27日
●CD(全13曲収録)※全タイプ共通
1. Into the deep (Instrumental)
2. What’s a Pop?
3. カラー・リリィの恋文
4. Division
5. 六畳の電波塔
6. 修羅の巷
7. 僕にあって君にないもの
8. スピリタス・レイク
9. 朝靄に溶ける
10. Popcorn ‘n’ Magic!
11. キラキラ
12. 夜間飛行
13. 告白
<タイプ>
【通常版】(CD)
価格: 3,300円(税込)
【初回限定盤A】(CD+Blu-ray)
価格: 5,500円(税込)
[Blu-ray] Zepp Tour 2023「雪融けを願う飛行船」 at Zepp Haneda(TOKYO)
巡る巡る / タイムファクター / イリーガル・ゲーム / LOVE / 1on1 / REM / 朝靄に溶ける (Guest : asmi) / 目蓋 / 徒夢の中で / 解放宣言 / 桃色の絶対領域(Cover) / 愛のけだもの / キラキラ /クロノグラフ彗星 / 夜間飛行 / パーフェクト・ルーキーズ / illumination
※ブックレットは、スタジオとアウトドアロケーションで撮り下ろしたアーティストフォトのアザーカットが満載!ここだけでしか見られない貴重なショットの数々で構成。
【初回限定盤B】(CD+Blu-ray2枚)
価格: 6,600円(税込)
[Blu-ray Disc-1] 東阪野音Live 2022「最下層からの観測」 at 日比谷野外大音楽堂
未来永劫 / クロノグラフ彗星 / 揺らめいて候 / パーフェクト・ルーキーズ / 少年よ永遠に / illumination / 泡沫花火 / 初恋 (Guest :アユニ・D(BiSH/PEDRO)) / 目蓋 / 導火線 / 遺言状 / イリーガル・ゲーム / 夜永唄 / あなただけ / 巡る巡る / タイムファクター / LOVE / 1on1
[Blu-ray Disc-2] Live Tour 2022「事象の地平線」at LINE CUBE SHIBUYA (Day2)
タイムファクター / 1on1 / クロノグラフ彗星 / 少年よ永遠に / illumination / 泡沫花火 / 六畳の電波塔 (Guest : Rin音) / 愛のけだもの / 夜永唄 / あなただけ / イリーガル・ゲーム / 揺らめいて候 / カラー・リリィの恋文 / 未来永劫 / 僕だけが失敗作みたいで / LOVE / 巡る巡る
※ブックレットは、「最下層からの観測」「事象の地平線」「雪融けを願う飛行船」の3本のライブの未公開ライブスチールショットを含み、ライブ映像とリンクする内容で構成。
ライブ情報】
●秋・冬に開催する全国ホールツアー 神はサイコロを振らない Live Tour 2023「心海パラドックス」
-Tour Schedule-
10月28日(土) 大阪:オリックス劇場
11月4日(土) 北海道:札幌道新ホール
11月11日(土) 福岡:福岡市民会館 大ホール
11月18日(土) 宮城:仙台電力ホール
11月23日(木・祝) 岡山:岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場
11月25日(土) 新潟:新潟市音楽文化会館
12月1日(金) 愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール
12月17日(日) 東京:東京国際フォーラム ホールA
●9/30(土) PIA MUSIC COMPLEX 2023
会場:新木場・若洲公園
17:00~ CAMP STAGE
https://piamusiccomplex.com/
●10/ 8(日) Takao Rock! 2023 – 打狗祭 –
会場:台湾・高雄流行音楽センター
https://www.takaorock.tw/
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