「夏の思い出一緒に作れて最高です。みんな熱いと思うけど、もっともっと熱くしてあげる」BUDDiiS『SUMMER STATION 音楽LIVE』(サマステ)に初出演!<ライブレポ>
2023.8.7
BUDDiiSLIVESUMMER STATIONテレビ朝日六本木ヒルズ夏祭り音楽
SNS総フォロワー数220万人を誇るリアル兄弟ユニット“もーりーしゅーと”のMORRIEとSHOOTをはじめ、FUMINORI、KEVIN、SEIYA、YUMA、SHOW、TAKUYA、HARUKI、FUMIYAからなる10人組ダンスボーカルグループ・BUDDiiS。
今年6月には東京と大阪で野音単独ライブを大成功させて波に乗る彼らが、8月6日に『SUMMER STATION 音楽LIVE』のステージに登場した。テレビ朝日が主催する『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION』の一環として、約1ヶ月のイベント期間中、六本木ヒルズアリーナに日替わりで人気アーティストが出演する毎夏恒例の通称“サマステ”に、彼らが出演するのは今年が初。
ボーカルのKEVINは現在療養中のため欠席となったが、1stデジタルシングルから最新曲までをリリース順に披露する驚きのセットリストで集まったバディ(BUDDiiSファンの呼称)を熱狂させ、猛暑に負けぬ熱い思い出を共に創り上げた。
胸の高鳴りとシンクロするようなビートに乗って、ステージに登場したメンバーが披露した1曲目は、2年前に配信リリースされたデビュー曲「CLICK ME」。体感温度が40度近くにもなる猛暑のなか、BUDDiiS特有の爽やかなラブソングに乗せて、伸びやかなボーカルとジャンプが弾ける躍動感いっぱいのダンスを放ち、初っ端から熱い声援を浴びていく。
曲が終わるや、あまりの暑さに「しっかり水分補給してください。今すぐ!(僕が)見てるから!」とバディに命令したリーダーのFUMINORIも、続く「ALIEN BOY」のユルいノリに身体を揺らし、肩の力を抜いて楽しむ客席に「いい感じ!」と破顔。さらに、タイトル通りのトロピカルなサマーチューン「Under The Sea」と、ボーカル&ラップを自在に操って“君”への想いを超満員のフロアに届けていく。
一転、4thデジタルシングル「To The Top」ではシックな大人の香りも漂わせながら、メインボーカルのMORRIEが渾身のボーカルで歌い上げた。ボーカル、ラップ、ダンスと、それぞれが己の得意なものを活かし、自由に組み合わせてバリエーション豊かなパフォーマンスを見せられるのは、10人組という大所帯ならではの強みだろう。
メンバー全員汗だくになりつつ、風の通る野外でのライブに「気持ちいい!」と口々に漏らし、「1曲目からとんでもない汗で、たぶん前の方はかかるんじゃないかな」伝えたFUMINORIには、バディから歓声も。とはいえ、ライブがスタートしたのは昼の12時。
「明るいので、みんなの顔が良く見える。どこにいても神席なんで」という彼の言葉通り、5thデジタルシングル「R4U」ではメンバーが二手に分かれてステージの端から端まで広がって客席に微笑みかけ、一列に並んでの可愛らしい振りでもバディたちを悩殺していく。
ここでセンターに立ったSHOOTが“大好きだ My Buddy”と歌いだして、場内を沸かせたのは「OZ」。KEVINが作詞・曲を手掛け、ライブビデオが100万回再生を突破したチャーミングなナンバーには、“Buddy=仲間”であるメンバー全員の名前が組み込まれているという、ニクい仕掛けが施されている。大サビではフロアのバディも合唱し、互いに“好き”の魔法をかけあっていくようなロマンティックな展開から、続く「YO HO」ではアッパーなサウンドにバディもペンライトを振り上げて、会場を一つに。ステージではFUMINORIとFUMIYAの“ふみふみ”“コンビが拳や蹴りまで交えたラップバトルを繰り広げるのも楽しい。
こういった“遊び”の利いたパフォーマンスもBUDDiiSの大きな魅力で、「可愛い笑顔を見せてください!」と始まった「SM:)LE」では、ステージで密着するカメラにキスしたりと激しいアピールも。それでいてMORRIEとSHOOTのもーりー兄弟が“君はこの世界のオンリーワン”と人差し指を立てて見つめ合い、交わし合うボーカルハーモニーは絶品で、“輝く世界へ”と歌う楽曲のポジティブな響きを増幅させていく。
さらに、これまた作詞・曲を手掛けたKEVINのキャッチ―なメロディセンスが光る「The One」では、曲中の日替わり台詞で「夏の思い出一緒に作れて最高です。みんな熱いと思うけど、もっともっと熱くしてあげる」とFUMINORIが真顔で決めると、黄色い悲鳴をあげるバディとは裏腹にメンバーからは「寒い!」の声が。その後のMCでも「なんか熱くしてくれるみたい」「どうやって?」「エアコンの温度上げて?」といじられまくり、キレ気味に「30度くらい!」と答えていた(笑)。
加えて、本日のセットリストがリリースの順番で進められていること、本来は最新曲「Glow Gold」の衣装を着る予定が「夏をナメたらいかん!」と、これまでの衣装の中で最も涼しげなものを選んだことが明かされた。本日唯一のジャケット着用のYUMAは「脱ぐと半袖になっちゃうから」とのことだったが、シャツ1枚のFUMINORIは「涼しいの選んだけど全然関係ない。背中、マジで絞れる。パンツもヤバい」と、SEIYAも「今日ヤバイっす!」と悲鳴をあげた。その熱を癒すかのように贈られたのは、BUDDiiS随一のバラード「her+art」。別れを越えてなお、愛を捧げる切ないラブソングをもーりー兄弟の透明感あるボーカルやFUMIYAのラップが彩り、ドラマティックなダンスで“思い出はいつかアートになる”というキラーフレーズを具現化して、場内を拍手で満たした。
水分補給をしつつ「もっともっと声出せますか!」と雪崩れ込んだ終盤戦では、まずは「Magic」で六本木ヒルズアリーナを煌めくダンスフロアにチェンジ。SHOOTが参加した期間限定グループ・8LOOMの楽曲を手掛けてきたUTAによる小粋なダンスチューンでは全員がマイクを取り、Magicポーズを繰り出して、SEIYAやFUMINORIの囁きにも歓声がドッと湧く。最後はテレビ朝日系『BREAK OUT』の8月期オープニングテーマで、7月末にリリースしたばかりの最新曲「Glow Gold」をドロップ。軽やかなギターの音色に始まり、夏の浮かれ気分を漂わせながらも、細かいマイクリレーとそれに絡むフォーメーションダンスはBUDDiiS史上最高の難易度で、最強のサマーラブソングと呼ぶにふさわしい。落ちサビでは、SHOOTとFUMIYAがツインボーカルで声を合わせるというレアな場面も。これまでにないパフォーマンスや組み合わせで加速度的に広がるバリエーションからも、彼らのポテンシャルと進化を強く感じることができた。
「後ろまで全部見えてますから!」とフロアの端から端まで手を振って、ステージの去り際には突然MORRIEが客席に向かって階段を降りたり、SHOOTが投げキスを振りまいてからカメラに向かって熱烈に唇を向けたりと、最後までバディたちへ感謝を示したBUDDiiS。デビューがコロナ禍中だったこともあり、これまで配信中心にリリースを行ってきた彼らだが、10月11日には待望の1stアルバム『BRiLLiANT』の発売が決定している。
それに伴い全国各地でリリースイベントを行うのに加え、10月14・15日にはグループ史上最大規模となるワンマンライブ『BUDDiiS vol.06 -BRiLLiANT-』を、千葉・幕張メッセイベントホールで開催することも決定。「必ずまたどこかで会いましょう!」という約束が果たされる場所は、これからどんどん増えていきそうだ。
〜Setlist〜
M1. CLICK ME
M2. ALIEN BOY
M3. Under The Sea
M4. To The Top
M5. R4U
M6. OZ
M7. YO HO
M8. SM:)LE
M9. The One
M10. her+art
M11. Magic
M12. Glow Gold
文:清水素子
カメラマン:米山三郎